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【#広尾学園】広尾駅前にて、学園の実情をお伝えする宣伝行動を行いました!

 広尾学園で働く非常識講師のAさんと私たち私学教員ユニオン(労働組合)は、5月11日土曜日、広尾駅前にて学園の問題を訴える宣伝活動を行いました。

 労働組合が労働環境改善のために行う宣伝活動は、労働組合法の「団体行動権」として認められた正当な権利です。

 本記事では、当日の様子や学内の問題について、共有します。


◆当日は、300部のチラシを配布させていただきました!

 チラシは300部作りましたが、多くの通行中のみなさんに、チラシを受け取っていただき、予定通り300枚すべてお渡しすることができました。

 多くの方に、広尾学園の労働環境などの諸問題に関心を持っていただけていること、とてもうれしく、ありがたく感じました。

◆非常勤講師が立ち上がり、広尾学園の法令違反を正しました!

 Aさんが声をあげ、広尾学園は、昨年11月に三田労働基準監
督署から未払い賃金等について是正勧告を受けました。

「タイムカード廃止」で無限残業へ?! 有名私学の恐るべき実態とは…(Yahoo!ニュース)

 学園の法令違反を正し、教職員の労働環境の改善を求めていくことは、生徒のみなさんへの教育の質の向上につながります。

 広尾学園では、非正規雇用教職員は年々増加し、全教職員の約半数(2018年の39,8%から2022年の47,4%へ)にも及んでいます。また、非正規雇用教職員を中心に、毎年20名程度の教職員が入れ替わっています。これによって、生徒のみなさんへの継続的な指導ができない状況がうまれています。

学園からのデータをもとに算出

 このように、2人に1人は非正規教職員であり、学園の教育活動への依存度や貢献度が高いにも関わらず、非常勤講師の先生方は、昨年度まで健康診断の内容が差別されていたり、現在も賞与すら支給されていません。

◆莫大な収益をあげながら、現場の先生方にも生徒たちにも還元されていない現状

 東京都へ広尾学園の財務資料を情報公開請求しわかったことは、学園には校舎新築時の負債はありますが、それを着実に返済しながら、なお、約4億もの収益をあげていることでした。

 一方で、2022年の学園の人件費率はわすがに47%でした。これは、都内私学の平均60%に遠く及ばない低さです。
 
 また、学園が生徒たちのために使うお金である教育研究費構成比率は、都内私立中高平均は27%ですが、広尾学園はそれを10%も下回る17%です。

 以上からわかることは、広尾学園は高い収益をあげながら、その収益を先生方にも、生徒たちにも十分に還元していないということです。教育はビジネスではありません。

◆学園の現状に勇気を出して声をあげたAさんに対する学園の待遇差別

 このような学内の問題に対してAさんは改善の声をあげてきましたが、学園は再雇用時にAさんを差別をし、それは現在も継続しています。Aさんは、再雇用時に非常勤講師になったことによって労働条件が大きく低下してしまいました。

 広尾学園に集う生徒たちも先生方も安心して過ごせる学園にするため、Aさんは声をあげ続けています。Aさんの訴えは、広尾学園だけの問題ではありません。他の私学や教育現場の問題でもあると、私たちはAさんと今日も闘っています。

◆学園の代理人弁護士が何度も交代するため滞る団体交渉

 学園は、団体交渉の際、管理職ではなく、ほとんど代理人弁護士が発言します。ところが、その代理人弁護士が4月に突如、辞任しました。学内組合での団体交渉から数えると4人目にもなります。

 なぜ、ころころと代理人弁護士まで変わるのでしょうか?そして、そのために、団体交渉や学園の労働組合法違反を審査している東京都労働委員会の期日が2ヶ月も先に設定されるなど、進行が遅れています。このような遅延を招いた学園の不誠実な対応は極めて問題であると私たちは考えています。

◆卒業生のみなさんのたくさんの応援に支えられています!

 当日の宣伝行動には、お忙しい中、卒業生のみなさんも参加してくださりました。本当にありがとうございました。自分たちの母校を心配してくださる卒業生の方の応援もいただき、あらためて感謝の気持ちでいっぱいです。

 通行人の方からも、「頑張ってください!」とお声かけいただいたり、足をとめてご質問いただいたりいたしました。
みなさんの声が思いが、広尾学園に届き、学園に集うすべての教職員、生徒たちが安心して過ごせる場所になるよう、頑張っていきたいと思っています。

 ご参加くださったみなさん、メッセージを寄せてくださったみなさん、本当に本当にありがとうございました。

◆教員の労働環境、生徒の教育環境を一緒に変えていきましょう

 私たち私学教員ユニオンでは、教員の労働環境・生徒への教育環境を変えたいという教員を募集しています。私たちは、学校や雇用形態の垣根を越えて、教育業界全体を変えるために活動しています。互いの学校の問題改善を互いに支援して取り組んでいます。
 
 また、私学教員の方以外でも、教員の働き方や生徒への教育環境の問題に関心を持ち、活動に関わってみたいという学生・教員のボランティアの方も募集しております。興味を持った方は下記の窓口までお気軽にご連絡ください。

電話番号 03-6804-7650
(平日17~21時/日祝13~17時 水曜・土曜休み)
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