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小説ブラック・ジャック~読書記録261~

2019年刊行。手塚治虫先生の漫画「ブラック・ジャック」をSF作家・瀬名秀明氏が小説として著した。

作者自身、手塚治虫先生の大ファンだということが伝わる作品で、手塚漫画のキャラクターの魅力を生かしつつ、オリジナリティのある作品となっている。

世代的に作者の瀬名秀明は、少年チャンピオン連載中にブラック・ジャックを読んだ世代であろう。本当に細部まで大ファンだというのがわかるものであった。
更に、手術ロボット、IPS細胞、スマホのビデオ通話アプリ、などなど。
平成元年に亡くなった手塚治虫先生は知らない世界であろう。
この本の中ではピノコの占める立ち位置が本当に重要である。自分は孤独だ、と思い込むブラック・ジャックをいつも傍で見守り、愛している。
実際の漫画の原作以上にピノコが描かれているのだ。きっと瀬名秀明がピノコファンであるに違いない。

かつての昭和の頃の懐かしさと共に、現代の新たに進化した医学がミックスされた面白い作品であった。


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