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ニューカッスルへ石炭を運ぶ

タインTyne川の河口から10kmのNewcastleは石炭の積出港でした.
To carry coals to Newcastle(無駄なこと)という句がある程です.

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ここはイングランド北東部の都市州で,南はダラム州,北はノーサンバーランド州に接しています.タインTyne川の南5km程の所を平行して流れるウィアWear川の河口にSunderlandはあります.この付近は良質な石炭の産地でした.水運の便が良い.石炭を積み出して行き,帰りの空船にガラスの原料のシリカや焼き物の原料の粘土を運んで来る.ガラス産業が起こるにはもってこいでした.
イングランド最初のステンドグラス窓(St.Pater'sChurch)の製作に職人が集まったともいわれます.高価なガラスが普及するのは,型ガラスの量産技術ができた1830年以降とのこと.生活に使われるガラスは瓶,窓ガラス,食器の生産が行われました.
石炭が採掘され産業革命の中心地(蒸気機関のスティーブンソンの出身地でもある)となり,重工業,造船業で栄えた時代があった.近くのサンダーランドも同様で,昔は造船業が栄え,陶器・磁器,ガラス,織物などの産業があった.隆盛を極めた造船工場は1988年に,炭鉱も1994年に閉山しました.盛んだった窯業やガラス工業も中国へのアウトソーシングが進み衰退しています.

以下の最初のリンク,サンダーランド博物館には,造船や窯業,ガラス工業の展示があり面白い.造船技術の展示はあらためて紹介しましょう.
もう一つのリンク,NationalGlassCentreのサイトも参考になります.ここではNatinalGlassCentreの話をします.

■今回のイギリス旅行の目的は,サンダーランドで開催される帆船TallShipレース(帆船レースは北海沿岸のイギリス,ヨーロッパで毎年開催されているようですが,今回はサンダーランドが出発港になります)に合わせて,National Glass Centreで開催されたAyakoのボトルシップGlass Ships in Bottlesの個展を見るためでした.
この地でガラス産業が栄えていたころ,ガラス職人たちが,隆盛だった造船業を懐かしんでボトルシップを作りました.現在では,ガラス職人たちも引退しガラス工業も衰えました.Ayakoの個展は,この地で栄えたガラス工業を調べ,当時の職人たちにインタビューし,ボトルシップの作製技術を復活し作ったボトルシップや,収集したボトルシップを展示するものです.
アン王女が訪問されたので,私はパパラッチのように写真を撮りました.

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