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【#青山学院】無期転換逃れの雇止め撤回を求めて団体交渉を申入れ!

  学校法人青山学院が設置する学校にて、非常勤講師として働くBさんが私学教員ユニオンに加入しました。そして、先日2023年12月28日に労働環境改善のため、団体交渉を法人本部へ申し入れました。

 Bさん同様の問題を抱えている非正規教員の方は、教育業界全体に沢山いると思います。ぜひ、一緒に様々な学校で声をあげて、業界全体を変えていきましょう。関心がある方は、本記事最後の連絡先までぜひご連絡ください。

◆電話一本で5年勤めた学校を雇止めに

 2023年12月15日に同じ教科の専任教員から電話をもらいました。「2024年度は専任教員の担当コマが増えるため、新年度のコマはありません」「その次の年は事情が変わる可能性がありますが、不確定なので、復帰をお約束はできません」という話でした。

 私は、2019年4月から非常勤講師として働いています。2024年3月でちょうど5年になります。あと1回契約が更新されると、無期労働契約への転換が可能となるというタイミングでの雇止めでした。

 電話一本で私は雇止めにされ、4月以降の生活の目途が立たない状態に追いやられてしまいました。

 なお、「無期転換ルール(労働契約法18条)」とは、期間の定めのある雇用契約の労働者が反復更新されて通算5年を超えたときは労働者の申込みによって、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できるというものです。不安定な非正規雇用で働く労働者の保護のために作られた権利です。

「無期転換ルール」

【参考】厚労省HP

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21917.html

◆私学教員ユニオンに加盟し、声を上げる

 私は、私学教員ユニオンに加盟し、法人本部に団体交渉を申し入れ、雇止め理由証明書の発行および雇止めの撤回を要求しました。

 電話で聞いた「専任教員の担当コマが増えるため」という事情は、2024年度限りの事情です。しかも、2024年度の非常勤講師の担当コマはないわけではなく、あります。それにもかかわらず私を雇止めにする本当の理由は、無期転換逃れではないかと考えています。

 青山学院では、非常勤講師を一律に5年上限とする雇止め規則がかつてありましたが、学内の労働組合の撤廃要求の甲斐もあって、雇止め規則が撤廃されたという経緯があります。

 しかし、このような無期転換逃れの雇止めがまかり通るのであれば、私だけでなく、他の非常勤講師の方々も不安定な地位と生活を強いられます。電話一本で生活の糧を奪われた私のように、多くの非常勤講師が法人や学校、専任教員に生殺与奪の権を握られています。

 この状況を変えるためには、非正規労働者の権利を法人に認めさせなければいけません。「無期転換ルール」を定めた労働契約法第18条の趣旨は、「有期労働契約の濫用的な利用を抑制し労働者の雇用の安定を図る」という点にあります。
青山学院での私の雇止めは、まさに「有期労働契約の濫用的な利用」にあたるのではないでしょうか。

厚労省HP内の文言

【参考】厚生労働省「有期労働契約者の無期転換ポータルサイト」

https://muki.mhlw.go.jp/

 

◆不誠実な法人本部の対応

 法人本部は、私たちの団体交渉申入書を2024年1月9日に受け取りました。法人本部はその後、団体交渉の日程候補を出すことさえしぶり、後ろ向きで不誠実な対応を繰り返しました。労働組合が申し入れる団体交渉に対し、使用者は誠実に応じる法的義務があるにもかかわらず、です。

 また、雇止め理由証明書も、数回の要求を経てようやく2024年1月31日に発行されました。雇止め理由証明書は、労働者から求めがあれば使用者は遅滞なく交付する義務がある書類です。発行された理由証明書には、12月に電話で聞いたのと同じ「専任教員の担当コマ数の増加」という理由が書かれていました。

 繰り返しの要求を経て、初回の団体交渉が2月に設定されました。私たちは、無期転換逃れの雇止めの撤回と非常勤講師の地位の安定を求め、法人本部と交渉していきます。

 それは、生徒の教育環境改善にも直結するものです。ぜひ応援をよろしくお願いいたします。

◆教員の労働環境、生徒の教育環境を一緒に変えていきましょう

 私たち私学教員ユニオンでは、教員の労働環境・生徒への教育環境を変えたいという教員を募集しています。私たちは、学校や雇用形態の垣根を越えて、教育業界全体を変えるために活動しています。互いの学校の問題改善を互いに支援して取り組んでいます。
 
 また、私学教員の方以外でも、教員の働き方や生徒への教育環境の問題に関心を持ち、活動に関わってみたいという学生・教員のボランティアの方も募集しております。興味を持った方は下記の窓口までお気軽にご連絡ください。

電話番号 03-6804-7650
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