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フィクションだった・・・

先日、森村桂さんの二度目の夫の手記を読んでから、森村桂さんのエッセイを読み始めた。

最初の旦那様とは、熱愛結婚。結婚してもラブラブで幸せいっぱいな様子がエッセイには沢山書いてある。

けれども、21世紀になり、桂さんが精神を病んで、亡くなられてからの、他の方のブログや、ごちゃんねるを読むと、あの幸せいっぱいの結婚生活は、桂さんのファンタジーの世界というか、フィクションだったのかなと思えてきたのだ。
実際は本に書かれてあるような、幸せいっぱいの家でもなかったようだ。
子離れ出来ない桂さんのお母様と暮らす生活。

前の旦那様は探検家だった。谷口正彦さんと言う方で、元は日本テレビの社員だったらしい。雪男が好きで、ヒマラヤに行くとかで辞めたらしい。
で、ネパール辺りに行くにしても独りでは無理。三浦雄一郎さんだって、イギリスの有名な探検家だって複数人で隊をなしていく。
先日、テレビで放映していたが、エベレストやヒマラヤ山脈登頂にはかなりのお金がかかるとか。向こうの現地ガイドに荷物を運んでくれる現地の人に。
それらのお金を出したのが桂さんであった。

今、改めて、10代、20代前半の未婚時代とは違っ目で桂さんのエッセイを読んでいる。
まだ会社員だった旦那様がボーナスを全額自分の趣味に使う話などを当然のように書いてある。
結婚生活も知らず、純粋だった時の私は、幸せな話だなと読んでいた。
けれども、今なら、
「いくら共働きで、奥さんのが収入があると言っても、ボーナス全額小遣いって何やねん!」
となる。

ビクター音楽産業の社員だった三宅さんと見合結婚した時に、給与明細を見て
「少ない。これでやりくりするのか」
と、桂さんが思われたそうだから(当時の桂さんは、スランプで書けなくなっており、専業主婦を意識していた)、前のご主人は給与明細を見せていなかったのだろうか?
というか、昭和の時代、国立大学を出て、ビクター音楽産業の正社員なら、それなりの専業主婦の暮らしは出来たと思う。
桂さん世代は専業主婦は多いのだから。

谷口さんが別の女性との間に子供が出来て離婚を切り出されたようだが、今なら慰謝料を請求するだろう話だ。
何も請求せず、サインとハンコだけとは。

中学生から大好きな作家で、軽井沢のアリスの丘にも行ったくらいなのだが、当時のイメージが私の中で壊れてしまった。
けれども、その現実を知ってもなお、私は森村桂さんが大好きだ。
人には夢がある。桂さんはその夢の中でずっと生きる事はなかった。

桂さんのケーキの本を再度購入したことだし、又、ケーキ作りを始めよう。

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