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ステレオ投影で結びつく双曲幾何と楕円幾何の世界

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球表面を平面に投影するステレオ投影法の紹介をhttps://note.com/sgk2005/n/n1c8c26e60990でしました.この投影法は,球表面→平面への投影ですから,楕円幾何の世界のモデル(球表面)と,双曲幾何の世界のモデル(ポアンカレの円盤)を結びつけることができます.これらの2種類の幾何学世界とステレオ投影の関係について簡単に補足します.

それぞれの世界では,2点を結ぶ直線を次のように定義されてます:(1)楕円幾何世界の2点A’, B’を通る直線は,2点A’, B’を通過する大円(緑色).(2)双曲幾何世界の2点A, Bを通る直線は,A, Bを通過する円弧でポアンカレの円盤の縁で直交するもの(赤色).

ポアンカレの円盤モデルで,A,Bを通る直線が基円と交わる点A_1, B_1は,球表面のA, Bを通る大円が赤道を通る点A_2’,B_2’と異なることに注意しましょう.A_1,B_1は,球表面で,A, Bを通る赤道面に直交する小円の赤道面との交点A_1’,B_1’をステレオ投影した点です. 

注)双曲幾何の世界の直線は,外周円と直交する円弧です.
2種類の幾何学世界をステレオ投影で対応させたとき,2点がそれぞれの世界に投影されてたものでも,2点を結ぶ直線(それぞれの世界の定義による)は,ステレオ投影で対応しません.異なるものに投影されることに注意しましょう.

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