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霧の美ヶ原

ひとまず台風も去りましたね。
長野県も豪雨はなかったものの、ずっと雲に覆われる日が続いていました。
ようやく今日は午前中に青空が広がり、天気予報も良さそうだったので、午後から妻と美ヶ原に行ってみました。
お供のカメラはLeica Q、それからhasselblad 907x  +CFV50ⅡC+XCD4/45Pです。

前半の運転は妻に依頼
出発前
午前の用事の後に腹ごしらえ
大町市の中山高原
羊たち
暑いのか鼻息荒め
元はスキー場の中山高原
カフェはスキー場時代のものの流用かしら
そんな雰囲気がほのかにあるような
ジビエソーセージセット
一番手前のソーセージが鹿肉
意外と癖がない
土日定休日のコーヒー屋さん
どうして・・・
妻曰く「壁が凝った作りだから固定資産が高くなる」

お腹も満たしてさあ出発。
しばらく遠くに住んでいた僕たちなので、行きたいところリストは山積みです。
美ヶ原はそのひとつでした。

道中不意に現れたキャンプ場入り口

美ヶ原高原一帯が最も盛り上がっていたのはバブル期でしょうか。
そんな時期を思わせる建物がいくつもありました。
全盛期を過ごしたことはありませんが、幼少期はその時代の名残を感じながら過ごしましたし、こうした建物がまだ新しさを残していた頃に家族で出かけたこともあったので、一種の懐かしさのようなものを覚えながら車を走らせました。

霧に包まれる道の駅美ヶ原高原
現在工事中

松本市街地を走っているときに薄々感じていましたが、高原のある山には次第に雲が迫りつつありました。
案の定、到着してみると雲の中の私たち。
工事中ということもありさながら廃墟の高原美術館。
到着直後の妻「サイレントヒルじゃん(震え)」
すまない。

霧の向こうに浮かぶ彫刻群
世紀末感がすごい
帰って来れないんじゃないかと疑うレベル
しかも寒い

文明がリセットされて3000年くらい経ったとき、まだこの彫刻たちが残っていて、それを人類が見つけたら・・・なんてことを考えちゃうような景色です。

文明といえば、ここ美ヶ原高原の歴史は思ったより長いようです。
縄文時代から黒曜石の採掘が行われていたらしく、その後平安時代には東北地方を制圧するための拠点になったり、明治時代には採草のために森林が切り開かれていったとか。
観光地化していった経緯も気になりますね。

そうこうして世紀末感漂う彫刻群を抜け、ふと見上げると覗き込む青空。
希望を捨てないでやってきた甲斐がありました。

飛行機の上から眺める景色と見紛う雲海の広がり
あっという間に次の雲がやってくる

こんなこともあろうかとハッセルも連れてきていました。

雲間から差し込む夕陽が諏訪を照らす
沈む直前の太陽のオレンジが雲の中で拡散する
ほんの一瞬の出来事

ハッセルのデータに触れてみて驚くのは、解像度やシャドウ・ハイライトのデータ量よりも色の情報量かもしれません。
文字通り自在に操れるようで、非常に滑らかに色のスライダーを動かすことができます。あまりに自由度が高すぎてどうすればいいか迷ってしまうほどです。

こういうパターンも

そして普段あまり重視していないところですが、5000万画素ってすごいですね。
ここまで精緻に描かれているものですか。
そして夕日のハイライトもここまで粘るんですか。
cfv100cって果たして・・・

ここが
こう

雲が切れたのはほんの20分ほどだったでしょうか。
美ヶ原は再び霧に覆われ、また世紀末のような彫刻の森が帰ってきました。

まばらな駐車場がいっそう世紀末感を加速させる

今回はこのような天気で、しかも午後遅めの時間から動いたこともあり、霧ヶ峰方面の王ヶ鼻などは今回見に行くことができませんでした。
雲も去るであろう秋ごろにまた訪れてみたいと思います。
王ヶ頭ホテルの冬も気になりますね。
恐ろしく寒いのでしょうが。


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