【M&A】IT・ソフトウェア業界の4月のM&A件数はやや減少基調

こんにちは。今日は前述の財務分析もどきに時間を奪われていたため、こっちの更新が遅れました。IT・ソフトウェア業界はタイトルだけだとこの期に及んでもM&Aが増えてるのかと思いきや、減少基調だよっていうミスリーディングな感じの記事の紹介です。

この記事を選んだ理由

出だしの通り、最初はこんな世の中なのに増えたの?と思いきや、よくよく読むとこれまで上昇基調だったのがだんだん冷え込んできている、という話でした。ただ、よくよく読むと各M&Aの規模が小粒だったりして傾向としては興味深く感じたため、読み込んでみることにしました。

要旨

①2020年4月のIT・ソフトウェア関連のM&Aは9件で、過去13年で6番目。1月・3月は歴代最多クラスで大きかったため、傾向としては鈍化。

②取引金額としては11億円で、過去13年間で9番目。10億円を超える案件もなく、新型コロナウイルス拡大は企業の買収意欲を顕著に後退させている。

③取引金額として一番大きかったのがSHIFTによるPCリユース事業の買収で9億円。あとは1億円以下の案件が並ぶ。

解釈

1億円以下の案件ってそもそもどれくらいの規模なのか、会社紹介を見てみましたが、そもそも資本金と経営者名が載っているくらいで、従業員数すら開示されていないような場合がほとんどですね。

そもそも「M&A 1億円」で検索すると、出会い系サイトとか転職サイトみたいに売り手情報がずらーっと。まあでも日本の中小企業の過半数は買い手がつかないとも言われていますし、そもそも中小企業のオーナーの大半は選択肢にM&Aなんてものを入れることすらしないので、まあ厳しいですね。

逆に言えば、買い手からすれば買い叩ける絶好のチャンスであるはずですが、今後控える不景気を前にそのような選択肢もあまりなさそうですね。

コロナ禍が終息するまでは一通り倒産や廃業などを経た内にM&Aが加速する、というのが想定できる流れですね。DDは比較的まだ多いようですが、それもやれることは今のうちやっておこう、というマインドセットゆえですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?