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広がる穴とズボンの限界

娘5歳は身に着けるものへのこだわりが強い。
3歳半を過ぎたあたりから毎朝着ていく服は自分で選んで決めるようになったのだけど、そのこだわりは日々増すばかり。
自分自身を振り返ると5歳のわたしには全くなかったこだわりだ。

自分で選んでくれるならどうぞどうぞと決めてもらって、園で遊んで汚れた時の着替えは私が選んで鞄に詰めていた。しばらく経つと迎えに行っても朝と同じ服のまま、汚れていてもそのままという日が増えていった。着替えざるを得ないほどの汚れの時以外は朝と同じ服で過ごしていて、そんなに汚れてなかったから、と言う本当の理由は見当がついていた。
私が選んだ服がイヤだったのだ。去年はお気に入りだったよ?といっても首を振るばかり。
彼女曰く、スカートがいいらしい。

どこの保育園も大方同じだと思うのだけど、園内ではスカートはNG。ほかにもフードとかひもがついているようなものは危険回避のためNG、自分で着替えられないものは避けて、というルールがある。
スカートに見えるけど内側にパンツが合体した、スコートとかキュロットとかいうものがある。それを着ている年長さんに憧れているようだ。
でも、どこにでも座ったりしゃがんだりする娘にはまだ早いと思っている。ズボンのように足を通す形にはなっているけど幅が広いので下着が丸見えになってしまうものも多い。
スコートは中がピタッとボクサーパンツ的なズボンになっていて下着は見えないのでOKなんだけど、足丸出しだから転んだら擦り傷とかたくさんできるから、あまり賛成できない。

折衷案で、トップスを長めのチュニックにしたり裾や肩口にレースやフリルがついた物にして、ズボンは今まで通りというところでまとまった。
一緒に買い物に行って選んで決めた服を3枚ほど買い足した。
去年までのお気に入りと今季に買い足した分でどうにかシーズンに突入出来そうだと思っていたのだけど、そうは問屋がおろさなかった。

去年の服、一切着ない。

真冬に突入しても薄手のチュニック的な長袖。
トレーナーは?と言うとゴニョゴニョ言い訳。
ならばせめてカーディガンを羽織れと着させても、迎えにいくとロッカーに詰め込まれていて、私が居なくなると速攻で脱いでいる事が判明。
やがて、ズボンも小花柄とか可愛いものしかイヤといい出して、シンプルな単色、主にダーク色はいや、デニムいや、男の子っぽいパンツも…いやいやいやのオンパレードになった。

結果、トップス3×ズボン3の組み合わせをくる日もくる日も着続ける事となった。

同じものばかり繰り返し着るので、当然色褪せ傷み、消耗が激しい。
特にズボンの膝やおしりは薄くなり、やがて穴がひとつふたつと増えていった。
穴が空いたから別のにしようと言っても嫌がり、新しいのを買いに行こうと連れていっても、なんか違うとなかなか納得いくものが見つけられず、しょうがなくダーニングの真似事で穴を埋めてやり過ごしていた。
やがて、塞いだ穴のその先からまた穴が拡がり埋めても埋めてもキリがなくなった。はじめは豆粒ほどの穴だったのに…

なんか寒そう。
真冬でも薄い長袖と穴の空いたズボン、かわいそうに見えるじゃないの。
物持ちが良いと言えば聞こえはいいけど、
買ってあげないわけでも買ってあげられない訳でもないのに、いつまでも穴埋めだらけのズボンを履かせていると思われるのは本望ではない。
度々連絡帳に、
娘がこだわりすぎて服を買わせてくれません
暖かい服を着れくれません
と、嘆きとともに違うんですアピールを重ねてきたが、とうとう限界を迎えた。

公園で遊びたいという娘を半ば強引に納得させ、買い物に連れ出し、鏡の前でズボンやらトップスやらを取っ替え引っ替えしながらプレゼンし、ついに新しい服を手に入れることに成功した。

今季初めに買い足した服のうち、トップスの1着は袖を通したところを見なかった。
あんなに絶対着る!と言い切ってたのに、ついに着ないまま春は近づき、次のシーズンがくる時にはサイズアウトしていることだろう。

今回追加した洋服は全部着まわしてくれるだろうか…

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