灯らない窓~読書記録323~
1974年、仁木悦子の書き下ろし長編サスペンス推理小説。
睡眠薬入りのビールをパパに飲ませて、夜中の12時にこっそり出かけて行ったママ。そのママが通り魔殺人の容疑で逮捕された! 秋祭りの太鼓の音色に心ときめかせていた平和な家庭を、不意に襲った恐怖の事件――妻を人殺しにされた苦悶の夫と、無実を信じる幼い兄妹の明晰な推理が、謎また謎をあばく長篇推理小説。
主人公は、小学校6年生の男の子。妹、弟がいるしっかり者だ。
主人公とその父親が順に独白していく構成になっている。
この主人公の賢さ、性格の良さ。家族思いのところ。何もかもが好感がもてる。
父親はと言うと、母親が殺人容疑で警察に身柄拘留されている時に飲み屋で知り合った若い女と肉体関係を持つとか、何やってんねん!とか、妹に子供の面倒をお願いして飲み歩いて、何やねん!とツッコミどころ満載であった。
けれども、最後には謎が全て解かれ、ホッとする結末で終わるのだ。
やはり、仁木悦子は上手い!夜遅くなっても読み終えたいと思ってしまう作家だ。
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