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なぜ虹は色々な見え方をするのか1


S.バーラモフ,Kvant, No.1,2013
https://elementy.ru/nauchno-populyarnaya_biblioteka/431991/Pochemu_radugi_byvayut_raznymi

以下の記事は訳者が要約したものです.
■皆さんは,は空に虹を何度も見たことがあるでしょう.明るく見えるのは,いわゆる第一の(主)虹です.太陽を背にして,太陽からの光線と観察者の目に入射する第一虹から来る光線のなす角度は42°です.第一虹より遥かに暗いが第二(副)虹が見える場合には,51°の角度(第一虹の外側)をなします.2つの虹の色の順序は逆になります.図をご覧ください:

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虹はどのように発生し,第二の虹が見えることがあるのはなぜでしょうか?

虹は,平行な太陽光線と丸い雨滴(あるいは霧の滴)の相互作用(雨滴により,光が屈折,反射,非常に弱い吸収)の結果観測されます.

■幾何光学による解説:
光線の振る舞いを説明する主要な法則:
1.均質な媒体内で,光は直線伝搬する.
2.2つの媒体の界面では,反射と屈折が起こる.
・入射角は反射角に等しい.
・屈折(スネルの法則).
sinα/sinβ=n(空気の屈折率を1として,nは水の屈折率).

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図1.第一虹ができる原理

幾何光学の法則のみを使って,虹の方向から観測者の目に到着する仕組みを図示します.液滴を通過し,その内部で1〜2回反射し,液滴外部に出て来て観測者の目に入ります(第一虹が図1,第二虹が図2).
(第三以降の虹の方向も同様に見つけることができますが,それらは非常に弱いため,明るい最初の2つの虹を背景にして実際には観察できません)

液滴から出てくる光線が空間内のある方向に集まる条件は,光線の回転角度に応じた極値に対応しており,入射角αに対する射出角を180-φと表記すると,第一虹の場合はφ=42°,第二虹の場合はφ=51°となります.光の色(波長)が異なれば,光の各波長(色)でその屈折率nが変化するので,対応する入射角はわずかに異なります.液滴表面への入射角α,屈折角β,液滴内部の光の一回の反射の角度φの関係は,φ=4β-αとなります.

(訳者注)反射角はいつも等しいのです.屈折や反射が起こる点はすべて円周上にあります.上の関係を証明してみましょう.実はバーラモフの式には誤りがあるようです.私がやると,φ=4β-2αとなりました.

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2回反射の場合は,π-φ=(α-β)+2(π-2β)+(α-β)=2π-6β+2α となります.こちらの方は以下のバーラモフの式と同じです.

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液滴の中の光線の2回の反射では:φ=180°-2α+6β.屈折の法則によれば,sinα/sinβ=n,(水は,可視光のすべての波長で,n=4/3に近いの屈折率を持ちます.) 

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図2.第二の虹のできる原理

角度φの入射角度αへの依存性のグラフを図3に示します.極値は角度φ= 42°およびφ= 51°の値で正確に下がっていることがわかります.異なる色は異なる屈折率nに対応するため( 媒体のこの特性は分散と呼ばれます),光線が集中する空間の方向は異なる波長で一致せず,色が分散した虹が見えます.最初の明るい虹の角度スパンは約3.5°です.液滴内の1回の反射では極値が最大であり,液滴内の2回の反射では最小であることを図3は示しています.したがって,1番目と2番目の虹(42°と51°)で色が反対に順序付けられる理由がわかるでしょう.

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図3.

ーーーーこの記事は次回に続く

(編集後記)

始めに出て来るロシアの虹の写真は見事ですね.すっかり惹きつけられました.私は昔,学生の頃,巡検で行った福島の山地で,丸い虹(下半分もできている)を見たことを想い出します.-----.

実は,昨日から私の電話が繋がらなくなりました.機種変更をしてまだ新しい機種が来ないのに,手違いで切り替えられてしまったためです.昨日は田舎に行っていたのでとても不便でした.昨日今日は音声通話はできません.

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両崖山の山火事はやっと鎮火しました.ヘリコプターが渡良瀬河原に降りています(3月1日).両崖山はここからは見えません.


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