私がライターを始める前に考えたこと・2

2、そもそもライターとして仕事を続けられるのか?

今まで私は同人誌的な作品を書いていたことはあった。

しかし、趣味としてであってきちんと最後まで執筆したこともなく、自分が書きたいことを勝手に書いていたので、仕事として自分の書きたい内容とは限らないものを継続して執筆できるのか不安だった。


そこで、ライターの主な仕事内容を詳しく偵察することにした。

現在、ライターの仕事はネット記事の執筆が多い。

完全創作の小説のようなものを執筆する依頼もあるが、実はそういった案件は少なく、大半はまとめサイトや依頼先が運営しているサイトのコラム記事が大半である。

このような仕事ではまず、依頼された記事内容に必要な情報を調べることから始まる。

例えば、今の時期なら福袋についてのまとめ記事が順に投稿されていると思うが、これを執筆する前に依頼を貰った福袋について販売開始の日程や販売している会社の商品について等を調べる。

その後、題名や小見出しを書いたデータを依頼先に確認してもらい、執筆予定について打合せを行う。

この工程についてはない場合もあり、この工程がない依頼では小見出し等を依頼先から指定され、執筆内容についても細かく指定がある場合は小見出し等と一緒に伝えてもらえる。

そして記事本文を執筆し、できたデータを依頼先に確認して貰うのだ。

記事によっては細かい修正等があり、依頼先からOKが出て、1件の依頼が終了したことになる。


この執筆方法には強みがあると思っている。

ネタ切れがないという強みである。

自身に既存の情報や、創作を執筆する弱みというのは何も書くことがなくなる可能性があるということであり、特に知識・情報を提供するコンテンツを執筆していると自身が知っていることを出しつくしてしまえばそこで執筆できなくなってしまうと、私は考えている。

創作も、自身の想像力が尽きれば終わりだ。

その点、記事ひとつずつを執筆する度に調べ、構成を打合せもしくは指定してもらうことで弾切れを防ぐことができる。

これは長くライターを続けることを考えればとても大きな強みである。


ただし、メリットがあればデメリットもあるのが当たり前である。

調べることに時間をかけてしまっては、記事の価値が下がりやすい。

どういうことかというと、調べている間に他のライターが似たような記事を執筆・公開してしまうケースがあるのだ。

まとめサイト記事の依頼ではこれはとても大きな痛手になる。

依頼先としてはアクセス数が多い方がいいので、執筆スピードが遅いと不都合なのだ。

より早く、より正確な記事を求められることが調べて執筆するタイプの仕事のデメリットである。

依頼後1~3日で一度記事を仕上げてくるライター等はまとめサイト運営としては離したくない人材となるに違いない。


いやいやいや。

依頼もらってから3日で仕上げるとか無理。

それだけに集中できるならできんことはないかもしらんけど。

私には本業があるし、家事もするし、猫の世話もするし、体調だって崩すし。

もっと待ってもらえるような仕事じゃないと無理ですやっぱりライターなんて出来ませんお疲れ様でした。と思っていたのだが。

サイトを運営している会社からコラム記事の依頼や、有料で利用するような情報共有サイトや日常で役立つような情報の紹介、YouTuber等の人物紹介記事等では急ぎの案件は少ないことがわかった。

私が現在お仕事させて頂いている依頼先では、2桁程度のライターさんと契約しており、情報提供サイトを複数運営している会社さんがある。

契約しているライターさんが多い依頼先ではそれだけ記事を作れる人がいるということなので、自身の状況に合わせて仕事内容について相談しやすい。

これは普通に働く上でも、従業員がある程度いないと休みの日程等が相談しにくいことがあると思うがそれと同じだと思う。

自分の働きやすい依頼先を選定することがライターとして長く仕事を続ける秘訣なのだということに気が付いた。

複数の依頼を次々にこなしていくのも立派にライターとして仕事をしており、そちらの方が収入も大きいとおもう。

しかし、長くライターを続けることも大切だと思う。

副業としてでも、本業としてでも、収入の大きさよりも無理なく安定して副収入を得ることを考えると、自分が無理をしなくていい環境を探すことが大切である。


3、副業として十分な収入は得られるのか。

副業としてライターをするからには、当たり前だが収入がないといけない。

収入が少ないにしても、どのくらいが相場なのかを知っていなければそれこそブラック案件を引き当ててしまうことになりかねないのだ。

とにかくいろんなライター募集の案件を見て相場を自分なりに考えてみた。

参考にしたのはクラウドワークスという在宅ワーク斡旋サイト。

データ入力やライター案件、モニターの募集等の在宅ワークを募集したい企業と、在宅ワークをしたい個人をつないでくれる便利なサイトである。

他の副業についてのサイトや記事を読んでいる人はいろんなサイトで紹介されているので利用している人もいるかもしれない。


ライター案件では、大体2000~3000字の作業量が多く、記事単価は400~600円である。

レビューの記入では150~300字くらいで200~300円+商品を無償で貰えるので案件を大量に消費できるのであればレビュー案件を中心にこなす方が報酬はいいと思う。

アダルト系の記事の案件だと単価が一気に上昇し、1000円以上の仕事もあるが、難点はほとんどのアダルト系記事は男性目線の執筆内容を求められたり、アダルト動画を視聴する必要があったりするので、抵抗がある人もいることだろう。

さらに、ほとんどのライター契約は複数記事を一気に契約したり、20回や30回といった納品数指定のある契約が多く、うち1~5記事はテスト記事であるとして、試験的な契約なので単価を下げられいることが多く、300円前後での契約になっている。

ひどい依頼では、テスト期間だけの契約で次々にライターを募集していることもあるようだ。

10000字を超える案件は少ないが、やはり2000~3000円程度で募集されていることが多い反面、ライターは実際には集まっていない様子である。

酷い場合にはライターの方から仕事を舐められているとコメントが殺到していた。

コメントでは5000円以上が妥当という意見もあったので、文字数の多い案件を検討する時に参考にさせてもらっている。

文字数と報酬を見比べることが低単価過ぎるブラック案件を引かない唯一にして効果絶大の自衛法であると私は考えている。


そしてもう一つ考えないといけないのは、募集しているライター案件はほとんどが著作権譲渡が条件であることである。

サイト掲載やまとめ記事の場合は著作権譲渡でもいいかもしれない。

しかし、文字数の多い案件の場合は電子書籍出版の仕事であることがあり、この場合は著作権譲渡が本当に必要なのかをよく確認しないといけない。

書籍化した場合の収益は誰が得ることになっているのか、どういったタイプの書籍なのか(合同で複数人のライターが書いたデータを1つの書籍として出版する場合は著作権譲渡は妥当だと個人的には思っている)等をよく確認してから契約をする方が、自分が損をしない立ち回りを考えなければいけないのだ。


サイトによっても相場は変わると思うが、そもそも募集の時点でサイト内の他の案件よりも低単価である案件に自分から近づく必要はないと割り切っておくことが重要であると考えて私はライターを始めた。


たまに変な依頼も来る。

変なスカウトメッセージがくることもある。

それでも、現在1年はライターとして副業を続けることができている。

自分としては上手く立ち回っているつもりである。



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