『おもしろメーター』

ふいに独り言のように口を衝いて出た言葉には、真実味がある。なにか印象に残ることがあると、ある言葉を無意識にボソッとつぶやいている自分がいる。


あえて、発表する程のことではないけれどそれは基本の「おもしろい」という表現だけでは終わらない。

正確な言葉にのせると「おもろ、おもしろ」となる。「お・も」の間に「ん」が入ることもある。言葉の自由気ままな3段活用、自分だけの気持ちの最高潮表現。
「おもろ・おもしろ・おんもろい」である。まあこれは、誰しも日常でよくあることの一つであろう。


おもしろい。これに勝るものはない。そしておもしろいは全ての道に通ずると思っている。


おもしろいの原点、王道は笑いである。
お笑い番組などを見て一頻り笑う。そして自分の感情の『おもしろメーター』を超えてくると「おもろ!おもろいなあ」と口走る。超えないものには興味を示さない。愛想笑い、もしくは無表情になる。


おもしろいの分野は人の言葉や行動、動物、写真、動画、絵、文章と多岐にわたる。なかでも「なんか知らんけどおもしろい」といった不思議系が大好きだ。一目見てパッと頭で理解が追いつくおもしろさより、ジーッと眺めてつなげて、あとからしみてくる料理でいうところの、うま味成分のような追い鰹タイプのおもしろさに私は弱い。


おもしろいは、スポーツからも得られる。展開が読めないハラハラドキドキする気持ちの高揚感にくわえて、まるで自分ごとのように歓喜したり落ち込んだりもする。またスポーツは、流れを分析することも出来る。窮地に追い込まれて逆転なんていう時には最高な盛り上がりを観せてくれる。


別の意味でもおもしろいは存在する。
思わず感銘を受けてしまうような思考と表現である。そこには到底私には思いつかないような、想像と知らない知識がたくさん広がっている。それに触れて改めて学び教わるという、おもしろさがある。


「おもしろい」はあらゆる場面で必要不可欠である。さて、文中にいったいいくつおもしろいという文字を重ねたのでしょう?好きは、知らぬ間にあふれでる。