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四次元時計は狂わない~読書記録369~

四次元時計は狂わない 立花隆 2014年

世の中が前より一層よく見えるようになった―。がんを患いながらも、飽くなき好奇心で精力的な取材を続けるジャーナリスト、立花隆。七十四歳を迎えたいま、氏は震災後の日本について何を思うか?人気連載「文藝春秋」の巻頭随筆全三十九話が一冊に!


流石、知の巨人!と呼ばれるはずだ。
立花隆先生の取材力もあるのだろうが、今まで知らなかった事を色々と知り、ここに行きたい!この本も読みたい、と楽しくなる本だった。

立花隆先生が住んでいた近くのこちらの話がいくつか書かれており、これは是非行かなくてはと思うのだった。

実は、幸田・青木邸のすぐ横の歩道上に、昔から不思議なムクの巨大な老木があって、その木には、注連縄がかかっている。伝説によると、そのムクの奇には。すぐ近くの沢蔵司稲荷に祀られている沢蔵司という江戸時代の学僧の霊が宿っているのだという。(本書より)

夏目漱石、石川啄木、菊池寛、樋口一葉、永井荷風、林芙美子、志賀直哉さん達がそぞろ歩いた街。 宮沢賢治さんや歌人・島木赤彦さんが住んでいた街。 幸田露伴・文・青木玉さんのお宅は澤蔵司稲荷の隣。 劇作家・円地文子さん、哲学者・ 井上哲次郎さん、作家・野間宏さんの旧居は澤蔵司稲荷がある同じ町内。 古くは330年ほど前、芭蕉さんが神田上水工事にたずさわり澤蔵司稲荷の鎮守の杜を見て一句詠んだ街。 徳川家ゆかりの傳通院を中心に神社仏閣がとけ込んでいる街。 交通至便の都心に有りながらちょっと江戸時代の風情を味会うことが出来る街。 戦災にも免れた鎮守の杜に囲まれている澤蔵司稲荷は、そんな所に有ります。(浄土宗慈眼院より)


他にも、実に様々な立花隆先生ならではの視点での語り口が楽しい本であった。


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