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仙台の寺町通を歩く 仙台市若林区新寺

そもそも、榴ヶ岡駅という駅も場所も全くわからなかった。
松尾芭蕉を廻る旅において、榴岡天満宮に句碑が。更には、妙心院に松尾芭蕉蓑塚がある、との情報でGoogleマップを除くと。


え?金沢市の寺町通?と思うようなものであった。

新寺界隈は、仙台開府当初、仙台城から見て鬼門に位置していたため、多くの寺院が集まり寺町をつくりました。かつて八つの古塚があったため「八つ塚」と呼ばれていたこの界隈は、元寺小路にあった寺院を移転したことから新たに「新寺小路」と命名され、現在に引き継がれています。
新寺界隈は、歴史のある寺が多く、孝勝寺のクロマツや正楽寺のイチョウなど、市の保存樹木に指定されている名木・古木が境内に植えられています。また、善導寺や栽松院、松音寺、光寿院などには見事な庭園があり、鬱蒼とした樹林と相まって、街の喧噪を忘れさせてくれます。(仙台市のページより)


鬼門といえば、上野の不忍池、寛永寺は、江戸城から観て鬼門に当たると徳川家康が造ったとか。信頼する天海上人の指南もあったろが。
伊達政宗公も、仙台の街づくりにおいては、実に計画的に整備されたのだと改めて思うのだった。


ということで、前日、松島界隈に宿を取っていたため、仙石線榴ヶ岡まで乗換なしでゴイゴイスー!


この辺りに楽天球場があったとは知らなかったぞ。


前日の晴天とは打って変わった雨の中、コンビニに傘を買いに走るううう。


駅から妙心院まで、とにかく寺を廻ったのだ。

順に挙げていきたい。

①曹洞宗金勝寺
宮城県仙台市宮城野区榴岡5-9-12

金勝寺は、永正元年(1504年)仙台連坊小路瑞雲寺第六世中岳泉波大和尚が開山となり、仙台南町に建立したのが始まり。その後、土地区画整理事業により現在地に移転。

門のお地蔵様、庭の石に描かれた達磨様が可愛かった。そういえば、うちの近くの曹洞宗寺院も石に達磨様の絵を描いているのだが、何か共通項があるのだろうか。

②浄土真宗大谷派栄明寺
宮城県仙台市宮城野区榴岡5丁目9−15


立派な門が前に整備された庭であった。


③浄土宗正雲寺
宮城県仙台市若林区新寺5丁目8−37


法然上人の幼少時代の像がある。

仙台ができて間もない慶長15年(1610)開山で、江戸時代には約500もの末寺を抱えるいわき市の専称寺の末寺の一つ。現在は浄土宗のお寺で、増上寺の末寺となっている。

本堂、境内と素敵だったのだが、法然上人の幼少時代の像。勢至丸という名前の頃の像を守るように覆うススキの穂が素敵だった。

山前に 上人守りし ススキかな

④曹洞宗東秀院
宮城県仙台市若林区新寺5丁目5−1


仏舎利

天保の飢饉の供養塔に目を惹かれた。仏舎利はミャンマーと実際に交流があってのことのようだ。

⑤曹洞宗林松院
宮城県仙台市若林区新寺5丁目5−3

白衣観音


代々伊達藩の御殿医を勤めた錦織家の19代休庵(久庵)により、慶長12年(1607年)に創建されたお寺。 松音寺の7世霊堂文徹大和尚の菩提寺でもあり、その松音寺は200mほど南にある寺院で、ここはその松音寺の末寺とのこと。

仙台市のお寺は武家屋敷?か!と思うような門をいくつか見かけたが、こちらもそうだ。
とにかく、よく手入れされており、樹木に癒される。
小さな白衣観音も素敵だった。

⑥曹洞宗大林寺
宮城県仙台市若林区新寺4丁目7−6


天文元年(1532年)3月、伊達家十四世稙宗の開基で始め、羽州置賜郡米沢鮎貝村にあり、弘治2年(1556年)輪王寺五世勅特賜仏頂真光源庵守真和尚を似て開山となし稙宗夫人泰心院殿怡稠悦公大姉(永禄10年2月10日寂、並びに、稙宗の弟大林寺殿光巖威公大居士(景宗、天文12年5月16日寂)両位牌を同時に安置し、大林寺殿を似て更に当山の開基と定められた。其の後政宗に隨って岩出山に移り更に仙台に移るに及んで此の地を賜り、政宗の子 伊達家18世忠宗のとき19石余の寺領を附し着座格に班せられた。

こちらも武家屋敷?と思うような作りであったが、伊達文化を継承していると思った。
庭も広く立派であった。

⑦曹洞宗洞林寺
宮城県仙台市若林区新寺5丁目4−28



境内には菅谷不動堂のお堂。寺の鎮守として、利府にある菅谷不動尊の分霊を勧請したものとある。
女性の守護神として祀られ、特にお産の神として古来より出産の無事を祈念するために、ここに安置される小枕を1個お借りして産婦の枕の下に入れて安産を願い、無事出産出来たら、お礼として一つ心を加えて二つ枕となし、21日目にお返しして、御礼の祈りをささげるという由緒のある神様だそうだ。

多分、もう少し時期をずらしたら紅葉が見事だったのではないか?と思う寺院であった。

⑧曹洞宗林光院
宮城県仙台市若林区新寺5丁目1−1


林香院のはじまりは天正二年(1573)。伊達政宗公ゆかりの御寺として知られています。
福島県富岡・龍臺寺 五世即翁長馨禪師によって開かれ、政宗公に仕える僧侶として、黒川城(会津若松)、米沢、岩手山とお供し、後の仙台開府とともに現在の地を賜りました。
仙台駅から徒歩圏内とアクセスも良く、自然豊かな境内は、高層ビルに囲まれる街の喧騒を忘れさせ、墓所の間を通る桜並木の遊歩道は市民の憩いの場所となっています。
また、奥州仙臺七福神の一つ「八臂辯財天」が本堂に祀られており、七福神信仰の聖地としても親しまれています。

広い境内に咲き誇るコスモスの花が綺麗だった。さすが禅寺と思わせる境内であった。

⑨曹洞宗妙心院
宮城県仙台市若林区新寺4丁目1-18

詳しくは、こちらに。

雨の中、歩くのも又一興。メインの観光場所から外れていたため、写真を撮るのに他人が写りこむ心配もなく、静かにゆっくりと参拝出来た。
感謝であった。

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