SHADOWTIMES 2013/10/10 Vol.46
《shadowtimes》 Post.23
「クリス・マルケルの旅と記憶」港千尋
山形国際ドキュメンタリー映画祭が今日から開幕する。来週17日まで、世界各国から集まった選りすぐりの作品が市内各所で上映される予定で、「映画都市ヤマガタ」は今回も熱い。
特に今年のインターナル・コンペティションへの応募は1153本だそうで、そのなかから上映されるのはたった15本。超厳選のプログラムに期待が集まる。
今回は、並行して上映されるプログラムのひとつに共同ディレクターとしてかかわっている。フランスの映画監督クリス・マルケルの回顧上映だが、昨年91歳で亡くなった監督の追悼の意味も込めての本格的な特集になった。
日本では『ラ・ジュテ』や『サンソレイユ』で知られるマルケルだが、40本以上に及ぶ上映作品の大部分が日本では未公開。それだけに準備も時間がかかったが、カタログの制作も含めてなんとか実現に漕ぎつけられた。
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