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ついていったらこうなった~読書記録80~

平成15年(2003年)、キャッチセールス評論家、多田文明氏によるルポ。
自身が体験された20のケースを上げ、実態並びに対処法を書かれている。

この本の1番初めのケースでは、「手相の勉強会」の話が出て来る。
私は、21歳の時に、御徒町駅から上野駅までのアメ横で、手相占い商法に出会った20代前半の女性に声を掛けられ、カフェのような雰囲気の部屋に連れて行かれ。そちらでは、先生とか呼ばれる30代か40代の女性を呼び出し、交代となった。
この先生、人をやたら怖がらせるのだ。
貴方の将来は夫の暴力から離婚、子供の家庭内暴力、と悲惨です。 逃れるには、100万円の壺をと!!
少し前に、エホバの証人の輸血拒否事件とかあった時期であった。 統一教会のおかしさは知っていたので、面白がって怒らせ。それで終了。

しかし… 今の息子の様子は、あの占い当たってたんかな? ま。壺は買わんけど。元幕内力士よりも肥っている夫からは「死ね」と毎日言われ、離婚したいとばかり言われているし。
と。。。そんな風に考えてしまう性格が、マルチ商法やら、ネットでの詐欺師やら、お金だけしか目的のない宗教に引っ掛かってしまうのだろう。
一般的な神社やキリスト教会は「お金」「お金」と、個人のボーナス額以上の額を請求しない。

又、現在でも、街頭、ネットで「災害支援募金」などは行われているが、しっかりと調べたうえで、募金したほうがいいと思った。
2011年の東北大震災での被災ペットを助ける募金なども駅で見かけたことがあったが、申し訳ないのだが、本当にその目的に使われるのかわからない。

この本が書かれた頃よりも今では、だいぶ時代が変わっていると感じる。
想像以上のネットの進化。誰でもがスマホを持つ時代。
そして、2003年の段階では、誰もが予想不可能な現在の自粛生活。
今は、街頭でのキャッチセールスよりも、ネットを使った巧妙な誘い込みが多く、気軽にクリック1つでの世界になっている気がする。


以前、noteにも書いたが、門倉貴史氏が取材されたように、貧困化が進み、「お金の為」に、簡単に悪い組織に騙される人が多いと思うのだ。


Twitterアカウントのプロフィール、固定ツイートにも気を付けた方がいいと思っている。
明らかに、お金目的の輩は多い。
だいたい、努力も資格も要らず、簡単に高収入なんて、世の中は甘くない。

私は、医師であるにも関わらず、信者を呼び込み、怪しいグッズ販売を売りつける。こちらの医師の周りにも注意している。
もはや、宗教と化しているからだ。

今は、引きこもりを狙う手法も多いのではないだろうか?
外に行かずとも、デイトレーダーで株で儲ける、だのを煽るアカウントは多い。引きこもりの人間の「働けない」「家族の荷物」という弱みに付け込むのではないかと感じている。

本にでてきた20の教訓を書いておく。
1、因縁話などを持ち出し、人を脅かす団体は要注意である。その後、怯え切った相手に差し出す救いの手に、狙いが隠されている。
2、収入や職業など生活水準に関する質問の多い相手は信用するな。
3、過剰に立派なオフィスや事務所には注意。テナント料を回収するために躍起になっている可能性あり。「出会い」を繰り返しアピールする業者にも注意。「出会い」を目的に入会させようとする色仕掛け作戦の可能性が高い。
4、無料に相応しくない商品のクジは怪しんでかかるべし。
5、客を意気消沈させる発言を繰り返す相手は、その後に「変わりたいですか?」と切り返してくる。そして入会を迫るから注意が必要である。
6、団体が信用に値するかは勧誘者の人格で決まる。勧誘時に嘘が飛び出した時点で、その団体は悪質である。
7、即決を迫る団体に優良な所は少ない。「今決めてくれ」と言われたら、冷静さを取り戻し、ゆったりと自分のペースで答えることが重要だ。
8、世の中にはいろんなタイプの人がいる。教訓になっていないか・・・。
9、納得のいく具体例を挙げられるかどうかでその組織の信頼度は決まる。
10、ボランティアや福祉などという言葉ほど曖昧なものはない。悪質な団体の隠れ蓑として使われることがある。
11、全く知識のない業界を相手にする時は十分な下調べをすること。共同出版は実質、自費出版と大差がない。出版を目指す人は最低でも3、4社に見積もりを取るべし。
12、一方的に話を勧める相手は聞かれては困ることがある。会話が成立しないようならば契約などするべきではない。
13、最後に精神論が出てくるようなら見切りをつけるべきである。
14、相手のトークに取り込まれるな。適度な距離をとって客観的に眺めよ。
15、強引な相手の話に押し切られてはならない。出来ないことははっきり出来ないという強さが、悪質な業者を跳ね除ける一番の武器である。
16、架空オフィスを利用するなど、悪質な商法も巧妙化している。それ自体を見破る事は難しいが「返信率100%」などという矛盾をはらむ項目をヒントに見極めよう。
17、そんな都合のいい物、あるわけない。
18、健全さをアピールする団体ほど不健全なものはない。
19、理解不能な単語が3つ以上出てきた時点で、その場から立ち去ることを考えよ。
20、夢を金に変える商法には気をつけよ。



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