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最古の日蓮宗寺院 鎌倉市 日蓮宗長興山妙本寺 私の百寺巡礼165

鎌倉駅から近いとは言っても、奥まった場所にあり見過ごしてしまいそうなのが妙本寺だ。
実を言うと、本覚寺のスタッフに教えて頂かないと場所がよくわからなかった。「妙本寺さんの方が大きいですよ」と親切に教えて頂いたのだ。


ちょっと奥に入る感じだ。


またまた、私の事前調査不足で恥ずかしいのだが、え?ここ、比企能員の屋敷跡?と現場に来て知ったのだった。

佐藤二朗さんの顔が脳裏に浮かぶのだった。
比企氏の娘が源頼朝の長男に嫁いで、頼朝と政子の孫、一幡を産んでいる。
そんな鎌倉殿のドラマには欠かせない比企氏。

ここ本妙寺は、実は一番旧い日蓮宗寺院なのだという。
山梨県の身延山久遠寺かと思っていた。この思い込みを茂木健一郎氏は「意識の中の仮想」「現実ではないものの思い込み」と表現するのだ。

比企の乱の時、まだ幼少で京都にいたため生き延びたのが比企大学三郎能本でした。能本は、鎌倉の町に立って生命がけの布教をされている日蓮聖人に出会い、「わが一族の菩提を弔って下さるのは、このお聖人しかいない!」と決心し、自分の屋敷を日蓮聖人に献上したのが妙本寺の始まりです。
(妙本寺パンフレットより)


鎌倉は実は山の中で入り組んだ坂だという事をすっかり忘れていた。
だが、本堂に行くには、この急な階段を登らねばならない。


小高い山を登ったような場所は広い敷地の中に広がる仏の世界であった。
なんと言っても緑が深い。
日蓮上人の像は、これまで日蓮宗寺院で観てきたが、こちらの日蓮上人は立派だ。さすが、日本1旧い日蓮宗寺院だ。

驚いたのは、外国人観光客の方が多いことだ。外国人と言っても中国人、韓国人ではなく西洋人だが。
若い日本人観光客は鶴岡八幡宮やらオシャレな小町通に行きたがるのだろう。かつて、お寺など全く興味のない私もそうであったから。
だからこそ、ここでは静かに自然と仏に想いを寄せられるのだろう。

昨今の西洋人のキリスト教離れ。そして、仏教に寄せる関心。何か時代が変わっている気がする。それを仏教関係者が汲み取ってくれることを願うのだった。

そういえば、埼玉県に比企郡という地域があったなと想い出した。
友人が昔、比企郡小川町にある日赤病院に勤務していたからだろう。

やはり、比企能員と関係があったようだ。

鎌倉から離れた埼玉県比企地方に源頼家の位牌があるとは。。。

歴史を知ると生きたくなる場所が増えて仕方ない・・・


日蓮宗長興山妙本寺
神奈川県鎌倉市大町1-15-1
鎌倉駅より徒歩10分

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