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理論結晶学の早わかり

今回のテーマである理論結晶学というのは,結晶学と数学の境界領域です.
周期的な空間(=結晶空間)の幾何学を扱うので,用いる数学は,群論(対称性の理論)です.
多くの結晶学の本は,結果のみを列挙した図表を掲載するもので,数学理論に踏み込みません.そのため数学概念の説明に誤りが見受けられます.引用する図表の誤りがそのまま引き継がれているものもあります.
一方,数学書の側から見ると,数学者は抽象群の扱いで満足しており,具体的に結晶空間を理論適用の場とすることに興味をもちません.
これらの群の数え上げの研究が決着していることも関係があります.
そこで,私は,この境界領域に適用する数学を基礎から説明していくことを計画しています.

私が,初めにこの数学分野に興味を持ったのは,結晶屋の視点からです.
ご存知のように大概の物質は結晶(周期的な内部構造をしている)ですから,結晶の研究には群論は不可欠です.
しかし,群論の適用の場はもっと広く,壁紙模様や建築にも適用の場があります.私は最近では,イスラムの模様の対称性に興味を持っています.
また,これらの適用の場は,3次元以上の高次元にも広がります.
さらに,空間のなかの変換に留まらず,性質空間(例えば色)のなかでの変換と結合した変換も扱います.
これらの分野で数学概念がどのように使われるかを解説しようと計画しています.

記事の多くはnoteに書いていますが,noteのTexはまだ不安定で,私が実験したところでは,数式の表示がうまく実行されないことが多いようです.
そのため,数式が主体の記事は,「数学月間の会」のホームページに置かざるを得ません.以下のサイトでご覧ください:
http://sgk2005.saloon.jp/bbses/bbs_articles/view/114/8c47ebdf87514abd24ea2bc9475c0fd0?frame_id=150

上記webサイトの本日の記事はindexを兼ねます.この記事で,ある程度,理論結晶学の早わかりができますが,別項の詳細解説を用意しています.
その別項はすでに,noteや「数学月間の会」HPに掲載済みのものもありますが,どこに何があるのか自分でもすぐにはわからないので,整理して,index中にリンクを入れ充実させますので,だんだん読みやすいものになると思います.

Texによる数式を使った記事を,私は,noteや「数学月間の会」HPに書いています.その他に,noteには,数学以外の記事「徒然なるままに」なども書いています.

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