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Jリーグやプロ野球を配信する「DAZN」で団体交渉!月119時間残業しても残業代ゼロの「定額働かせ放題」

Jリーグや日本プロ野球、欧州サッカー、メジャーリーグなどの映像配信サービス「DAZN」を運営する「Perform Investment Japan株式会社」で、DAZNの番組制作・動画制作を担当していた元従業員Aさんがブラック企業ユニオンに加盟。2019年2月に団体交渉を申し入れ、交渉中です。主な要求は下記の2点です。

1. 裁量労働制および管理監督者の違法適用による未払い残業代の請求
2. ハラスメントの改善要求

以下は、Aさんのコメントです。

私はPerform Investment Japan株式会社に入社した当初、裁量労働制を適用され、勤務していました。その後、納得のいく通知や権限がないまま管理監督者扱いになり、残業代が全くつかなくなりました。
業務内容も変わらず、管理監督者としての権限もないまま、いわゆる「名ばかり管理職」ではないだろうかと疑問を抱きながらも、日々の業務に忙殺されていて口に出せずにいました。最大で月119時間残業した月もありましたが、やはり残業代は1円も払われませんでした。
その後、退職を決意。最終出社日の少し前に、やはりモヤモヤとした状態を精算したいという気持ちから、会社に自分に管理監督者を適用するのはおかしいという旨を伝え、東京労働局のパンフレット「しっかりマスター 労働基準法<管理監督者編>」を添えて人事部に未払い残業代の請求書を提出しました。
それに対し、会社からの回答があるということで、直属の上司とその上司と2対1での面談を行いましたが、ちゃんとした説明はありませんでした。全く納得はいきませんでしたが、ここで何を言っても無駄だと思い、早々に面談を切り上げました。改めて書面で会社からの正式回答を求めたところ、「貴殿の職位を管理監督者として雇用をしている認識でございますので残業代支払いを行う予定はございません。」とのことでした。

その後、ブラック企業ユニオンに相談に行くようになり、労働法について勉強するうちに、認識していた以外にも、契約書に裁量労働制と書かれているのに労使協定が結ばれていなかったりなど、色々と問題があることがわかりました。ほかにも、会社には同時期に残業代がつかなくなった人がおり、残業代がつかない英国本社と同じ完全年俸制のシステムに無理やり近づけようとして最大限の人件費のコストダウンをしようとしているように見受けられます。

また、上司及び同僚からのハラスメント行為を受け続けており、在職中は健康状態が安定せず、慢性的な精神的ストレスから不眠も常態化していました。会社を辞めて忘れればいいと何度も思いましたが、自分だけにでなく会社全体にハラスメントが常態化しているようだったので、間違ったことには声をあげようと、訴えることにしました。

テレビCMを沢山流していたり、表ではいいことしか見えないような情報しか流されていないため、勢いのある会社に見えるかもしれませんが、広告と権利費に莫大な予算が使われる一方、機材費や人件費は削れるだけ削られており、内部はひどい状態です。会社からは「新入社員が過労自死して大きな問題になった電通と同じ労基署が管轄だから」と、残業が多くなると注意されますが、根本的な業務量の緩和はなされません。そのため、残業時間や休日出勤の過少申告も発生していました。

バイリンガルスタッフを雇い、一等地にオフィスを設け、一般中小企業よりも労働条件がよいとされる外資系事業会社で、法律を遵守していない状態は許されることではありません。会社には、こちらの要求を真摯に受け止め一刻も早く誠実な対応を望みます。ぜひご支援ご協力をお願いします。

<追記>タイトルや本文中で、最大の時間外労働を月116時間としていましたが、改めて計算した結果、月119時間に訂正しました。(2019.6.4.)

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