水戸街道1 千住宿→小金宿
黄門様が歩いた、五街道に準ずる脇街道の水戸街道。水戸徳川家・沿道周辺の諸大名などが頻繁に往来した茨城県の大動脈、一八宿二十八里を夫婦で歩きます。
2022.05.07
1.スタート地点まで
江戸スタートの街道歩きの初日は、自宅から近いので少し遅めの出発、遅いと言っても6時前ですが、何故か始発に乗らないと不安になったりします。
途中常磐線で隅田川を渡ると、彼方に日光道中を歩く際に渡った、美しき千住大橋が望めます。
北千住駅に着きました。都心に向かう5路線が集まる大きな駅。空は今にも雨が降り出しそう。
2.千住宿
水戸街道の起点までの道は、荒川放水路ができた事により分断されているため、日光道中を歩きながら荒川を渡ります。
千住宿については、日光道中を歩いた際のブログをご覧ください。
3.荒川
広く雄大な荒川を渡り、足立区から葛飾区に入ります。
北千住駅に向かう5路線の鉄橋は壮観、電車好きにはたまらない風景です。
4.水戸街道のはじまり
北千住駅についてから小一時間、ようやく水戸街道に入りました。
近くに東京拘置所がありましたが、撮影は控えて街道を進みます。
下町らしい風景の中を進みます。
今回の水戸街道歩きでは、沿道にある全郵便局を撮影し続けます。
水戸黄門が名付けたと言われる伝説が残る、綾瀬川に架かる水戸橋。いい名前の橋ですね。
途中に赤い壁の大きなお屋敷が、建材屋さんの様な造りで、水桶のオブジェがあり屋号は水門、存在感抜群でした。
5.葛飾区
歩道がなく交通量の少ない道をひたすら進みます。
佐倉道もいずれ歩いてみたいです。
佐倉道は、この先の新宿で左に分かれるルートと、江戸の街中から船で市川まで向かうルートと、他にも近道もあったそうです。
6.こち亀だらけ
亀有上宿、江戸時代の宿場ではない様ですが、それ以前に宿場だったのかもしれません。
亀有の中心部に入ると、突然街がこち亀化してきます。小学校の頃少年ジャンプで読んで、コミックも買い、読み返して何度も笑っていた頃を思い出しました。
半年以上夫婦で歩いていると、食べる事の楽しみって、想像以上に大切だと実感しました。
朝食・昼食・土産の和菓子、食べた瞬間や場所が、いつまでも心に残ります。
7.中川
中川の上流は古利根川、日光道中と春日部市の粕壁宿付近で並走します。
街道を歩いていると、石碑が集められている場所があります。社寺だったり公民館や公園など、そんな尊い場所が"街道のオアシス"に見えてきました。
貨物線の踏切の名前が、浜街道踏切。明治時代に、今の国道6号線のルートを陸前浜街道と名づけた名残です。
水戸街道と国道6号と常磐線、水戸まで何回交差するのでしょうね。
8.江戸川
葛西神社。
葛西地域の総鎮守、徳川家康が操り人形芝居の神事をご覧になってます。広々としており、初詣の時は多くの参拝者で賑わいそうです。
境内の端に、朱色の橋があり、渡ったところに立派な撫蛇様が。撫でてお祈りすると、出世・金運・芸能・良縁にご利益があるそうです。
しばらく江戸川の堤防の上を歩きます。
ヒバリやムクドリが、近づいても逃げません。鳥にとって人間は仲間で、ここは平和な場所なんでしょうね。
ここから下総国かと思って古地図を調べていたら、千住宿を出て荒川を渡ったあたりからでした。
9.松戸宿
松戸宿に入りました。
石碑があった付近が船着場。
松戸神社。
街の中心にあり、こじんまりとしていますが、隣に坂川が流れており、風情があります。
古民家の中庭から眺める街道の絵は、素晴らしいですね、言葉になりません。
実は2日前に、街道歩きの仲間の知人が松戸在住で、ご好意で古民家の中庭にテントサウナを調達していただき、まったりと寛いでました。この場所を使えるのが今月いっぱいらしく、残念でなりません。
松戸の街道沿いには、情緒溢れる建物が少なかく、私が住んでいる中山道浦和宿に、街の雰囲気が似てましたが、街の雰囲気は落ち着いており、宿場が持つ街のDNAが残っているのかもしれませんね。
10.郵便局とENEOS
実際に歩くとわかるのですが、住宅地でもない、オフィス街でもない、商店街でもない、農地でもない、こんな道筋が街道には沢山あります。きっと8割くらいあるかもしれません。
今歩いている付近がまさにそれです。
8割をいかに楽しむか、街道歩きの裏の醍醐味です。
街道を歩いていると、コンビニ以外で最も多く遭遇する、全国展開している小売業は郵便局とENEOS。生活インフラは形を変えて今も残ります。100年後はどんな形に変わっているのか、考えると楽しくなってきます。
江戸見坂。
水戸街道ではじめての坂道。水戸街道を江戸に向かう旅人が、この坂ではじめて江戸の空を眺めることが出来た場所、どんな気持ちで眺めていたのでしょうね。
蘇羽鷹神社。
高台に建っており、元々この地には馬橋城がありました。
11.小金宿
武蔵野線と交差。
私が毎朝自宅のさいたま市から通勤で通過するルート。不思議な感じです。
突然の豪雨、10分くらい雨宿りしましたが諦めて出発。雨の街道は、瓦の木造建築物の色に深みが増し、絵になります。
小金宿の中心部に入ると、庭が美しく手入れされた屋敷街に風景が一転、立派尽くしの街並みでした。
枝垂れ桜が有名な寺。見頃の時期はさぞかし賑わうのでしょうね。
この地には3万年前の、旧石器時代から人が住んでいました。
松戸市内には戦国時代の城址が10ヶ所以上あったそうです。凄いですね。
12.柏
柏市に入りました。代々植え継がれた、一里塚の榎が残る鹿取神社、街道愛を感じますね。
柏の中心部に入ってきました。賑やかなので宿場町かと思っていたら、違いました。
本日はここまで。
馬橋駅前の銭湯で汗を流しました。常連さんがワイワイ楽しそうに会話してて、会話を聞いているだけで、心温まります。
次週は茨城県に入ります。
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