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諦めないで!ミラノからツェルマットへ絶望しながらも、たどり着いた話

はじめに

こんな体験(準備不足)をする人は稀かもしれない。
しかし、もし、あなたがミラノ(イタリア)からツェルマット(スイス)までの電車の切符が現地で手配できずに絶望しているのであれば、諦めないでほしい。先週の私もそうだったのだ。
結論から言えば、私のケースではツェルマットにたどり着けたので、一助にしてほしい。

結論:買えるとろこまでの切符を買って、突き進むべし!

私のプランでは、早朝にミラノ入りし、市内観光をしてから11:20ミラノ中央駅発の電車に乗って優雅にランチをしながら、14:51ツェルマット着という目論見だった。

計画していた旅程 Google mapより


しかし、ミラノ中央駅では券売機でも窓口でも切符が購入できず(Sold out状態)絶望した。
結果としては、
09:25 Milano(ミラノ) → 11:04 Domodossola(ドモドッソラ)
12:48 Domodossola   → 13:25 Visp(フィスプ)
13:41 Visp        → 14:51 Zermatt(ツェルマット)
と都度切符を購入することで、たどり着けた。

切符は都度ミラノ、ドモドッソラ、フィスプで購入

焦りもあり、とにもかくにもできるだけ早く、行けるところ(Domodossola)まで行って、その先の区間を手配したわけだが、結果として当初予定していた到着時間となった(出発はかなり早く、イタリア観光はあきらめ、その分、途中駅でのんびりすることになった)
あなたも券売機や窓口担当者に駄目だといわれても、諦めずに進んだらたどり着けるかもしれません。幸運を祈ります。

(以後は、時系列でことの成り行きを振り返ります)

切符が買えない?!ミラノ中央駅での絶望と決断

ミラノ、マルペンサ空港に早朝のフライトで到着した。
市内までは電車で1時間ほど。8時半頃には、ミラノ中央駅でスーツケースを預け、2,3時間の観光に備えていた。
観光の前に次の予定、ツェルマットへの切符を購入しようと、券売機に向かうと絶望に打ちひしがれた。
売り切れ・・・
予定していた時間に発車予定の切符が取り扱われていない。
買えるのは、9:25発の途中駅Domodossolaまでの切符だ。
試しに翌日の状況を確認すると、こちらは希望していた11:20発が購入できる。
まさか、5月のゴールデンウィークのスイスはこんなにも人気であったのか。日本で予め手配しなかったことを悔やんでも、後の祭りだ。

機械がだめでも、人間なら。
そうだ。窓口でなら購入できるかもしれない。何かしら情報だけでも。
窓口に行くと、「ここでは売れない」と言われる。
食い下がると、「私の話をよく聞きなさい。ここを出て右にあるオフィスへ行くのよ」
TRENITALIAの窓口に行くべきところ、違う窓口に行ってしまったのだった。ごめんなさい。

気を取り直して、TRENITALIAのオフィスへ。
窓口には人々が列をなしている。
効率的な対応のためか、順番待ちのチケットを発券し、順番になったら電光掲示板に表示されるシステムが採用されている。
発券ボタンが上下にAとB、2つある。
案内言定を、Englishにしてみると、一見してAとBの違いが分からない。
え、どっち??
Bを押してチケットを手に入れる私。

後からも続々と人が来て、Aを押してチケットをとっていく。
不安な私。
前にもたくさんの人がいたが、Bの私のチケット番号が電光掲示板に点灯する!
よくわからないが、窓口に行くと普通に対応してくれた。
だが、やはり買えないという。
券売機と同じく、今日は駄目だが、翌日の同じ時間帯の便であれば買えるという。
「私にできるのはこれだけよ」
ツェルマットには2泊の予定なので、1日はミラノで過ごす案も考えたが、いったん結論は保留した。
「検討してみる、ありがとう」お礼を言って窓口を出る。

同時に、ネット検索でチケットの空き状況を確かめてみる。
日本で海外SIMを購入していたので、役立った。現地でWiFiを使わずにすぐに検索やインターネット利用できるのが助かる。
空きはありそうだ。
だが、クレジット決済をする段になって、エラーとなって取引が完了しない。
そうこうしているうちに、時間だけが経っていく。
もう9時を回った。とりあえず、9:25の列車で目的地に少しでも近づこう。たどり着けるところまで行って、だめならそこで一泊しようと決断した。

ほんの30分前に預け入れたスーツケースに6ユーロを払ってピックアップし、Domodossolaまでの切符を購入して改札を通る。
構内の売店で朝食のピザパンを購入して、自販機で入れた2ユーロが反応せず飲み物は買えないままに列車に乗り込んだ。コインは却ってこなかった。

Domodossolaへ。希望の光が・・・

列車は空いていて、朝食をゆったりと食べられた。
Domodossola(ドモドッソラ)から先の行程をネット決済できないか試すが、エラーになってしまう。
当初の予定では、ミラノ→フィスプ→ツェルマットの切符を買うはずであったので、途中駅のドモドッソラについての知識もない。
突如現れた新キャラだ。
ドモドッソラからBrig(ブリーク)という駅に向かう際にイタリアとスイスの国境を越えるようだ。
また、ブリークの駅で列車を乗り換えになることもあるらしい。
いずれにしても、ドモドッソラ駅の窓口で次なる切符を手に入れねばならない。

列車はおよそ100分で、都市部を抜けてのどかな山間の町に到着した。
まずは窓口で切符を確認したい。
「ツェルマットまで買えますか?」
「私が売れるのは、Visp(フィスプ)までよ」
最終目的地には届かないまでも、フィスプまでは次の列車で行けるらしい。
発車は12:48で1時間以上ある。
あいにくの雨ではあるが、駅前を散策してレストランで昼食をとることにした。
結局は駅の目の前にあった、レストランでパスタと白ワインをいただいた。
地元のお年寄りたちの社交場なのか、歩道に面した店外のひさしの下ではタバコをくゆらす老紳士たちがたむろしていた。

地元のお年寄りの社交場
ピザを食べればよかったかもだけど、ワインに合わせボンゴレ。

親切な店員さんと、おいしい料理とですっかりドモドッソラを堪能し、予定通り次の列車に乗り込んだ。

Vsipで乗り換え

切符問題が発生するまでは、Visp(フィスプ)の読み方もよくわかっておらず、VISP(ブイアイエスピー)という何かの略称(VSOP的な)かとさえ思っていた。
フィスプまでは、2駅で、30分ほど。しかしながら、到着が少し遅れた。
フィスプから乗り換えれば目的地のツェルマットまで、もう少し。
ホームから地下通路を通って、窓口へ。
乗り換えまでの時間は10分程度。前のお客さんが少々取り込んでいるようで、こちらも気をもむ。
私の番になるとスムーズに対応が進んだ。念願のツェルマット行きの切符を購入できた!
特に席や便指定はないので、次の列車に乗れるとのこと。

ZERMATT行き

遂にツェルマットに到着!

2等車を選択したが、空いていたし、窓も大きく、快適だった。

各座席のミニテーブルには路線図が

ここまでくれば、もう安心。
ツェルマットまで1時間ちょっとの列車旅を楽しんだ。
標高も上がってきて、万年雪のようなものがせり出しているところがあった。

川に向かって雪が堆積している

そうして到着したツェルマットは。。
雪。

ツェルマット名物、小型電気自動車

いきなり標高の高さをみせつけられる。
そして、マッターホルンを見るには天候の回復が必要だ。
何はともあれ、一度は諦めかけた当日のツェルマット入りだったが、なんとか到着することができた。

考察

実際のところがわからず推測の域を出ないが、イタリアからスイスへまたがることが原因と考えられる。
・運行会社がイタリア側、スイス側とで異なる
・複数の会社をまたぐため、Web決済ができない?
・毎日同じ便が運行していない可能性?(Google先生の結果には出てきたけれど)
 TRENITALIAのサイト(https://italiatren.com/ja)を参照すると、特に月曜のミラノ→フィスプは列車が少ないようである(※ツェルマットまでは当然TRENITALIAでは買えない)
(その他)海外旅行中もスマホが使える海外SIMは便利。調べ物は本当に助かった。

結論:
変更が効かないプランでは事前の下調べと準備が重要。
ただし計画通りに行かないことも含めて旅を楽しむことがもっと重要。

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