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フリーBGMを使ったら詐欺団体とJASRACから著作権侵害の申し立てを受けて破産しそうな話

初めに

こんにちは、シャッポと申します。
早速、本題に入っていくのですが、タイトルにある通り、フリーBGMをYoutubeに投稿する動画に使用しただけで、著作権を侵害しているとして、
37件もの著作権に関する報告と主張を受けました。

今回の件はかなり特殊なケースっぽく、僕と同じYoutuberや活動者さんにも共有したい情報のため、noteを書きました。これで被害を受ける方が1人でも減ったら幸いです

補足
今回の件は厳密には著作権"侵害"ではなく、あくまでも権利者による著作権の"主張"だそうですが、ほぼ同じニュアンスなので侵害というワードを記事内で使用している箇所があります。

一連の流れ

今回使用した楽曲はNCSという略称でYoutuberの間では有名な

「NoCopyrightSounds」

というチャンネルが投稿していた、これまた有名な曲である
「Fingertips」という楽曲です。

NCSでは、チャンネルの概要欄にある通り、多くの楽曲が
ロイヤリティフリーで公開されており、普通はNCSの楽曲を
使っただけで著作権侵害にはなりません。

※ロイヤリティフリー:使用料がかからない、フリー素材のこと

しかし、2024年7月2日、Youtube運営から著作権の違反をしてるとして
権利者が申し立てをしてきたというメールが37件送られてきました。

権利者の名前を見てみると・・・

実際の画像です

AMRA、LatinAutorなど、聞いたことのない権利者名。
そして、1つの権利者からだけじゃなく複数の権利者から申し立てが来ているのがわかります。

ただ、僕はこれを見て"ついに来たか"と思いました。
これは俗に言う著作権詐欺だからです。

Youtubeにおける著作権詐欺とは、ネット上にロイヤリティフリーとして使われている楽曲をYoutubeの仕組みであるContent IDに権利者でもなんでもない人が勝手に登録し、そのBGMを使ってる人に対して、著作権の主張をし、収益を奪うというものです。

ちなみに曲の権利者はContent IDの機能として、自分の楽曲が勝手に使われた場合、その収益を全部没収か半額を分配、収益化不能にすることを選べて、僕は今回、分配となっていました。

海外では実際にこの手法で20億円もの大金を稼いだ人物が逮捕されていました。ちょっとやってみたいですね 

さらにGoogleで今回の権利者名の名前を調べてみると有名な著作権詐欺をしてくる輩であることがわかりました。そのため、僕のところに来た37件の著作権に関する申し立ては全て詐欺団体が送ってきたものであるため、当然、Youtube運営に異議を申し立てます。

その後・・・

※なぜか過去動画の再生数が多いものばかり著作権の主張をされてました

異議を申し立てた6日後に運営から僕の動画が著作権に関する問題はなかったとして、詐欺団体の申し立てが撤回されたと37件中4件のメールが返ってきました。

この審査には時間がかかるので、まあこんなものかと思っていた矢先、
とんでもないメールも来ていました。


この文章を日本語にすると、

JASRAC はあなたの異議申し立てを検討した結果、著作権の申し立てが依然として有効であると判断しました。

JASRAC!?!?!?!?!?!?!?!?!??!!?

JASRACと言えば音楽の著作権を管理する団体で、日本の楽曲はほぼ全て管理していると言っても過言ではない団体です。

なぜ、フリーBGMの権利をJASRACが主張してくるのでしょうか。

JASRACは楽曲の権利を守るために必要な団体ではあるものの、ネット上ではかなり嫌われていて、悪名高い団体となっています。

そんなJASRACが突然、僕の異議申し立てを却下してきたわけです。

?????????????

僕はついにJASRACが著作権詐欺に加担しだしたのかと思いましたが、
実はNCSのフリーBGMである「Fingertips」という楽曲は日本ではJASRACが権利を管理しているようです。

これは意外でしたね

というわけで、JASRACがNCSのフリー楽曲の権利を管理するのはまあ良しとするんですが、そのJASRACがなぜ、僕の異議申し立てを却下してきたのかが謎です。

そもそも最初に僕に対して著作権の申し立てをしてきた詐欺団体の中にJASRACはもちろんいませんでした、天下のJASRAC様が詐欺に加担するわけないですもんね。

ここで、一つの仮説が浮上します。

今回の流れとして・・・

①詐欺団体から著作権に関する通知が来る
②こちらが意義を申し立てる
③JASRACが異議を却下する

となっていて、僕が詐欺団体に異議を申し立てたことで、本来の権利者であるJASRACが、「おい待てい、それはうちの曲やぞ」と出てきた可能性があって、多分これが正解だと思います。

実際に僕が異議を申し立てた動画の収益は当初は詐欺団体と収益が折半になっていたんですが、現在はJASRACと収益が折半になっているようです。

と、なると、詐欺団体から著作権の申し立てをされて、それに異議を申し立てると本当の権利者が出てきて、それを却下し、結果として本当の権利者が収益を奪っていくという、なんとも言えない状態になるわけです・・・。

そもそもロイヤリティフリーの楽曲なのにJASRACが収益を持ってくのもおかしいんですが、詐欺団体から著作権の申し立てが来た時点で実質"詰み"の状態になってしまいました。

もちろん、このJASRACに対しても異議を申し立てることができるのですが、
2回目の申し立てはかなりYoutubeから脅されます。(1回目は簡単です)

脅しの内容をまとめると・・・

・もしこれが虚偽だったらチャンネルに1アウトつけるぞ
※3アウトつくとチャンネルがBANされます
・氏名や住所を相手の権利者に告知するぞ
※これもこわい
・裁判とかになるかもしれないぞ

ということで、結構びびりますよね。
そのため、僕はリスクが高いことから2回目の異議申し立てをするのやめました。
※今回、著作権の主張をされた動画は過去動画のため、もう再生数が伸びる見込みもないため、正直収益が折半になっていても損はしないと判断しましたが、もし最新動画に対して著作権の主張をされてたらかなりまずいことになってたと思います、収益半減で破産します。

さらに今回の件について色々考えてみたら心当たりがなくはなかったというのも理由です。

今回の件における心当たりについて

色々あるので箇条書きで書いていきます。

①僕がNCSの規約を守っていなかった。
→NCSは楽曲を使用する際の規約として、楽曲のクレジットをしろと言っており、NCSへのリンクを貼ることとしています。僕はこれをうっかり失念しており、概要欄に記載していませんでした。(今後は気を付けます)

②Youtubeへの異議申し立ての内容が悪かった。
→僕は該当の楽曲に対してこれはロイヤリティーフリーでNCSが権利を持ってるため、他の団体が権利を主張してくるのはおかしいと抗議をしましたが実際はJASRACも権利を持っていたので言ってることが違うとYoutubeが判断したかもしれません。

以上が、僕の心当たりとなりますが、①のクレジットのし忘れは確かに良くないことなのですが、他の有名Youtuberのチャンネルでもクレジットをしてなかったり曲やサイトのリンクを貼ってないところは多くあり、それが原因で曲の権利に関する報告を受けたという話も僕は聞いたことがないので正直関係ないんじゃないかと思います。

今回のContent IDでの曲の権利侵害は基本的にYoutubeのシステムとして自動で検知され権利者に通知がいきます、さらに該当の曲は有名曲ということで、数え切れないほどの動画で使用されてるため、いちいち僕の概要欄を確認して、記載がないから何かをしてきたということはないんじゃないかと思われます。

そのため、先ほど記載した仮説のように、僕の詐欺団体への異議申し立てがトリガーとなり本来の権利者であるJASRACが召喚されたものと考えられます。

なので、②のYoutubeへ提出する異議申し立ての文章が悪かった方が可能性としては高いかもしれません

今後の対策

①詐欺団体に目を付けられている楽曲は使用しない
・今回で言うとFingerTipsやその他NCSの楽曲など
(まとめて様々な曲がターゲットにされてる可能性が高いです)
②JASRACが管理している楽曲を使用しない
・下のリンクから管理されている曲を確認できます
・このデータベースには存在してるものの、実際はJASRACが管理をしていない曲もあるためそれぞれの詳細を確認してみてください


③フリーBGMでも楽曲のクレジットやリンクをちゃんと記載する
・楽曲が公開されてるチャンネルやサイトのリンクは忘れずに貼らないと、そのサイト上での規約違反となり、それが原因で何らかの措置をされる可能性があります。
・怖い人は使用楽曲のリンクを直接貼った方がいいかもしれません
(ここまでやってるチャンネルはあまり見かけませんが)

④異議の申し立てはできるだけわかりやすい文章で送る
・2回目の異議申し立てを送る際には慎重に…

最後に

基本的に詐欺団体からの著作権の主張は異議を申し立てれば99%撤回されると言われていますが、今回のようにJASRACなどが絡むと本当に面倒なことになることがわかりました。
皆さんも動画や配信で使用する楽曲選びにはお気を付けください。
ちなみに僕の知ってるとある大物Youtuberはこのような権利関係に怯えるのが嫌ということでYoutube公式が用意したオーディオライブラリーしか使用しなくなったという方もいます。僕も今後はそうしようと思います。

それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。






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