2021レミゼラブル

2021でガチ初見のオタクのメモ。観劇後の走り書きだと思ってください
全然観た全員分書けてないけど書き終わるまで温めてたらいつまで経っても出せんわと思ったので途中だけど今なんとなく見れる文章になってる分だけ投げておきます。
ガチ初見なのと、個人の感想ですので悪しからず。


福井バルジャン
やっぱり福井晶一が一番好きだ…となる。演じてるとか歌っているとかっていうか、その人として生きている感が強い。福井さんのバルジャンは台詞というより声だ。曲というよりも、祈りや想いそのものだ。ストーリー上でどんどん歳を重ねていく表現が、どうと言えないんだけどめっちゃうまい。気付きだったり、これと言った実感はないのだけど、それだけ自然に歳をとっていっている。特別に理由やきっかけは観ている側にはなく、ただただ本当に時が流れているのだと、目に見えない時間の流れを説明することもなく理解させてくる。すごい技術だ、やべえ。

他二名のバルジャンよりもどことなく品があるけれども、一番乱暴者っぽい。バルジャンに乱暴者と言っていいのかわからないけど。怒ったら手が出そう感。上品そうなのに乱暴者そうっていう相反する要素が隣り合ってるアンバランスさが、人間っぽくて生々しい。
どこかそういうイメージだけど、歌は一番柔らかく、さらりとしたテクスチャの優しく響く歌声。初見が福井バルジャンで、地下水路を彷徨うシーンが思ったより長かったので正直「いやマリウスそろそろ死んだべ」と思ってたんですけど、なんか知らんが生きてるので、福井バルジャンの神聖さすら感じる「彼を帰して」の祈りが神に通じたとしか思えない。福井さんの一番好きだった歌がこれだ…

特にコゼット・リトルコゼットなどに対する愛情、愛おしさというものがひしひしと感じられ、人間らしさをここでもすごく感じた。父親らしさかな。個人的に内藤大希との親子感のある組み合わせが大好きなのでこの組み合わせでたくさん観れたのでハッピー!
結局レミゼで一番好きなキャラクターはジャベールなので過去にジャベールもやられてたと知って過去に戻りたくて戻りたくて悶絶しております。タイムマシンねえかな〜。


光夫バルジャン
歌声ほんっとに素晴らしかった!!すごすぎてちょっと笑っちゃうレベル。歌い出しからメチャメチャ強くてほんとにちょっと笑っちゃった。
張りがあってよく通る、すごく好みの歌声。光夫さんのバルジャンはとにかく「歌」の力を感じさせるバルジャンだった。「ミュージカルレ・ミゼラブルのジャンバルジャンです!!!!」という感じ。そのまんまなんだけど、そのまんまにどストレートに役に立ち向かっている感じがほんとにすごい。戦いだ、バトルだこれは。かっこよすぎる。激アツ。

諸事情あって行くかどうか悩んでた公演が光夫さんの回だったのだけど、結局観て、光夫さんの歌を聴いて「来て良かった〜!!!最高〜!!!!」という気分になった…最高だ…気持ち良すぎる…。多分観ながらめっちゃニヤニヤしてたと思う。聴けて嬉しい、観れて嬉しい、そういう気分にさせてくれる役者さんは本当にすごい役者さんだよなあ。


しゅがバル
シュガーさんのバルジャン、ほんとに可愛くて応援したくなる主人公という感じがすごい。ずっと一生懸命。善人。内藤マリウスとの組み合わせの善人っぷりがすごい。光かよ。
シュガーさんの歌は「パフォーマンス」感が強いな〜と感じた。演劇を観てるな〜って気持ちになる。演劇を観に来ているので、メチャクチャ正解だ。欲してる間違いないものをお出しされる安心感というか、満足感というか。
「そういうキャラクター」みたいな感が強いというか、優しいのに、不器用だからその優しさが全然伝わらなくて、やきもきしてて、頑張れ〜!みたいな気持ちで見守りたくなるバルジャンだった。バルジャンって男らしい!ってイメージだけれど、こういうアプローチもめっちゃアリなんだなあと思えた。内藤マリウスは告白を受けて拒絶の色は出さないけれど、他のマリウスに軽蔑されてるしゅがバル見たら泣いちゃうかもわからん。


内藤マリウス
なんか書く必要ある…?多分一番冷静に見れてない人なのでわからないです。わたしは何もわからない。
他の方のマリウスを観れてないので比べようがないというのもあるけれど。映画とか原作とかの印象ならあるけど、そこから考えると多分大希くんのマリウスを観れたからマリウスのこと好きなんだろうな〜とは思う。

なんか歌に関しては散々いつも褒めちぎっているしクッソ長くなるので割愛したい。RED&BLACKで声クソデカすぎて毎度笑ってしまう。ちまっとした感じから想像つかんデカさで歌うからビビって笑っちゃうんだな。
内藤大希のカフェソングどうにかして世に残してくれんか…?あれが何か形あるものとして残らないの、世界の損失だと思うんですけど…。

マイ楽日のワンデイモアのときの表情が、「私は戦おう」って高らかに歌った後なのに、まだめちゃめちゃ迷っているような葛藤しているような顔で目が涙でうるうるしていて、うわ〜〜!!!人間〜〜〜!!!!!ってなっちゃった。人間何でもそんな全部スパッと完全には決め切らんよな。決めた後でも迷うし、本当にいいのかな、後悔しないのかなって葛藤するよなって思っちゃって、メチャメチャ泣いてしまった。あの表情はずっと忘れられない。それまで観た回は割と決心したぞ、やるぞって顔に見えてたので、やっぱり回数観ないとダメですわと再確認した。

その日の席が多分キャストがまっすぐ先を見る、みたいなところで目線を置く場所あたりだったらしくて色んなキャストとオペグラ越しに視線がガッツリぶつかって一方的に勝手にドギマギだったのだけど、ラストの民衆の歌で視線をブラさずに歌う姿を真正面に浴びて、メチャメチャ胸が熱くなってしまった。未来に向けて歌う歌なんだな〜…と…これがレミゼラブルなんだな〜ってなった。

内藤大希が出てなかったらこんなに回数重ねて観ることはなかったからこういう機会をくれてありがたい。おかげでミュージカルのことも苦手意識がなくなったどころか好きになってもっと色んなの観たいと思えるようになったし、ダブルやトリプルキャストって面白いんだ!って気付かせてくれたし、世界を広げてくれて感謝だなあ。推しって尊いなあ。


相葉アンジョ
めっちゃカリスマって感じ。立ち振る舞いがとにかく品があってかっこよくて、こりゃみんなついていきたくなっちゃうよな〜と思う。相葉アンジョについていけばなんか革命ダメかもしれんけどついていきたい!死のうって言われたらよし死ぬべ!ってなりそう。
相葉アンジョのマリウスわかるけれど〜は「まあ恋や愛はわかるけどこの大事な時期にその感じはわからんわ」感。つまりわからない。


小野田アンジョ
めっっっ……ちゃ好きなんだよな……
頭良さそうだし、頼もしいし、小野田アンジョならワンチャンまじで革命成功するわと思える。破滅のニオイがほんとギリギリまでしない。ギリギリまでしないから、絶望感がすごいんだよな。いけそうなのにダメなのが一番しんどいわ。小野田アンジョ自身も強いんだけど、強度があった分だけ折れるときはバッキリいっちゃうみたいな感じで痛々しかった。辛い。
小野田くんの歌がほんと〜〜〜に好きなんだよな〜〜〜!!!!声にメチャメチャ力があるし、品もあるし、伸びとか響き方がエグくない?好きでしかないわこんなん。どうなってんだ。
内藤マリウスの2個上くらいの幼馴染の兄ちゃんって感じがする。ぽやぽやしてるのを支えてくれてる感。小野田アンジョのマリウスわかるけれど〜は全然なーんにもわかってないけどまあわかるって言ってあげようみたいな感じ。これまでの付き合いで情があるから(妄想)。でも観た回によっては本気で全然わからん感出過ぎてて怖かった回もあった。


木内アンジョ
諸事情で初回観劇時の記憶が半分くらいぶっ飛んでるので木内くん回そこだけだったので本当に申し訳ない…マジで…
一番内藤マリウスの相棒感が強かった。ともに並び立って進んでいこうって感じ。砦の誰ともそんな感じというか、カリスマとかみんなを導く!とかそういうのじゃなくて、一緒に行こう!って手を取ってくれるみたいな印象。まあ前に立ってはいるんだけど。唯一ワンチャンわかってくれてそう感。あんまわかってないけどわからないって言っちゃったら傷つけるかもだし、わかるって言ってあげよ、みたいな。優しい。


川口ジャベール
いや問題はこの人なんだよな……この人のせいで全部初日の記憶なくなっちゃって狂っちゃったんだよな……。わたしのチケットの取り方がバカだったのでわたしが観た回は全部川口ジャベールです。いやノーマークだったんだよ…こんな…こんなことになると思ってなくて…ほんとに…

まず出だしからこのジャベールって人かわいいな〜ってなってしまって、出てくるたびにかわいいし、歌めちゃくちゃすごいし、かわいいし…何!?すごいかわいいんだけど…???
わたしは信念があって、頑なで…という人がメチャメチャ好きなので、まあ好きにならないはずがなく…。え〜?もう何書けばいいのかわからない…全部…ジャベールはもう全部のシーンだよ 全部です

バルジャンに逃がされたあたりからジャベールの心がどんどん乱れ始めて、理解ができなくて、自分の生に疑問を持ってしまって、それを受け入れることができなくて…マリウスを助けようと自分もボロボロになりながらも進もうとするバルジャンを見て、それに行けと言ってしまった自分が居て、そのことに苦しみだして…わたしのニコニコはここでピークだったんですけど、ガチ初見ゆえに最後の曲のタイトルをもちろん知らないわたしはだんだん雲行きが怪しくなってきたのでアレ?ってなり。
ふふ、苦しんでる苦しんでる、かわいいなあ……あれ…?おいおいまさか?いやそんな…え?あ…??あ〜〜あかん、あかんぞそれは……いやいや……?…あ〜〜〜、あーー、あ〜〜〜〜〜〜!!!!ってなりました。
自分の信じて貫いてきた正しさと、それに反するはずのバルジャンの、多くの他者や他でもない自分自身さえも救った・救おうとした正しさを、どうしても結ぶことができなくて、当然捨てることだってできるわけがなくて、けれど強く信じてきたものをうまく信じられなくなってしまった世界はあまりにも空虚で恐ろしくて、生きられなくなっちゃったんだな(オタク特有の早口)………ということをあの落下中の数秒で考えて、あまりにもドドドド好みの男過ぎて……そんな好みの男をあんな歌声で浴びせられて狂わないわけがなく 混乱のあまり、ちゃんと拍手が出来なかったです。急にそんなの見せられてキャパオーバーしてしまい…初見の衝撃ってこういうことがあるから面白いし気持ち良いんですよね。観劇、やめられねえよな。

川口さんの歌声は深くて、伸びやかで、とにかくカッコいい!!わたしも男だったらこんな歌が歌える男になりたいよなーー!!と思えるカッコ良さ。ビジュアルも大好き。一番頭がカタそうで、融通がきかなそうな、真っ直ぐな印象。テナに「顔、コワッ!」って言われてたのがカワイすぎる。好きだ〜~
福井さんが好きなので一緒に出られるとどっち見たらいいのか迷って困っちゃう。にーよんろくごーさーーんのところでめちゃくちゃブチギレてるところと、拘束を解かれるところの動揺した視線の動きとかがお芝居としてとても好き。素敵なお芝居される方だなあと感じたので、他の出演作も絶対観たい!と思った役者さんのひとり。


いろはコゼット
パレードで見てウワ好き!ってなったので絶対レミゼでも見よう!と思っていろはちゃん多めにチケ取りしておりました。本当にかわいい〜。

声がとにかく好き。マリウスと出会うシーンでは、結構戸惑いの色が強かったように見えたけど、恋だ、と気づいてからの、恋しちゃった!とはしゃぐのをおさえられない仕草や弾むような嬉しそうな歌声がとってもキュートで、こんな子絶対好きになっちゃうよ〜と思う。マリウスに嫉妬する。でもマリウスの前だからあんなかわいい表情をたくさん見せてくれたんだよな。悔しい

一方ですごく聡いというか、賢そうな印象もあるので、「もう大人よ」にそうだよねって頷きそうになってしまう。もう大人というか、大人になるんだなよな、と思わせられるというか。最後の手紙のシーンもとても良かった。感情豊かで愛情に溢れていて、泣き虫内藤マリウスとめっちゃお似合いだよ…と思って見ていた。かわいすぎるカップルだ…結婚式のシーンの最初、二人揃って顔見合わせて歯を見せてニコーッて笑ってる瞬間が幸せの象徴やんこんなの、と思ってた。一生そんな感じでいてくれ。絶対幸せになれ。


ふうかエポニーヌ
もう〜〜〜ふうかエポが可愛すぎて可愛すぎて困る。最初のマリウスとのシーンがとにかくカワイイんだよ。その髪好きだわ、と悪戯っぽく笑って、半分からかうような、でも半分しっかり本気で、恋する女の子だ…となる。本の投げ方が割と雑でカワイイ、仲良し!って感じがするので好きなシーン。エポニーヌ自身には割とクールな、とまではいかずとも、あまり可憐というようなイメージはないけれど、ああいうファッションをしつつの、ふうかちゃんの愛嬌のある笑顔とくりっとした綺麗なアーモンドアイがマッチして、すっごくかわいい女の子になっててもう最高だよという気分だった。

愛らしい見た目から意外なほどに低音もしっかり響かせる、よく通る綺麗な歌声で好き!マリウスへの大好きな気持ちがめちゃくちゃ見えるから、ふうかエポの歌はすごい切なくて泣けてしまう。も〜〜なんでマリウスはこんな好きでいてくれる子のこと見てやらないんだ!!ばか!!ってなっちゃう。しゃーないんだけれども。
でも内藤マリウスがぐちゃぐちゃに泣いてくれるから、ふうかエポの撃たれたあとはすごく痛そうなんだけど、でも今が一番幸せなんだなあとわかる。内藤マリウスがめっちゃアタフタしまくってるときに胸をグッと引っ張って、私のほうをみてよってやってるみたいに見えてウウ〜ってなっちゃった。


屋比久エポニーヌ
屋比久さん回もっと多く観たかった〜!!と後悔したくらい良かった。とにかくとにかく歌がメチャメチャ上手い!!!ちっちゃくて細いのにどこからそんな声出んの!?というくらいの声量で、すっごくかっこいいエポニーヌだった。
屋比久エポはめっちゃクールで、かわいいというよりウェットな色気のあるタイプ。他のマリウスとの組み合わせだとマッチするところがあるのかもだけど、屋比久エポが内藤マリウスを好きになるのがわからなすぎて、ウソでしょ!?何が好きなの!?ってなる。意外すぎるからこそ「これまでにどんなことがあって好きになったんだろう?」という想像が膨らんで楽しい!想像の余地がたくさんあって、後から良くなってくる組み合わせだった。
なんで好きなのかよくわからないけど、でも真面目で冷静そうに見える彼女がマリウスのために動いてくれたり、マリウスを守ってくれたりすることで、うわ〜〜めちゃくちゃ好きなんじゃん…というギャップでやられる。クールなのに健気なのはそんなの好きになっちゃうやつです。
健気なんだけど、自分はマリウスと結ばれるはずがないって、はっきりとわかってて受け入れてる感がすごい。好きだけれど、すっかり諦めてる。でも好きだから体が動いてしまう。そんなジレンマの中で、自分を外から見つめながら、笑っちゃうわね、と歌ってる。辛いよ〜。
撃たれた後も、マリウスを守れたって安心感の方が強く出てて、痛くなさそう。強い女だ…。マリウスを守って死ぬことができたということが、彼女にとって幸福だったのなら、それで良かったんだろうか…と最後まで切なくなるエポニーヌだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?