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母親学級で感じた外国人が日本で暮らす大変さ~言葉の壁や文化の違いによるもどかしさを経験して~
シェアに入って新しいことに触れ、あっという間に9ヶ月が経っていた在日外国人支援事業部の山本貴子です。
今年1月に、「ネパール人妊婦のための母親学級」を開催しました。今回は、母親学級の様子と参加者からの感想のほか、私がはじめて日本に暮らす外国人を対象としたイベントの企画に参加して気付いたことをお伝えします。
シェアが初めて単独で開催するネパール人妊婦向け母親学級@オンライン
シェアはこれまで保健センターと協働で外国人対象の母親学級を開催してきました。しかし、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、保健センターや病院では対面の母親学級が開催できない状況にありました。そこで、情報にアクセスできない外国人妊産婦に必要な情報が届くよう、オンラインを活用した母親学級を行うことにしました。
オンライン参加は、移動する必要なくどこからでも参加出来るメリットがあります。一方、ネット環境にアクセスできない人は参加ができないというデメリットがあります。そこで、当初はオンライン参加と会場参加が選べるハイブリット型母親学級を企画しました。会場はアットホームな雰囲気のネパール料理レストランにして準備を進めていました。
残念ながら、東京都がまん延防止期間に入ってしまい、オンライン開催のみに変更になりました。しかし、もしかしたら直接会場に飛び込みの参加者が来るかもしれないと、当日は、講師の栄養士、見学とサポートに来てくれた区の保健師、シェアの通訳、スタッフ、インターンが会場に集まり、感染予防対策を行いながら母親学級を届けました。
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助産師であるスタッフの松尾から「妊娠・出産・子育て」について、講師の栄養士からは「食事と栄養」について、シェアの女性普及員(female health promoterと呼ぶ保健ボランティア)からは「手続きと母子保健サービス」について話しました。
母親学級には、5名の参加者がありました。4名のネパール人妊婦と、1名のネパール人栄養士です。都内からだけでなく、関東近県から参加してくれた人もいました。シェアの英語版Facebookから拡散された投稿を見て参加してくれた人が多く、女性普及員から話を聞いて申し込んでくれた人もいました。
ネパール人妊婦から感じた「言葉がわからない中で子育てをする不安」
ある妊婦は、健診で妊娠性糖尿病と言われたため、「妊娠中の食べ物や栄養のことを知りたい」と参加しました。栄養士の話を聞いて、「よく食べる豆が、ごはんと同じで炭水化物が多いと知ることができて良かった」と感想を話してくれました。また、一人目をネパールで出産し、二人目を日本で初めて出産する妊婦は、ネパールと日本で妊娠・出産・子育ての違いがある中で、「日本でのやり方を知ることができて良かった」と話されていました。
一方、別の妊婦からは「これから日本で子育てする中で一番の問題は言葉だ」との発言が聞かれたことから、今後について不安に思っているんだなと感じました。シェアは、外国人のお父さんやお母さん達が、保健医療サービスを安心して受けられるよう、これからも活動を続けていきます。
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言葉や文化の違いによるもどかしさから知った、外国人が日本で暮らす大変さ
今回、私が、在日外国人を対象としたイベントの企画にはじめて関わって感じたことは、やはり「言葉や文化の違いによるコミュニケーションの難しさ」でした。ネパール料理レストラン会場の電話予約がうまく取れていなかったり、電話で申し込みしてくれた参加希望者のメールアドレスのアルファベットをうまく聞き取れなかったり、ということがありました。また、前々日に送信したメールが届いていても確認していなかった人が多く、オンラインに入ってこないということもありました。前日に通訳を活用して電話でリマインドをする必要があったと気付きました。
母親学級の準備をしながら、言葉の壁や文化の違いにより、コミュニケーションがスムーズにいかないもどかしさをそこかしこで感じて、ハッとしました。日本に暮らす外国人は、いつもこんなに大変な思いをしているんだなと!
それゆえに、私たちシェアが取り組んでいる日本に暮らす外国人のための母子保健通訳や母親学級などの活動は、やはり必要なのだなと改めて思いました。日本に暮らす外国人に寄り添う気持ちを忘れずに、コミュニケーションを図ることをあきらめずに、日々シェアの在日外国人支援事業に取り組んでいきたいです。
※この母親学級は、シェアが赤い羽根福祉基金の支援により実施している「外国人母子の健康を守る切れ目ない支援体制構築事業」の一環として行いました。
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