辞書抜き書き(囲み記事編)語源
◎alwaysの-s
alwaysの-sは
副詞(的属格)
を表す接尾辞。
besides
nowadays
sometimes
overseas
afterwards
once(one -s)
twice(two -s)
なども同様
◎beef
ノルマン人による征服(1066年)以降
約300年の間
英国の公用語はフランス語
であった。
そのため家畜名としては
英語の
ox(牛)
swine(豚)
sheep(羊)
が用いられ
領主の食卓に上がる料理名になると
フランス語源の
beef(牛肉)
pork(豚肉)
mutton(羊肉)
が用いられるようになった。
◎better best
better, bestには
当初 原級が存在せず
後に別の語であった
good
が両者の原級として
代用されるようになった。
この現象を
補充法
と呼ぶ
ただ
一部にはbetter, best
の原級は
boot2
であるという説もある
suppletive form(補充形)
go と went など
◎/k/の音を表すcとkの使い分け
k- ゲルマン語系
c-ラテン語系
昔のアルファベットでは
k は
まれにしか用いられず
古い英語では
/k/を表すのに c を
用いてきたが
後に
k と混用されるようになった。
c で始まる語はラテン性の特性が強く
k で始まる語はゲルマン語の特性が強い
cat cutは
一時期
kat kut
ともつづられたが
古いつづりに落ち着いた
古い英語の
cing cynd
は
king kind
に変化した。
◎childの複数形はなぜchildrenなのか
child
の複数形は古い英語では
childre
であった。
13世紀ごろから
brother
の古い複数形
brethren
との類推により
さらに複数語尾-en
が付き
children
となった。
◎助動詞のルーツ
can
may
shall
will
などの助動詞は
古い英語では
動詞であり、過去形を
意味していた
後に現在の意味に
解されるようになり、
さらに新しい過去形
could
might
should
would
が作られた。
今では
can
could
などは
時制(tense)
や
法(mood)
などを示す助動詞となっている。
時制 現在時制 過去時制 未来時制
法 直説法 命令法 仮定法
相 進行相 完了相
態 能動態 受動態
◎foot→feet
名詞を複数形にするとき
-(e)s
を付けるのではなく
foot → feet
goose → geese
mouse → mice
man → men
など
母音を変化させて作る場合がある。
footの古い形はfōtであり
複数形はfōtiであった
/i/が消滅すると前の母音に影響を与え
/o/の音は/i/に引きずられ/e/に近い音になった。
このようにして
foot
の複数形は
feet
になった。
ドイツ語でいうウムラウト(umlaut)と呼ばれる
現象である。
◎first
語源
one, two, three の序数は
それぞれ
first , second, third
と不規則になっているが
古い英語では
それぞれ
fyrst, other, thrid
であった。
twoの
序数はなく
other
で代用されていたが
あいまいさを避ける為に
古フランス語の
second
を用いるようになった。
thridは
音位転化により
third
となった。
◎goodbye
語源
God be with you.
(別れた後も)神があなたのそばにいますよう。
↓
短縮されて
God-b-ye
↓
Good morning, Good afternoon, Good eveningの類推で
Good-byeと語頭がGoodに変化した。
◎islandの黙字s
語源
12世紀ごろのつづりはilandであった。
15世紀ごろから語頭の部分が
isle(本来はileであるが発音されないsが付け加えられた)
と連想され
1700年ごろまでに現在のつづりが定着した。
◎黙字kn-のk
語源
know,
knight,
knife,
などのkn
のkは黙字であるが
古い英語では1文字1音が原則であり
knifeは [ knaif ]
と発音されていた。
しかし、17世紀後半より
/kn/が/hn/
となるという中間段階を経て
次第に語頭の音が省かれ
/n/と発音されるようになった。
◎黙字-mbのb
語源
lamb [ læm ] 子羊
comb [ kəʊm ] くし
tomb [ tuːm ] お墓 墓石 墓標
dumb [ dʌm ] 頭の悪い バカな 間抜けな
climb [ klaɪm ] 歩いて登る
などの-bは
黙字であるが、
古い英語では1文字1音が原則であり
lamb は [ læmb ]と発音されていた。
しかし、鼻音/m/に続く/b/が鼻音化して
[ læmm]
となった後
後ろの/m/が次第に弱化し/m/がさくじょされ
[ læm ]
になった。
◎loveはなぜ0点か
語源
テニスは13世紀にフランスよりもたらされたが、
ゼロ(0)の形が
卵に
似ていることから
フランス語で
l'oeuf
と呼ばれるようになり
それが英語の
love
と混同された。
◎marathon
語源
紀元前490年
ギリシャ軍がペルシャの大軍を撃破した
古戦場マラトン
に由来する。
伝令が
この地からアテネまで
走って勝利を伝えたことが
マラソン競技の起源
◎ph-はギリシャ語に由来
語源
ph-の発音は
/f/
であり、
ギリシャ文字
Φ(ファイ)
に対応する
多くの英単語は語頭の/f/の音を
f-
と表記するが
14世紀以降(ルネサンス頃)
ph-
で表記するphilosophyなどの単語が増えた。
◎September
語源
September
October
November
December
はラテン語の数詞にちなんで名づけられ
旧ローマ暦(ロムルス暦)では
7~10月を表した
当時の暦では1年は10か月のみで、
冬季には月名が与えられていなかった。
ヌマ暦で、
空白の
11月にJanuary,
12月にFebruary
が付け加えられ、
その後両月が
1月、2月へそれぞれ移動し
各月が2か月後へずれることになり
Septemberは9月となった。
※
July Augustは元もの別の名だった月名を改名したもの
この二つが割り込みして7月が9月にずれた訳ではない模様
◎supper
語源
supper は古いフランス語にさかのぼり
「夕食を取る」
sup
が原義で
soup
も同語源
当時のフランス農民の間では
スープが夕食の定番であったため。
◎go-went-gone のルーツは?
goの活用は古い英語では
go goed gone
に近い形であった。
15世紀ごろから
wend(ゆっくり進む)の過去形
wentが
goedにとって代わり
go - went- gone
の活用が出来上がった。
◎womenはなぜ[ˈwɪmɪn]と発音するのか
語源
woman, womenは
古い英語では
wifman, wifmen
であり
〚wife(おんな)のman(ひと)〛
の意味であった。
wiの発音は/wɪ/
であり、
単数形では語頭の/w/の影響で/ʊ/
と発音されたが、
フランス語の影響を受け
w-o-man
つづられた。
一方、複数形は/ʊ/に変化せず
/wɪ/のまま残ったが
つづり字だけは単数形と同じ
w-o-menが
用いられたため
women = wˈɪmɪn
になったとされる。
◎なぜwill not の短縮形はwon'tか
語源
1100年ー1500年ごろの古い英語では
willは
現在の一般動詞と同じように使われており
単数現在形としては
will とwolの
2種類があったが、
そのうち
wolとnotが
結びついて
音の変化の後
現在のようなwon'tが
使われるようになった。
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