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片面ロゼットと両面ロゼット

特異点をもつ図形には片面ロゼットと両面ロゼットの2つのタイプがあります.そして,特異点を持つすべての図形は,特異平面をもつかもたないかでさらに2つのカテゴリーに分けられます.
(注)図形の特異点や特異平面とは,その図形の対称操作で,不動となる点や平面のことです.
立方体,20面体,球は,特異平面のない(第一のカテゴリー)にはいり(下図の第8の列);
特異平面のある(第二のカテゴリー)に属する図形をロゼットと呼びます.すなわち,ロゼットとは特異点と特異平面をもつ図形です.

もし,特異平面が極性なら,ロゼット図形は片面
特異平面が非極性なら,ロゼット図形は両面と呼ばれます.
ステンドグラス,車輪,リング,両面が同じ柄のハンカチーフ,これらは皆,両面ロゼットの例です.ロゼットを考察するとき,心理的に特異平面(映像平面)上にロゼットを投影します.映像平面(スクリーン)では,ロゼットの特異平面が,極性か非極性かに拘わらず,対称類は2, m, 2・mになります.そこで,次の疑問が生じます.ロゼットを片面か両面のカテゴリーに識別するのは,映像平面の選び方に依存するのだろうか.そう,馬の横姿は両面ロゼットで,同じ姿を前から見ると片面ロゼットになるのです.片面ロゼットの対称類は下図に示す第1と第4の列;両面ロゼットの対称類は,第2,3,5,6,7の列に示すものです.

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