関心領域という映画を見た話
私は普段映画を見る習慣がないけれど
戦争がテーマの映画は一年に一回は見ている。
自分だけでも”平和の尊さ”を常に持ち合わせていたいと言う気持ちと
忘れてはいけないという気持ちがあるからかな?
今回は「関心領域」という映画を見た
映画監督がジャミロクワイのバーチャルインサニティのMVを撮った方らしく、映画の予告編が今まで見た映画より惹きつけられて
音に
心がざわざわする音、なにか悪いことをした気分になったような音
そんな音にこれは映画館で見る必要があるなと感じた。
舞台はポーランドの
アウシュビッツ強制・絶滅収容所
”絶滅収容所”と言う名の通りなんの罪を背負っていない人たちが機械的に殺されてしまう場所です。
その数歩先にはアウシュビッツの所長ルドルフ=ヘスの自宅があり、そこにはヘスの家族が住んでいます。その家族の物語になります。
映画館なのでサウンドがクリアで
幸せな家族の風景が映し出されるんですが、右耳では聞こえるんですよ
看守がユダヤ人を罵倒する声
叫び声
焼却炉の音
汽車の音
銃声
そんな音がずっと聞こえるんです。
でも映像はホームドラマなんです”幸せな”ホームドラマ”
それが怖いんです。
音と映像の不和がどうにも気持ち悪いんです。
ヘスと子供が散歩していて
なにが聞こえる?というヘスの問いに子供が
「鳥の鳴き声がきこえる~」っていうんです。
いやいや!!めっちゃ右側で不協和音が流れてるじゃん・・
だから無関心なんですよね。もう、子供ですら右側の音は聞こえているけど興味がないんですよ。怖い
途中で妻の母親が一緒に住むことになるんですが最初はいいじゃない、素敵な家じゃないの~とか言って喜ぶんですが
だんだんと母親は精神が病んでいきます。
ふつうはそうですよね。映画館ではわからない臭いもきっとあるでしょうし、、母親は耐え切れず家を出て行ってしまいました。
そこでやはりこの家族はおかしいと引き戻されるのです。
ただ、自分でも怖かったのが
この右側に流れる音がだんだん慣れてくる。そんな感覚になるんです。
この映画にはアウシュビッツの中の様子は映し出されないし、怖いシーンなんて”映像には”映さないんです。
それがかえって怖かったです。
そしてエンドロールがまた怖かった~~
映画は今日で終わりのところが多いと思うのでもし興味あったら見に行ってみてくださいね。
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