おかあさんといっしょ
『パパ!あそぎゅーはじまる!!あそぎゅう!!』
土曜日の朝である。
時刻は8時を少し過ぎたばかり。
寝起きのあたまぽりぽり、早起きの娘に急かされなんとか起きて朝ごはんを食べ終わりコーヒーを飲んでちょっとづつエンジンをあたためているひととき。
大概の土曜の朝はこのルーティンではじまる。
保育園に通い出した頃から、朝はおかあさんといっしょに助けられ、時に足を引っ張られ毎日を過ごしている。
番組内のコンテンツで、じぶんで支度をする同世代のこどもを見て、わたしも!!となる日もあれば、ふぅーんと眺め、ひと事だと言わんばかりにドシっと座って何もしない日もある。
最近は後者が多いので、平日はすべての支度が終わるまでテレビ禁止となっている。
そして冒頭のあそぎゅーである。
休日は特に急ぐ予定がなければ、支度が終わらずともテレビを見てのんびりしてもらっているのだが(親ものんびり過ごしたいというわがままから)このコンテンツが始まればそうも言っていられない。
朝から20キロが見え始めた娘を抱えたり、ひっぱりあったり、時にカンガルーなんて言われてぴょんぴょん飛んだりしなければならないのだ。
そしてこれはすべて旦那の役目。大変にご苦労様である。
2歳を過ぎたあたりから娘には“ママは腰がおかしいから抱っこできないよ。すわったままならいいけど、立っている時歩いてる時にはできないよ”と念を押してあるのでママはできないと理解してくれている。
余談だが、10年続けているクライミングで騙し騙ししていた腰まわりの筋肉や骨や骨盤が妊娠出産を経てガタガタになって、本当に通勤の30分立っているだけでガチガチになっていたたたたとなる始末である。
最近週一回ペースで復帰しているので、徐々によくなるはずであるが、母の身体の回復曲線と娘の体重増加の曲線は交わるとこはなさそうであるので、あそぎゅーは今後もパパにお任せしていこうと思う。
そもそも、おかあさんといっしょって、メインターゲットは2.3.4歳あたりだと思うのだが、娘はまだまだ現役で楽しんでいる。ちなみに5歳。
わたしも子どもの頃見ていたが、小学校に上がる前には卒業していた記憶がある。
姉がいるので姉に影響されてみなくなった(昔はテレビは一家に一台だったので、主導権は姉のものだった、さらに言えば亭主関白当然の時代だったので父親がニュースと言えばニュース、うるさいと言えば消すしかないそんな時代でもあった)と思うのだけど、本当はまだまだ見たいと思っていた。まだ見たいの?こどもだね、的なことを親や姉や友だちに言われるのが恥ずかしくて我慢していたのだ。
なので、小学校にあがってからも風邪で休んでしまった日おかあさんといっしょ並びに教育テレビの子ども向けチャンネルを独り占めできるあの時間を密かに楽しみにしていた。
今思い出してもぽわーんと暖かい空間として思い出す事ができる。ただ熱でぽわーんとしていたからかもしれないが。
現在の我が家は、テレビの主導権から休みの日の過ごし方からお出かけ先の選定まで娘の独壇場なので、彼女自身があかあさんもう飽きたな。そろそろやめるか。と思うその日まで見続けるだろう。
休みの日の朝に、朝寝坊という贅沢を楽しむようになるのはもう少し時間が要りそうだ。
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