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お疲れ様でございます

「お疲れさまでございます」


随分とかしこまった、労った言葉だと感じるだろう。
この言葉は私が、葬儀会社で働く上でおそらく最も口にする言葉である。

「ご愁傷様でございます」 
という言葉を入社前、噛まないようこっそり練習していた私としては、少し意外だった。
しかし考えてみると「お疲れ様」という言葉は、相手に対して1番の労いを伝えられるなと感じる。

疲れてる人、困難を乗り越えた人、悲しいことがあった人、など色々な人に気軽に声をかけることができる。

葬儀会社の接客は、他の接客業よりかなり神経を使う仕事だと思う。
分かっていたことだが、大切な人を亡くし、悲しみに暮れた方々を案内する。そんな遺族や弔問客に声をかけるとするならば、死という現実を突きつける言葉ではない。
気持ち的にも身体的にも辛い状況を「お疲れ様」という一言で和らげることだ。

難しい日本語や礼儀作法でなくとも、身近な言葉で伝えることができる

身近な人を励まして、前に進んでもらいたい

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