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ダンス公演「ENTER HEAVEN 」を終えて〜このために生まれてきた

こんにちは!ベリーダンサーのShala(シャーラ)です。

公演を終えてから、翌日少しだけ海で泳ぎました。海へ帰っていくような感覚がしました。波に漂いながら、本番で舞った曲がずっと頭の中を流れていました。

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日曜日のビーチのようす

20年前に小さなレストランショーから始まって、本番を重ねて、自分の世界観ができてくるまではこれだけの長い時間がかかったのだなあと思います。

公演といっても何の準備から始めればよいのかわからず、スタッフなど一体どのように集めてよいやら、もう途方に暮れながら、ベリーダンサーとしての日々の仕事に従事し、少しずつ一歩ずつ、本番を実験のようにして身体で掴み、進んできました。

90年代こそ、大先生や大先輩方の用意される舞台という花々に、まるで気ままに寄ってくる蝶のように、機会さえあれば大変気軽に出演させてもらいましたが、自分でゼロからやるとなると話は別です。

私は、生まれた時に天頂に土星がありましたから、練られた世界観を作り上げるどころか、本心から望む本当にやりたいことをやるまでも忍耐であり、相当時間がかかることが、生誕時より示唆されていました。そんな私ですので、翌日の海の上では、ただただ感謝しかありませんでした。

それから、踊り方ですね。こちらも人生とともに時間をかけて、築いてきたものです。このことについては、また別に記事を書きたい内容でもありますが、今回のように白鳥を踊るとしたら、「白鳥のダンス」をするのではなく、「白鳥そのものになる」。この本質的な違いを追求し続けたいと思ってきました。これからもです。

さらには、パワーの扱い方。私の踊り方には、型というものがなく、ほとんどの曲において、この通りに踊ればよいという決められた振付がありません。

これは、本番の最中、天から地から、音楽を通しても全身に物凄いエネルギーが流れ込む時、ストッパーがないということです。型や振付という、お城の城壁のように身を守る強固なものを持たないため、私にできることといったら、それに耐え得る身体を作ることのみだったのです。(これは、全身をコントロール下に置いていないということではありません。)

はっきりと、その日その夜からこのことを自覚、覚悟をしたというライブがありました。13年前のことです。いつか書きましょう。

今回は、90年代にとある舞踏ダンサーが、渋谷の公園通りクラシックスで、ドラマーとのセッションを1時間以上続けていたのを見て以来、私もいつかはと、心の底で思っていた夢が実現しました。

実現してみれば、ヘヴィロックで物凄くパワフル!!ギターも本番はパワーがまるで違います!

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サウンドチェック

それらのエネルギーが全身を流れる時、「このために生まれてきた。」と本番中にはっきりと感じた瞬間がありました。だが、身体を守るブレーキがない。。

溢れるエネルギーのままに、身体は自動的に動いているのを明確に意識しながら、魂が喜んでいるのを、全身で受け止めていました。

共演は、ギタリストともまだ2回目、ドラマーとは初回であるのにもかかわらず、まるで長年一緒にやっているような、驚くほど相性が良いのを、同じく本番中に自覚しました。終演後のスピーチでは、伝え忘れましたけれど。

思えば、2012年に最後に練馬文化センターで公演を行ってから、ほどなくして湘南に移り住み、こちらもライフワークとなっているワークショップシリーズが始まりました。

ワークショップやレッスンの合間には、日々海で泳ぐことを何よりの楽しみとしながら、本格的な公演からは数年ほど遠ざかりました。いわゆる充電期です。

このことを電話で知るなり祝福してくださった恩師がいます。「素晴らしい!アーティストにとって、そういう時期を過ごすことは、ものすごく重要なのよ。嬉しいわ!」と。

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今朝の海

2016年から再び毎年スタートしてから、ここまでの公演には、一つ一つ思い入れがあり、いずれも感慨深い思い出とともに振り返ることができます。

私自身にとっては、毎回「これは本番、本当に踊り切れるのだろうか。」という限界へのチャレンジでした。それで限界を越えようとするので身体も強くなる、という繰り返しだったと思います。

私は、土壇場に追い込まれたほうがパワーが出るので...というより、追い込まれないと今一つ力が出ない(=サボってしまう)ところがあります。

そんな私の煮え切らない本番を偶然見て、初見にも関わらず、文字通り、楽屋に怒鳴り込んできたプロデューサーの女性がいました。その時のメンバーは、何この失礼なひと!という態度でしたが、私には言われていることが分かりました。きっと、天の遣わした方だったのです。これもまた書きましょう。

追い込まれないとダメなのは、子どもの頃からで、受験もしかり。だから、力を発揮するためには、私の場合、とことん自分自身を追い込むしかないのです。今は正直なところ、ピンチであればあるほど嬉しい。火事場のなんとか力が出るので...。

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本場直前楽屋スタンバイOK!

公演そのものも、例えばミュージカルやバレエのように、よりわかりやすいタイトルであったり、「こう観てください。」と言えるスタイルのものではないんですよね。むしろマニアック...。

芸術はどこまでも問いかけなので、感想はお客様に完全に委ねながらも、今後も限界へはチャレンジしたいです。私を導くのは、常に天です。魂の声を聞きながら、従います。

それがまた公演の翌朝日曜日には、次回の内容や構成が降りてきました。ロックで振り回しすぎた首が痛かろうと、全身疲れ切っていようと全くお構いなし!天は、次はあれとこれを踊るようにと言ってきます。

朝目覚めて一番だなんて、その間隙のなさといったら、ほとんどギャグのよう!けれども、これもまたその通りにやるしかないのです。

このことは、沖縄の伊良部島での出来事を思わせます。島に上陸するなり出会い、どういう巡り合わせか、6名の麗しき巫女さん〜おばあたちの司るお盆のセレモニーに、なぜか巫女側として!同行することになった際の、彼女たちの言葉どおり。「神様の言うことは絶対だからぁ、逆らえないのよお!ガハハハッ。」こちらは、実に豪快な方々でした。

その時は、ほお、そんなものかなと思いましたが、気づけば自分もそうなっているではありませんか。でも、あのおばあたちほど、豪快で何事にも動じない風になるには、まだまだ人生経験が足りません。そのことを今も感じさせてくれる、おばあたちとの出会いはギフトです。

そんなこんなで、既に次のプランが勝手に進行しています。このような私とその作品ですが、みなさんどうぞよろしくお願いします♪

それではまた、良き日々をお送りくださいますよう!

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