STXMを用いたポリマー混合物の化学状態分布マップⅡ(特異値分解の数学)
4.特異値分解の数学
試料はn種類の物質で構成されており,それぞれの吸収スペクトルは既知とします.この試料薄膜の各点(x, y)ごとに,吸収スペクトルが測定されています.この測定されたスペクトルは,各物質の吸収スペクトルをそれぞれの存在量で重みをつけた重畳になっています.課題は,各点(x, y)で,その点に存在する物質量を求める課題になります.
エネルギースキャンの点数はm(実際は300点ほど),混合される物質種数はnです.m>>n
簡単のために,m=5,n=3として,具体的に演習してみましょう.
◆参考-----
以下の拙著の第3章p64~p84から抜粋転載しました.