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シャーロック・ホームズの事件簿~読書記録208~

コナン・ドイルによるシャーロック・ホームズ・シリーズの短編集だ。

収録作品は
マザリンの宝石
ソア橋
這う人
吸血鬼
三人ガリデブ
高名の依頼人
三破風館
白面の兵士
ライオンのたてがみ
引退した絵具師
覆面の下宿人
ショスコム荘

の12作品となる。

これで、コナン・ドイル作のシャーロック・ホームズ作品は完読したわけだ。
今回の2つの作品には、ワトスン博士が登場しないものがある。
「白面の兵士」「ライオンのたてがみ」の2作品だ。
語り手としてのワトスンはは登場せず、ホームズの第一人称で事件が語られている。
コナン・ドイル自身が意識したかどうかはわからないが、やはり、ワトスン博士の語り口調によるものが、やはりしっくりくるのだ。

そして、ホームズとワトスン博士を意識しているのではないだろうか?と、私が思っているのが、有栖川有栖による日村英生と有栖川有栖の名コンビシリーズだ。
今では、小説でもドラマでも、警察の捜査本部が置かれ、複数での協力体制での事件解決という作品が多い。ホームズのように、優れた推理を行い、名観察、科学捜査も行うなどはない。(日本では)観察、科捜研、トップの指揮のもとに働く警察官たちと。
そんな中では、日村英生シリーズは、かなり変わっていて私にはたまらないのだ。

日村英生しりーずは、探偵役である犯罪学者・火村英生と、ワトスン役の推理作家・有栖川有栖(以下アリス)が主な登場人物であり、作品の多くはアリスの一人称で語られる形となっている。大阪・兵庫・京都などの各府県警本部にそれぞれレギュラーの捜査チームが協力者として存在し、非常に細かく描写されている(スピンアウト的な主役作品も存在する)のもシリーズの特徴である。


そして思うのだ。世界の多くの作家がホームズに憧れたのだということを。


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