片面のみの連続平面(続)
連続的な片面の例をもう一つ挙げてみましょう.両面を異なる色に塗った厚紙があるとします.平面上の直線に沿って一様な動きます.外部の観察者から見ると,厚紙は静止しているが,その対称性を調べれば,厚紙に垂直で,その運動方向に平行な,互いに平行な対称面の集合が存在することはすぐにわかる.この平面には,2次元連続体に常に存在する並進軸の他には対称性の要素は存在しない.
ここで,上記の考察が適用できる物理的に実在する平面や表面について,少し述べましょう(もちろん,自然界には理想的な平面は実在しません).
滑らかな水の表面(例えば,光線を反射する能力を考慮した場合)は完全に等方性であり,明らかに対称性(a_{0}:a_{0}):∞・mを持っています.
光の偏光面を回転させることができる糖液の表面は,対称性(a_{0}:a_{0}):∞になります.
結晶の表面は,個々の原子(イオン、分子)の配置を考えるならば,不連続(離散的)な構造の平面パターンですが,その光学的,機械的性質を研究するならば,均質な平面として扱えます.
17種の対称性類が存在する(離散的な)平面パターンとは対照的に,片面平面連続体の対称類の数は非常に多い.これらの連続体の対称性記号を2列の無限列の形で以下に掲載します.
系列の最後の2つだけが完全に等方な平面に相当しています.他の記号は非等方の平面を記述します.記号(a_{0}:a_{0}):1はどの点も,並進軸以外にいかなる対称要素も持たない非対称平面に対応します.