仕事が少ない今だからこそできること

はじめに

 新型コロナウイルスが猛威を振るい、先日東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の1都3県に緊急事態宣言が出され、1月13日に関西にも3府県に緊急事態宣言が出された。今回の宣言により、さらに営業活動をするのが難しくなることが予想される。近年では直接的な接触をせずに営業ができるリモート営業が注目され、各企業でも採用されている。しかし、リモート営業も全てにおいて優れているわけではなく、お客様によっては直接訪問した方がいいという意見も散見される。本記事では、リモート営業のみならず、新規先、既存先、当月受注当月売上の弊社にとって重要な4つを項目ごとにわけ、どのように営業していくのか、仕事を頂きに行くのかをまとめていく。
 本記事は、「忙しい企業の探し方」と同様に、弊社代表取締役社長の石川が本社にて行った勉強会にてお話しした内容をまとめた記事である。ぜひ、ご一読頂けると幸いだ。

①リモート営業


 新型コロナウイルスが流行したことにより、お客様のもとへ直接営業に行くことが難しくなった。そんな中、新たな営業ツールとしてリモート営業が話題となった。弊社でも、早速導入し使われている。しかし、新しい試みということもあり、どうやって活用していけばいいのか難しいという声も聞く。
 では、リモート営業を上手く活用していくにはどうしたらいいだろうか。リモート営業で重要なのは2つの準備をきっちりすることである。1つは質問事項を考えておくことである。質問事項を考える際に重要なことは出来る限りお客様に話してもらい、その中から情報を得られるような質問をすることである。話が途切れた時に、準備していた項目から質問したり、何かをこちらから提供しその中から情報を得て、話をしていくことが重要である。また、質問だけではなく雑談をすることも大事である。直接訪問し営業をする際と同様に、お客様の趣味の話や、時事ネタ等を交えながら話すことで距離感が縮まり話しやすくなることが予想される。
 2つ目は、アポイントの取り方である。皆様はリモート営業のアポイントをどうやって取っているだろうか。人によってもお客様によっても様々かと思う。効果的にリモート営業をしていくためにはどうやってアポイントを取っていくか考える必要がある。
 お客様によっては、毎週月曜日の13時から等といったように定期的に行うのが効果的なのか、それとも日程を決めてしまわず単発で行っていくのが効果的なのか等様々である。お客様によってどうアポイントを取ることが有効なのか考えアポイントを取っていく必要がある。また、定期的に行うのであれば出来る限り短く、5分~10分程度にし、簡潔にやることで内容が濃く無駄のない営業活動ができると考えられる。そのためには準備をしっかりとし、短い時間で有効な質問をすることで効果的な情報を得ることが重要である。


②既存先 営業
 

 既存先では、コロナウイルスの影響で仕事量が減っているからこそできることが2つ挙げられる。
 1つは、工場見学である。忙しい時には、工場をゆっくりと見てもらうことはなかなか難しかったのではないだろうか。しかし、現在であればゆっくりと工場を見てもらうことができる。だからこそ、お客様には今のうちに工場見学に来といてくださいということは言えるのではないだろうか。
 2つ目はプライベートショーである。昨年、プライベートショーを何件かのお客様で開催させていただいた。しかし中には「今は忙しいからまた今度」と開催を断られたお客様もあったと思う。現在であれば快く受けていただけるお客様もあるかもしれない。今だからこそもう一度打診をしてみてはどうだろうか。
 このように、既存先ではコロナで営業活動をすることが難しく仕事量が減っている今だからこそできること、本当はしたかったが忙しかった時にはできなかったことを考え、実行していくことが必要であると考えられる。


③新規先 営業
 


 新規訪問ではいかに自分と会社を覚えてもらえるかが鍵になる。なぜかというと新規訪問では訪問をしてすぐには仕事を頂けない場合があるからである。もし後日仕事があったときに、覚えてもらうことができていれば、こんな会社があったなと思い出してもらうことができ、仕事をもらえる可能性がある。そのためにも自分と会社を覚えてもらうことは必須である。
 では、覚えてもらうためにはどういった取り組みができるのか。3つ紹介していく。1つ目は名刺をインパクトのあるものに変える方法である。弊社社長は名刺の裏を100枚単位で変えており、現在は24時間対応受付という言葉と連絡先を載せている。このように他者とは違うインパクトのある名刺にすることで覚えてもらえる可能性が上がることが考えられる。趣味や自己紹介だけでなく、今の時期では新年の決意を載せてみることもいいかもしれない。
 2つ目はYSKのオリジナルノベルティグッズを製作し、お客さんへ配布する方法である。弊社、福島工場ではオリジナルのチロルチョコを製作したことがある。他にも以前9月6日スライドシャフトの日記念で製作したオリジナルビールやオリジナルのお菓子等もネットで作れるため、覚えてもらうための一つの選択肢として考えられる。
 3つ目は手作りの手紙やリーフレットを渡すことである。例えば、お客様に毎月手書きのはがきを送って存在をアピールする。そうすることでお客様には毎月送ってくる企業として認識されやすくなり、何かあった際に声をかけてくれる可能性が高まると考えられる。また、現代ではパソコンやスマホの普及から手作りのはがきや手紙をもらう機会は少なくなった。だからこそ、手作りのはがきや手紙はどこか懐かしさを感じ手作り特有の温かさが喜ばれるのではないだろうか。
 上記のように、新規先に営業に行く際はどうやったら覚えてもらえるのかインパクトを与えられるのかを考え、取り組んでいくことが重要である。
 


④当月受注当月売上


 当月受注当月売りの上げ方について、短納期対応をするやガイド・ボールねじの仕事を取る等、狙い撃ちをすることは一つの方法としては考えられる。しかし、それではその仕事があるタイミングでなければ仕事を受けることはできない。
 では、当月受注当月売上を上げるためには何が大事なのか。それは、お客様の無理に応えるということである。お客様が案件の相談に来た際に納期が厳しかったり、精度が厳しいこともあるかと思う。しかし、そういったときにどれだけお客様に協力できるのか、できるできないではなくどうしたらできるのかを考え、無理に応えていくことが必要である。
 無理に応えるためには、無理を相談してもらわなければならない。そのために、「無理を言ってください」「無理を聞きます」としっかりお客様に伝えることが重要である。そして無理を言ってもらうためには信頼関係が不可欠となるため相談してもらった際にはしっかりと応える。それを継続していくことでこの人になら無理を言っても大丈夫と思わせることができ、当月受注当月売上に繋がっていくと考えられる。


⑤まとめ


 上記では仕事が少ない今だからこそできることを4つの項目ごとに分けて例を挙げさせていただいた。昨年は、新型コロナウイルスの影響から誰も経験したことがない一年であり、企業としても個人としてもかなり大変な一年だったと感じる。しかし、この厳しい状況を打破していくためには、行動していかなければならない。仕事がないと嘆くのではなく、仕事がないからこそ、何ができるのか、仕事を得るためには何をすべきなのかと考え方をシフトしYSK全体で、この危機的状況を乗り切りたいと感じる。

 本記事をきっかけに、YSK全体の意識変化に繋がれば幸いである。

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