アオアシ ラブコメ「要素」




アオアシを7巻まで読んだ。スポーツ漫画はそれほど好きではない(なんか爽やかすぎると感じる)のだが、バイト先の先輩に進められて読んでみた。自分は今漫画喫茶で働いていてかなり暇でゆるいから読むことができるのだ。(ちなみに先に自分が「付き合ってあげてもいいかな」を激推しした。)
 アオアシは7巻まで読み終わったが確かに面白い。1巻ぐらいはまあ普通って感じだったが3巻くらいからはまり始めた。サッカーの戦略的な面白さがつたわってくる。サッカーを体育でしかやったことがなくてサッカー部に二十歳を超えても未だに苦手意識がある自分にも。
 それはさておきタイトルにあるアオアシのラブコメ要素についてだ。今7巻が終わったところでメインとなる女の子が二人出てきて、二人とも主人公である葦人のことを気になっている(異性としてと選手としての境目ははっきりしない)感じなのだが、当の葦人は選手である自分を支えてくれている人としか対応していない。一応は最初期の地元編では女の子に興味があるそぶりを見せたり、メインの女の子のうちの一人の気持ちを考えるシーンもあるにはあるのだがほとんど葦人はサッカーのことしか考えていない。二人ともかわいくて台詞も多いのに。
 でももし葦人がどちらかにでも振り向けばそれはサッカー漫画ではなくてラブコメになってしまう。ラブコメ「要素」に止まらないキャラクターの強さがこの女の子たちにある。単にむさ苦しいから女の子書くかぁとか、編集に言われたから出したという事情もあったのかもだけど、読んでて邪魔だなと自分は感じない。まあ自分もかわいい女の子は無条件で好きなのもあるけど。 それを抜きにしてもアオアシという青井葦人のサッカー生活を描く作品に、ヒロイン二人は絶妙な存在感がある。この二人の葦人を見つめるまなざしが、葦人という人物をより立体的に見せているという感じ。

追記 9巻で明らかに葦人が花(女の子の一人)を意識しかけるシーンがあった。サッカー漫画としての地盤が固まった感もあるし楽しみ。
 

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