ーFPVドローンとはー
この記事では、FPVドローンとは何なのかという事と、ドローンが飛ぶ仕組みについて触れていきます。
1、 FPVドローンとは
FPVドローンの「FPV」は
First(1つの) Person(人間)View(視点)
の略称で、つまり一人称視点のことをいいます。ドローンに置き換えると、ドローンの視点になって飛ばすことができる、ということです。
ドローンの視点になって飛ばすことができるようになったことで、目視で飛ばすよりも飛ばせる範囲が広くなり、操縦テクニックの幅が大きくなりました。それによって、決められたコースを飛ばしてタイムを競うドローンレースや、ドローンをどれほどアクロバットに、美しく飛ばせるかを競うフリースタイルなどが盛んに行われるようになってきたのです。
2、 ドローンが飛ぶ仕組み
ドローンは周囲についているプロペラを回転させることによって飛んでいますが、正確にはプロペラを回転させることで空気を上から下に押し出し、それによって揚力を得ることで機体を浮かせている、という仕組みで飛んでいます。
◎ベルヌーイの定理
・・・流体の持つエネルギーの保存則が、ベルヌーイの式という運動方程式で簡単に表せることを述べた定理のこと。
◎翼理論
・・・翼の形(翼形)を決定するための理論のこと。
3、 ドローンの飛び方について
上記の項目で説明したプロペラの回転について、少し詳しく見ていきましょう。プロペラの回転の仕方を変えると、ドローンはどう飛んで行くのでしょうか。
◎ プロペラの回転方向
実際のドローンのプロペラの回転の向きは、こうなっています。
赤い線の向きが左回転、青い線の向きが右回転ですね。
1、全てのプロペラを同じ方向に回転させるとどうなるか
図では、すべてのプロペラが右回転になっています。
全てのプロペラが同じ方向に回転すると、作用反作用によりドローンが回転してしまいます。
2、左回転しているプロペラだけ回転数を上げるとどうなるか
左回転しているプロペラだけ回転数を上げると、作用反作用によりドローン本体が右回転します。同じように、右回転しているプロペラだけ回転数を上げると、作用反作用によりドローン本体が右回転します。
3、後方のプロペラだけ回転数を上げるとどうなるか
後方のプロペラだけ回転数を上げると、前方に傾くことで前進します。同じく前方のプロペラだけ回転数を上げると、後方に傾き後退します。
4、右側のプロペラだけ回転数を上げるとどうなるか
右側のプロペラだけ回転数を上げると、左に傾くことで左に進みます。またこれまでと同じく、左側のプロペラだけ回転数を上げると、右に傾いて右に進みます。
5、全てのプロペラの回転数を上げるとどうなるか
全てのプロペラの回転数を上げると、重力に逆らって上向きに加速します。つまり、一定の速さで上に上がっていくのではなく、徐々にスピードアップしながら上昇するということです。
このように、プロペラの回転の向きや回転数を変えることでドローンを様々な方向に飛ばすことができます。この性質を使ってドローンを操縦するシステムを作っているのです。
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