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万華鏡の秘密1(平面群を生む場合)

万華鏡映像の美しさが私たちの心をとらえる理由は
空間の規則正しい対称性だけではありません
時間の流れとともに映し出される「千変万化だが一度きり」の映像に
生命を感じるからでもありましょう
ワンドの中を降り行くすべてのガラスくずの運命は
運動方程式ですべて定まっているとはいえ
時折カオスの起こる期待で目が離せません
万華鏡の魅力は対称性(秩序)とカオス(乱れ)の混在にあります
合わせ鏡が生み出す完全な秩序は
無限に繰り返される結晶世界に迷い込んだようでもあります

■万華鏡の原理

万華鏡の起源は物理学者ブリュースター卿の特許(1817年)です.
特許には,「2枚の鏡の交差角θは,360°を偶数で割り切る(360°をθで割った値が偶数になる)角度にする」ということが書かれています.
注)奇数で割り切るのではダメです.

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■結晶世界とは無限に続く周期的な世界

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3枚鏡の組み合わせで万華鏡を作りますが,今回は結晶のように周期的な映像(平面群を生む)場合をとりあげます.
■平面を周期的に埋める(平面群を生む)万華鏡

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美しい幾何学,第5章より



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