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SJ毫鍼の扱い方 / YouTube

解説

皆さんこんにちは、積聚会会長の原です。

今回は積聚治療で用いるSJ毫鍼についての説明を聞いてもらい、実際に鍼の刺入を見てもらいたいと思います。

SJ毫鍼は刺入しにくい形で、刺入に時間がかかることが多いですね。

このSJ毫鍼を刺入する努力をすることは、治療に対する集中力を強めます。

さらに、刺入する行為にあわせて、小周天、大周天の呼吸の仕方を加えると、治療における意識力、気を練る力、気を送る力が向上して治療効果が高まります。

またSJ毫鍼に慣れることにで、全く刺さない鍼、鍉鍼を使った治療の効果が非常にアップします。

積聚治療で使うSJ毫鍼は寸3の3番の銀製です。

一般的な毫鍼は鍼先が松葉形でかなり尖っているので、刺入しやすいですが、SJ毫鍼は鍼先が卵型、丸い、刺入しにくい形になっています。

SJ毫鍼は両端が閉じられた、プラスチックの鍼管の中に入っています。

SJ毫鍼は積聚会の特製で鍼管の一端にグリーンの印が付いています。グリーンの印がついていないものはSJ毫鍼ではありません。

グリーンの印がある方が鍼先側で、グリーンの印が無い方が鍼柄側です。鍼管の鍼柄側の溝を折って鍼を出します。

積聚治療の鍼の刺し方は、原則的に押入法です。鍼管を使わず、鍼を捻らず、鍼先で皮膚を圧迫しながら刺入をします。

押手は示指と母指で鍼体を挟み、同時にその示指と母指で鍼を刺入する部位の皮膚を引っ張ります。ツボを広げると思っていいと思います。

その時に刺手の示指と母指は鍼柄だけを保持して鍼先を皮膚に圧迫させる、あるいは鍼柄を刷り下げながら鍼先を皮膚に圧迫させます。

そのとき鍼が曲がらないように鍼体の弾性を十分に活かし、鍼先から皮膚に力を伝えます。それを繰り返して、刺入をしていきます。

積聚治療で推奨している練習はBL40(委中穴)への刺入です。

刺入練習はどこに行ってもいいとも言えますが、BL40は敏感であるし、なおかつ術者の手が安定しやすいということで、練習をする場所として向いていると考えます。

患者によって、刺入しやすい場合、刺入しにくい場合がありますが、そのような体の差を踏まえて、時間をかけて、BL40に鍼を刺入する練習してみようというわけです。

うまくできなかったとしても、その練習を繰り返すことは、表層から体の状態を読む練習になるので、深く刺さない鍼でも治療効果がだんだん出るようになってきます。

押手・刺手の扱い方

まず前揉捻を軽くして、押手の人差し指を起こします。

刺し手に持っている鍼を後ろから斜めに持ってきて、直立する直前に押手の母指で刷り下げながらまっすぐ立てます。

このときに押手の示指と母指で三角形の空間を作り、鍼先の当たる位置の皮膚がぴんと引っ張られている状態にします。鍼先が当たる位置の皮膚を張る行為は他のツボに刺す場合や、接触鍼の場合も同じです。

刺手は鍼柄の中央ぐらいを持ち、下に向けて圧迫します。鍼が曲がりそうになったらパッと刷り下げて、指を広げます。こういう感じですね。鍼柄を刷り下げて、ギリギリ鍼根のところで、ちょっと緩めるわけですね。これを繰り返します。

皮膚が緩むのを待ちます。

切皮には集中力が必要です。

刺入のほとんどの時間を切皮にかけている感じです。

これでなんとなく皮膚は緩んだような気がします。そうするとあとは押すだけで 入っていきます。

先程も言いましたが、鍼が入りやすい人と入りにくい人がいます。たまたま今日は速く入れることができました。

抜鍼は一気に抜き上げず、ゆっくり行います。場合によっては押手の指を少し動かしながら抜け安いところを探すようにします。引っかかるようだったら抜けやすい所を探すように動かしながら抜き上げていき、皮下で必ず一度止めて、後は一気に抜いて後揉捻をおこないます。

刺入時間の計測

これがSJ毫鍼ですね。鍼管の片方がグリーンに着色されています。鍼管の圧着されているところが長い方、グリーンの印が無い方をポキっと折って鍼を出します。

BL40に刺入する時間を計ってみましょう。緊張するので時間がかかったり、場合によっては入らないかもしれません。

このモデルになっている人は、まだ働き盛りの元気な人ですから入りにくいかもしれないですね。

鍼体を持たずに鍼柄を持って圧迫、押していく感じです。捻らないですね。こんな感じですね。手を離してみます。

割に早く入りましたね。

普通だと5分や10分かかったり、人によっては10分以上入らなかったりすることがあります。

このような方法で鍼を刺入する練習は大事だと思います。

きっとこれができるようになると治療効果がたくさん出るようになると思います。

どうか皆さんがんばって練習してみてください。

さようなら。