SHADOWTIMES 2013/01/31 Vol.12
《shadowtimes》 Post.6
「ドン・マヌエルとわたし」港千尋
東松照明さんの死を知って、もうしばらくたつのに、まだ言葉にすることができない。次から次へといろいろなことが思い出されてしまい、整理がつくにはまだ時間がかかるだろう。
その写真について書いたことは一度やニ度ではないけれど、いまは別の言葉が出てくるのを少し待とうかと思っている。雪がとけたあと、花の咲くころになるかもしれない。
昨年の12月マヌエル・アルバレス・ブラボの写真展をパリで見た。1920年代の初期作品から70年代まで代表作が網羅されているだけでなく、多くがヴィンテージプリントで展示されるという充実したものだった。
日曜日ということもあり、会場のジュ・ド・ポーム美術館の会場は混んでいたが、半日かけてたっぷりとその写真世界に浸ることが出来て幸せだった。
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