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ボカロPデビュー(なのか)

10月14から17日まで行われた『The VOCALOID Collection 〜2021 Autumn〜』、通称ボカコレに、担当番組がメディアパートナーとして参加しました。

ボカコレは、『ニコニコネット超会議』からボカロ曲部門が独立し、現在のところ年に2回のペースで開催しており、今回で3回目です。

ニコニコと言えば、清水藍の始めたバージョンが「γ」と言ってたので「うわあ古参だな」と思ってたら、どうやら僕も同じ頃にアカをとってたようです。

僕は2006年につボイノリオ御大の「インカ帝国の成立」という曲にアレンジ・録音などで関わらせていただいたので、日夜エゴサしまくってました。
それで無承諾アップ動画を捕獲したのがニコニコとの出会いでした。

その後、2007年の秋(12月16日オンエア。ミク史的には「メルト」公開から9日後)に初めて制作したラジオ番組『インカ帝国の成立の、成立』は、実は「ニコニコでバズってほしい」と狙ったもので、放送直後に見事有志によってアップされました。

翌年にはドワンゴさんとつボイさんのMVコンテストを開催。
さらにドワンゴさんの中にいた番組ファンの社員さんから、復活版『電磁マシマシ』の配信に協力いただくなど、ニコニコさんとは15年近いお付き合いで、今回のメディアパートナーへのご招待には感慨もひとしおというものです。

もはや「心のふるさと」と呼んでも過言ではないニコニコさんとの、久々のオフィシャル仕事であります。

ボカコレの盛り上げ告知はもちろんのこと、せっかくボカロ曲の制作体制も整ったので、レギュラーのねじ式さん、コラボいただいてるたかぴぃさん(巻き添えでbobさん)など、番組関係者(という名の被害者同盟)を挙げて、こちらの曲を公開しました。

また、直接は担当してませんが、ミクさん曲を作っていた弊社番組も自発的に2曲で参加しました。

3曲をルーキーとして送り込んだので、メディアパートナーとして充分かなと思いつつ、しかし自分のことを顧みると、これまでボカロ曲をアップしていないことに気づいたわけです。

2008年にミクさんV2を購入していながら、2016年にMobile VOCALOID Editorにミクさんを入れていながら、2020年にNTさんも購入していながら、プライベートで一度もミク曲をアップしてないんですよね、なぜか。

ということで、あくまで”みくばんの私的な投稿”というカタチで参戦することにしました。

投稿前に番組で触れなかったのは、パーソナリティが関わってないからです。
そんな曲の話題に貴重な放送時間を割いたところで「スタッフ、勝手にやってろよ」というハナシですので。僕だったらそう思っちゃいますから。

とは言え、投稿を決めたのは9月末。「ごはんのうた」の実作業に入るまでに10日あると見込んで、過去曲のセルフリメイクなら間に合うかなと考えました。

そこで、20年ほど前の独身時代、暇すぎて何曲か書いたうちのひとつ「日曜はダメよ」という曲を選びました。

この曲には元ネタというか、ヒントにしたものがあります。

僕が敬愛するジェームズ・コバーンのスパイアクション映画『電撃フリント・アタック作戦』(原題:In Like Flint)のオープニング曲です。
『オースティン ・パワーズ』のヒットで再評価された1967年の作品です。

まあヒントにしたと言っても、拍子とかテンポとか歌い出し程度なんですが。

この曲も、ピアノ、ベース、ドラムのトリオがメインだったので、今回はサウンドやドラムスの定位も含めて1960年代風に整えました。ドラムが右からドカドカ鳴ってるのはそういうわけで。

ついでにせっかくミクさんを起用するのだから、映像も含めて「初音ミクが1960年代にいたら」というコンセプトにしました。

クソコラにコンセプトもヘッタクレもあったもんじゃないですが、実は職場の70周年キャンペーンソング「時代を超えた遊び場で」を経て、「オラも時代を超えてみっぺ」と犯行に及んだものであります。

まだ「アイドル」という言葉も、今ほど使い倒されていない頃。60年代の歌姫と言えば、平凡だの明星だの雑誌の表紙とグラビアを飾るのがステータスでした。
また、ボウリングやらキドカラーの飛行船やら007やらアポロ月面着陸やら、当時の流行を思いつくままコラにしてみました。

この路線は一発芸みたいなモノですが、あまりミクさん界隈ではお題になってないので、もう一曲くらいこの路線で行こうかなと思ってます。

ボカコレ期間中になんとか1,000再生を超えることができ、とても感謝です。
また思い出したら観てやってください。

ラジオ局勤務の赤味噌原理主義者。シンセ 、テルミン 、特撮フィギュアなど、先入観たっぷりのバカ丸出しレビューを投下してます。