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多分日本で唯一のガールズ・アラウド・ショーレポ

お待たせしました。
去る6月18〜20日の3日間、『ザ・ガールズ・アラウド・ショー』のバーミンガム公演を観てきました。
初日は1番後ろの席で、2〜3日目はVIPのスタンディング席でした。
今回ツアー行くの諦めた日本やアジアの国の方々の声を受けて勝手にアジア代表と自称しております。
今後ロンドン公演が映像作品化する可能性がありますが日本人が観てきた一記録として読んでいただけると幸いです。

開演前
開演前にはテイク・ザットやサブリナ・カーペンターなど英米の歴史ある曲から最新のナンバーまで流れていました。
途中ソフィー・エリス・ベクスターやケリス、ウィル・ヤングなどのニコラが優勝したマスクド・シンガーの出演者が混ざっていたのもなんか嬉しかったです。

オープニングアクトはDJのミスター・セオ。
英米の素敵なガールポップをフィーチャーしていて特にザ・サタデイズを何回か流してたのが嬉しかったです。
DJの練習している癖にちゃんとDJのパフォーマンスをあんまり観た事なかったので勉強も兼ねて観ていました。
個人的にシンディー・ローパーの『ガールズ・ジャスト・ワナ・ハヴ・ファン』を行進曲のような勇ましいビートでアレンジしていたのがカッコ良かったので練習用に動画に残してます。
ただ2日目はここでエネルギーを大分使ってしまったので3日目はミスター・セオには申し訳ないと思いつつ休んでました。

DJ Mr. Theo

レディー・ガガの『ポーカーフェイス』が流れ終わったもう少しで始まりの合図。
シャキーラの『ワカ・ワカ』が流れ盛り上がる客席がスクリーンに映し出されていました。
映っているのに気付いて大喜びする人もいればなかなか気付かない人もいたので思わず「気付いてー‼︎」と叫んでました。

『ワカ・ワカ』タイムで盛り上がっていた会場内が真っ暗になり前奏が静かに響き渡ります。
前奏の盛り上がりに合わせてステージが照らされ会場のボルテージもどんどん上がっていきます。
あれっ?まさかこの曲は…?

1.アンタッチャブル
幕が降りてスタンドに立った4人が登場します。
スタンドからたなびく白い布がウエディングドレスのように美しく印象的でした。

Untouchable

これまでのツアーは最初に皆のテンションが上がるアップテンポな曲を持ってきてたのでこの曲で始まるのは予想外でした。
てっきり『サムシング・ニュー』で盛り上げていくと思ったのでしんみりしながらも徐々に盛り上がる構成は新鮮でした。

この曲はシングル曲で初めてトップ10入りを逃し世間的には失敗作の烙印を押されていますがファン人気も高くツアーでも大切な場面で使うのでメンバーもこの曲を大切にしているのが伝わります。
そしてシングルで唯一ニコラが最初に歌う曲なのでニコラの歌声で始まったのも嬉しかったです。

2日目はキンバリーが真正面にいました。
VIP席の真ん前だと表情まではっきりと見えるし本当に慈愛に満ちた美しさにうっとりしました。
隣のナディーンの顔もはっきりと見えてこれまでのツアーとは違うどこか寂しそうな表情も印象に残っています。

スクリーンにMVのサラが映し出されてサラも一緒だよってメンバーの想いが伝わってきました。

2.ザ・ショー
ここからは怒涛の代表曲のラッシュでガンガン攻めていきます!
後から振り返ると「え⁉︎最初の方にこの曲持ってくるの⁉︎」ってセットリストでしたし「最初にこのカードを切っても我々はまだSSRを何枚も持っているんだ」って強気な布陣になっていました。

何気にダンサーの数が10人と5の倍数になっていたのが良かったです。
4の倍数だとサラの不在が頭に過ぎるのでさりげない配慮を感じました。

2番目のサビの所メインステージの真ん中で1列になりテレコで出てくる所はテン・ツアーを思い出しました。
衣装のゴージャスさもテン・ツアーを彷彿とさせますね。

この曲は最初にサラの不在を突き付けられる演目となりました。
最後のサビ前でサラがシャウトし一気に盛り上げていくのですがニコラがサラに負けないくらいのシャウトを決めました!
初日ここで大泣きしてしました。

アウトロでナレーションが流れ"Girls, Aloud"と言った所で曲が終わりました。
4人が後ろを向いたままナレーションが続き次の曲へと繋がります。 

The Show Ending


3.サムシング・ニュー
正直ナレーション全然聞き取れなかったんですが後半"Nostalgy"だけは聞き取れました。
おそらく今回のツアーがメンバーやファンにとってどんなツアーになるのか語っていたのだと思います。

ナレーションで"1.2.3.4‼︎"とかけ声が流れ、それに呼応するかのようにナディーンが歌い始めます。
そしてそれに応えるようにシェリルも歌い出します。
この2人のかけ合いが号令となるのがカッコいいですね。

ここで衣装のフリフリを外します。
ニコラはツアーの最初の方ではフリフリ外してなかったのに途中から外しだして少し寂しかったです。

この曲振り付けの中でシェリルとナディーンがクロスした後にキンバリーとサラがクロスしながらハイタッチするのが好きでしたが今回そこが丸々カットされてて残念でした。
どうあがいても再現できないのでしょうがないですがこういう所でサラの不在を実感します。

2番のサラのパートはスクリーンにMVが映し出されサラが歌い上げました。
それを花道で4人が見守っていてニコラやキンバリーがサラに呼応するように歌ってたのも良かったです。
この曲から花道やセンターステージもバンバン使って所狭しと駆け回ります。
今までと全然違うステージの座組なのでメインステージ側にいても後ろ姿しか見えない演目も多かったです。

Something New

アウトロでのサラの"Follow the Leaders!!"のシャウトが印象的でしたが再びニコラがその大役を果たしました。
基本的に他のメンバーが代わりを務めここぞという所でサラの声を使うようです。



MC:ナディーンが"Hello Birmingham!!"と呼びかけます。
申し訳ない事に他は全然憶えてないです。
他のメンバーは水分補給しながらも観客のメンションに応えていました。

4.ラブ・マシーン
前奏が始まるだけで観客のテンションが一気に上がる曲、それがラブ・マシーン‼︎

ダンサーが"Sleep"って歌詞に合わせて一斉に倒れて眠る振り付けとかメンバーがBメロの所を賑やかに駆け回る所などコミカルで楽しい振り付けが見所です。
そして基本的に振り付けが昔から変わらないので分かる所は皆一緒に踊れるのがこの曲の良い所ですね。

サラのパートはシェリルが担当していました。
サラだったらもっと煽るように歌ってたよなぁとかふと思ってしまいます。
ただ元々パートが均等に割り振られている分サラがいなくても寂しさを感じさせないようになっていました。

センターステージからサイドの花道を通ってメインステージに戻ってきておりかなりの距離移動してました。
同じ場所にあまり留まらず色んな角度からメンバーを観られるのも今回のツアーの醍醐味です。

5.キャント・スピーク・フレンチ
ここで一部ダンサーの衣装がシースルーのシャツとスカートに変わり扇子を扇ぎながら登場します。
実はこれまでになかったクィアな衣装にもメッセージが込められています。
パンフレットの最初のページで「LGBTQIA+コミュニティーとの永続的な絆を作り上げます」と宣言しています。
これまで個々でプライドイベントの出演などLGBTQIA+コミュニティー支援を続けていましたがグループとして改めて彼らとの連帯を表明しました。
実際会場内にもクィアな観客がいたので彼らとガールズ・アラウドとの信頼関係を見られました。

今回ツアーグッズの1つに扇子が入っています。
1番のサビではメンバーが扇子を持って踊っているのでツアーグッズを買えば一緒に踊れるようになってます。
両面に"fan of Girls Aloud"と書いてありfan(扇子)とfan(ファン)をかけたジョークとなっています。

背景は貴族の邸宅の壁をイメージしており額縁にMVのワンシーンが載っています。
2番辺りで額縁の部分が大きくなりMVが流れ皆が所狭しと騒ぎ回るシーンが映し出されました。
サラがテーブルの上で大笑いして暴れてるシーンは笑いながらも泣けました。

サラのパートはシェリルとニコラが担当していました。
他のパートとの兼ね合いも考えられてて違和感なく聴けるようにパート分けがなされていました。

間奏のダンスシーンはこの曲の見所の一つです。
社交ダンスのようにクルッと回転した後ダンサーに抱き抱えられた時の表情がとてもきれいでした。
3日目ニコラが正面に来たんですがダンサーが「あれ見て」と話しかけているように見えました。
そしてニコラがこっちを見て驚いたように見えたので見つけてもらえたと信じたいです!

最後のサビでいつもならシェリルがソロパートを歌い上げますが今回はそれをニコラが歌い上げました。
サラ以外のパート変更も不意打ちであるので注意深く聴いておかないといけないです。

Can't Speak French

6.バイオロジー
曲が始まる前にナディーンが「1回練習しよう」と呼びかけて"You can't mistake my biology!!"と歌いかけます。
観客が"The way that we talk
The way that we walk
It's there in our thoughts"と歌って応えます。
ナディーンからOKが出たので曲が始まります。

背景はMVと同じ3つの部屋でパートに合わせてくるくる変わります。
今回の演出はMVの再現性が高くこれツアーで観たかったんだよねって願望が叶いました。
2つ目の部屋で蝶々が飛んでたのも幻想的で良かったです。

サビで本来ならシェリルとキンバリーが前に出て来るのですがシェリルの代わりにニコラが出てきました。
その分後ろでナディーンとシェリルのかけ合いが観られるようになっています。
今回ナディーンとシェリルのかけ合いを増やしてますね。
これまでガールズ・アラウドのツートップとして活躍しつつも不仲説も出されるほどの犬猿の仲だと思われていたため仲の良い所をしっかり見せてきます。

アウトロではオリジナルの振り付けで締めました。
この曲はツアー毎に演出が変わるのも楽しみの1つなんですよね。


MC:ニコラ
今回のキーワードの1つ"Nostalgy"に関わるトーク。
今回のツアーはサラを含めメンバーの思い出がつまったものになると語っていました。

7.ホール・ロッタ・ヒストリー
ここはファンとの交流を楽しんだりシェリルとキンバリーがお互い目を合わせてたりして過ごしていました。
そのためこの曲はしっとりとした雰囲気がある曲なのに観客のメンション取り合戦が繰り広げられる地味に殺伐とした要素もありました。

この曲はシングル曲で唯一キンバリーの歌い出しから始まる曲なので他の曲と全然表情が違いますね。
ニコラの"Hello"の歌い出しもサビからガラッと表情を変える重大な要素になっています。

Whole Lotta History

アウトロではサラの歌声と映像が流れナディーンとキンバリー、シェリルとニコラがそれぞれ腰に手を当ててステージ裏へ帰っていきました。
在りし日のサラの笑顔が眩しくこの笑顔が奪われた事実を突きつけられたようで哀しくもなりました。

Sarah

最後にプライマークとコラボした時のキャッチフレーズ
‘The darkest nights produce the brightest stars(最も真っ暗な夜空が最高に輝く星を生み出す)’
が浮かび上がり第一幕が終了しました。

End of the First Act

8.ウェイク・ミー・アップ
第一幕最後の余韻を切り裂くように雷流れギターのイントロが流れ、ダンサーが登場し観客を煽っていきます。

そしてスタッズの付いた黒い衣装を纏った4人がMVのようにバイクに乗って登場します‼︎
バイクが浮かび上がりそのままセンターステージまで向かいます。
VIP席にいると真上をメンバーが通っていくので「轢かれたー」って喜んでました。
2日目はニコラ、3日目はキンバリーに轢かれました。

Wake Me Up

サラのソロパートはキンバリーが担当していました。
キンバリーは普段穏やかな声なのでサラ顔負けのキレのある歌い方は珍しかったです。

途中からサラの映像が流れて5人がバイクに乗ってる映像に変わりました。
最後のサビ前にセンターステージに到着しダンサーの補助でバイクを降りてからいつものライブ通りの激しいダンスやヘッドバンキングを魅せつけました。

そういえば今回はバンドの姿が見えないので生演奏ではなく音源を流していたみたいです。
バンドがノイズにならないようメンバーやダンサー、ステージの演出を見せる事を優先していたのかも知れません。

9.サウンド・オブ・ジ・アンダーグラウンド
曲の余韻を引きずらずに颯爽と始まったこの曲。
ダンサーがマイクスタンドを持ってきてセンターステージに4人が並びます。

最初のサラのパートはキンバリーが高らかに歌い上げBメロはニコラが歌うなど細かくパート分けされていました。

ニコラの衣装がチャイナドレスっぽくなっておりこの曲をはじめガニ股で屈むと映えるようにデザインされていました。
メンバー毎に体形や振り付けに合わせて細かくデザインされているのに脱帽します。
個人的にシェリルの衣装をミニスカートにしたのは大正解だと思いました。
シェリルの長い髪とミニスカートがいい対比になっておりヘッドバンキングした時に最高に映える衣装になっていました。

背景がMVと同じ電球がぶら下がる鉄格子のステージを再現していたのも嬉しかったですね。
サビの所でメインステージから火が上がります。
VIP席にいるとものすごく熱くて周りの人と「熱い熱い‼︎」と叫んでました。

シェリルはガールズ・アラウド一のファンサの神で振り付けで首を傾ける度に目線の先にいるファンにさりげなく手を振ります。
ただシェリルの目線はレイザービームのようなので半径5m以内のファンが「今自分と目が合った‼︎」と喜ぶのをテン・ツアーで観てきたので本当に自分と目が合ったのか見極めるのが難しいです。

Sound of the Underground

パンフレットになんとリナ・サワヤマがこの曲を「2つの対照的なジャンルを完璧に掛け合わせた」もと評した事が書かれています。
リナ・サワヤマは勝手にガールズ・アラウドチルドレンと呼んでいるのでいつか共演してほしいです‼︎

10.ガール・オーバーボード
4枚目のアルバムからの懐かしい選曲。
最後のサビ前のパートから始まります。

1番のAメロを4人が斜めに並んで歌います。
1人1人の距離が近い振り付けが今回多いですね。
2番のサビでは1人1人がワンフレーズ毎にセンターに登場しタングルド・アップツアーの時のようなターンテーブルの演出を再現していました。
最後のサビ前サラのパートもニコラが歌い上げ全員で同じ振り付けを踊ってからサビで一気に花道を練り歩いて行きます。
今回のツアーは4人が並んだりダンサーと一緒に作ったりするフォーメーションが多かったですね。

Girl Overboard

11.ノー・グッド・アドバイス
花道に全員並んで圧巻のパフォーマンスが始まります。
メンバーが花道の観客を煽りながらセンターステージへと進みダンサー達も花道で煽ってきます。

2日目ここでメンションもらえるように一生懸命アピールしましたが花道って目線が合いづらいのでメンションもらいにくい場所なんだなと後で実感しました。

個人的にこの曲は外れると思ってたので意外でした。
ただよくよく考えると初期の曲ってのもあってライブで歌われる確率高かったですね。

センターステージへ向かうメンバーがはしゃいでるような振り付けや腕を頭の上でぐるんぐるん回す振り付けが見てて楽しいです。
アウトロでニコラが"Speed for kicks"の歌詞に合わせて後ろ脚をちょこんと蹴るのもかわいかったです。

何気にこのMVの衣装を再現してた観客が多かったですね。
衣装を入手しやすいのと普段着れない格好でライブ映えするからなのかなと思いました。

12. グラフィティ・マイ・ソウル
セカンドアルバムからの懐かしい選曲。

多分この曲だったと思うんですがシェリルが真正面に立っててすっごい驚いた顔でこっちを指差していたんですよね。
花道と違って向かい合わせなので他の人ではないって確信がありましたし国旗とハート型のうちわで盛大に日本人アピールしていたので絶対私を指差してたと思います。
私も指差しました。

キンバリーが歌っているのをシェリルがじーっと見ていてそこから自分のソロパートに入り頭をぐるんぐるん回すのが印象的でした。

2番のサビでメンバー1人1人をダンサー全員が取り囲むパフォーマンスは圧巻でした。
これまでになかった演出もバンバン取り入れていて攻めに攻めてました。

そしてこの曲かなりキンバリーの見せ場が多い曲でもあります。
セクシーなソロパートから一気にアグレッシブに歌い上げていく所はこの曲でないと観られないのでセットリスト入りして良かったです。

最後キンバリーとニコラが花道で手を繋いで歌っていました。
今回この2人の組み合わせは滅多に観られないので貴重なシーンでした。

MC:初日はニコラ、2日目はシェリル
公演前に『ワカ・ワカ』を流しているのはサラの好きな曲だったからとシェリルが語っていました。

13.ロング・ホット・サマー
ニコラがMCで「パーティーが始まるよー」と言って始まったのがこの曲。
個人的にバイオロジーよりも好きなのにテンのアルバム収録曲から外れていた不遇な曲だったので今回入ってて嬉しかったです。

ブラスバンドが加わりゴージャスな編曲になってパーティー感が上がっていました。
そしてこの曲MVやTVパフォーマンスでもしっかり振り付け入っているので見応え高いんですよね。
個人的には"Shaking like a cool lemonade"の歌詞に合わせて少しだけフリフリする所が好きです。

2番のBメロでニコラとキンバリーのパートが入れ替わっていたのが地味に謎でした。
花道でニコラが観るチャンスがあって良かったです。

MC:ナディーン
「"Beautiful Sarah"の動画と歌声を偲んで聴いてね」と語っていました。

14.アイル・スタンド・バイ・ユー
今回のサプライズ演出の1つはこの曲で1番は全部サラが歌ってました!
サラの歌を聴きながらメンバーが観客と一体になって盛り上げていきます。
サビから他のメンバーも一緒に歌い2番からは通常のパートに戻ります。

真正面にシェリルがいて隣の観客が投げキッスしてもらっていました。
とっても羨ましかったですが私もシェリルから思いっきり指差してもらえたからいいや。

会場中がスマホの光が灯り観客のコーラスが響き渡ります。
全員でステージを作ってるって感じがしましたね。

最後のサビに入る前のナディーンのパートをサラが歌います。
そこから4人が集まってサビを歌い最後に寄り添ってアウトロを歌い上げる姿に感動しますね。
今回唯一ハモったのがこのアウトロでした。
キンバリーが低音パートを担っているからできたんだろうな。

I'll Stand by You


最後はサラが皆を見守るような写真が大きく映り4人が改めて寄り添って戻り第二幕が終了します。
第一幕もそうでしたが皆がサラの元へ帰っていくような幕の閉め方で涙を誘います。

Back to Sarah

15.セクシー!ノー・ノー・ノー…
やっぱり開幕はアグレッシブにいくのがガールズ・アラウド流。
赤々と照らされるステージの真ん中からダンサーが1人、また1人と登場します。
メインステージから花道、センターステージを駆け抜け独特の緊張感が漂い、どんなステージになるのか期待が高まります。

前奏が盛り上がりステージが照らし出されると4人が大きな赤いドレス姿で登場します‼︎
ドレスをエアーで膨らませており裾をたなびかせながら歌い上げる姿はMVそのまんま‼︎
個人的に一番MVの演出を再現してほしい曲だったので最高でした‼︎

Sexy! No No No...

3日目はキンバリーが真正面にいました。
MVのように高低差のある振り付けや歌詞に合わせて拳を叩く振りなどこれが観たかったんだと言いたくなりました。

サラのソロパートはキンバリーが担当しました。
このパートで唯一歌ってなかったキンバリーが担当する事できれいに振り分けられてましたね。

結構曲のアレンジがされてて最後にナディーンが"Hell Yeah!!"ってシャウトするのがなかったのがちょっと残念でした。
この曲は終始アグレッシブに攻めてほしかったです。

16.オン・ザ・メトロ
テン・ツアーから再びこの曲。
振り付けが前回と全然違い"On the window"の所でいないいないばぁみたいな振り付けになっていたのが面白かったです。
振り付け動画作ってほしいです。

これはニコラが曲作りに携わっているため思い入れがある感じがします。
不思議なメロディラインと歌詞に合わせたコミカルな振り付けが魅力なので動画になったら振り付け覚えるレベルで観たいです。

背景が撮り下ろしのメンバーだったのでどっちも観るのが大変でした。
謎の帽子を被った女性のシルエットが出てきますが最後の方でチラッとキンバリーの顔が映り謎が解けました。

原曲はさっさと終わる分アウトロに余韻があったのが良かったです。

17.ジャンプ
サラが自伝に書いていましたがこの曲はガールズ・アラウドのターニングポイントになってるそうです。
アルバム曲からイマイチ盛り上がりそうにない曲をシングルカットするかもって時に映画『ラブ・アクチュアリー』の挿入歌として歌ってほしいと依頼があったためガールズ・アラウドが更に躍進するきっかけになった曲だと語られていました。
だからこそこの曲は絶対セットリストから外せなかったんでしょうね。

意外とサビの所で観客がジャンプしていなかったです。
テン・ツアーの時はもっとピョンピョンしてたのに。
皆歳取ったんだなぁ…

ニコラは今回"Oh it feels so right"原曲通りに歌ってました。
テン・ツアーではもっとはっちゃけた歌い方してたので意外な気がしました。

最後のサビで紙テープが飛び紙吹雪が舞います。
カバンを開けっぱなしにしていたので帰って見てみたら紙吹雪いっぱい入ってたのでとりあえずジップロックに保存してみました。

アウトロでダンサー1人1人を紹介し彼らも決めポーズをしていきます。
今回のツアーはメンバー同士だけでなくダンサーと抱き合ったりわちゃわちゃしたりしているのが印象的でした。

18.コール・ザ・ショッツ
そしてこれもガールズ・アラウドのターニングポイントとなった曲。
大人のポップスという新たな舵を切りガールズ・アラウドの新境地を切り開いた曲です。

サラのパートはキンバリーが担当しておりナディーンとのかけ合いもしっとりとした感じになっていました。
2番のナディーンのNo Noの歌い方が初期の感じで懐かしかったです。

この曲の見所はこれまで過小評価されてきたニコラがサビ前の一番盛り上がるパートを任された所。
デビュー当時と変わらぬ可憐さとボイトレで鍛えたパワフルさを兼ね備えた声で大切なパートを歌い上げました。
ナディーンもかけ合いで歌うんですが"Like a river"の所、結構早いうちからアレンジして歌ってたので原曲通りだったのが意外でした。

最後に4人が身体を寄せ合い会場が暗くなるのを観て「これがエモいって気持ちなのか」と思いました。

Call the Shots

19.サムシング・カインダ・ウー
前の曲の余韻を引きずらずTAツアーの時のように息つく暇もなく始まりました。
しんみりと終わらせないぜ!という意志を感じました。
そしてこの曲も炎が出てきてものすごく熱かったです。

Something Kinda Ooooh

この曲の皆が好きな所はキンバリーのソロパート。
セクシーな歌い方で観客のハートをしっかりキャッチします。
そしてライブでは珍しいキンバリーの煽りが聞けるのもこの曲の良い所。
今回は"Let's go!"と煽っていました。

最後のサビ前のサラのパートをニコラが担当しナディーンと花道へ進みます。
2人でかけ合いながら最後のフレーズを手を繋ぎシャウトします。
それをメインステージで踊りながら見守るシェリルとキンバリーが末っ子2人とお姉さん2人の対比になってて良かったです。
そしてここで驚くべき所はニコラの超ロングトーン。
サビに入る所から8小節くらいずーっとシャウトし続けてます。
ソロライブで一度見せてた超ロングトーンを実際生で聴けて衝撃的でした。

最後はセンターステージで観客にありがとうと声をかけてせりで降りていきました。
そしてダンサー達が手を繋いでご挨拶し第三幕が終了しました。

Dancers

アンコール
会場が真っ暗になって速攻でアンコールと聞こえ始め後ろからは地鳴りがしていました。
メインステージではスタッフがテキパキと準備しています。
まだやってない曲でガールズ・アラウド最大の名曲が残っていますね。

さあ、準備ができたようです。

20.ザ・プロミス
最後に相応しいのはやっぱりこの曲‼︎
1人1人ステージに登場し「1.2.3.4‼︎」のかけ声で始まります。

The Promise

1番のソロパートはキンバリーがさりげなく務め2番の代表的なパートを上手くフィーチャーしていました。
サラの歌声がエコーしサラの姿を4人が静かに見守ります。
初日ではここでメンバー全員泣いたらしいです。
ニコラがソロパートに向けて泣かないで歌えるよう気持ちを作ってるのが見てて伝わりました。

そのニコラのソロパートとナディーンとのかけ合いは控えめでしっとりとした演出になっていました。
この曲これまでそんなにアレンジされていなかったので新鮮でした。

最後のサビ前でピンクの扇子を持ったダンサー達が登場し4人を囲みます。
そう、ブリットでのパフォーマンスの再現です‼︎
これを生で観れるとは思ってなかったので嬉しかったです。

Like the Brits

最後にサラの写真が大きく映って4人が決めポーズ。
皆で手を繋いでお辞儀をした後くるっと振り返りまた手を繋いで退場しました。
最後までサラの元に帰っていく演出を貫いたのが良かったです。

ちなみに3日目には珍しいハプニングが起きました。
最初のパートでニコラがしきりにマイクを気にしています。
何があったんだろうと見守っていたらどうやらシェリルのマイクと入れ替わっていたようでキンバリーが歌う中トコトコとシェリルの元に歩いていきます。
そしてマイクを交換してもらいましたがシェリルが自分のパートで思わず吹き出しそれを見てナディーンが大笑いします。
キンバリーだけは一生懸命サラのパートを歌ってるので全然何が起こってるのか気付いていないです。
こういうハプニングもライブの醍醐味ですね。

全体的な感想
今回初めて解散後、かつサラがいなくなってからのツアーだったのでどんな風になるか全く予想ができませんでした。
解散後のブランクや残された4人のメンタルなど不安要素があった中でガールズ・アラウドは『5人で』それらを吹き飛ばすパフォーマンスを魅せました。
サラがいなくてもツアーができる、じゃなくてサラと一緒にツアーができると証明しました。
特に心配だったのが仲間想いでサラの死後ショックで仕事ができなかったシェリルでしたが、彼女が一番輝くのはステージ上だと自ら証明してみせました。

今回のセットリストは基本アゲアゲな構成で湿っぽい曲は最後に持ってくるというこれまでにない構成でした。
そして最後の最後は湿っぽく終わらせないぜといい裏切り方をする構成でもありました。
ガールズ・アラウドらしさを最大限に引き出した構成で来た人達を絶対後悔させないツアーでした。

今回のツアーはこれまでできなかったサラを偲ぶ場でもありました。
サラをフィーチャーした曲や未公開の音源などサプライズも交えつつ皆がサラとの思い出を振り返れる演出になっていました。
パンフレットでも乳がん研究のチャリティー活動についてや研究機関への寄付の呼びかけなど皆がサラの意志を引き継いでいます。

個人的にバーミンガムで大当たりだったのがニコラの髪型が3日間全部違った所です。
特に3日目は今回初めての前髪センター分けのなんちゃってボブヘアでした‼︎
キンバリーは日によって髪の色が変わりましたが2日目がピンクでしたね。
3日目はニコラの代わりにポニーテールにしてました。

Nicola on the first night
Nicola on the second night
Nicola on the third night

地味だけどサビがほぼユニゾンだった所もサラがいなくなったのを痛感しました。
曲の間自由に煽ってたのもサラだったので物足りなさが出てしまうのも悲しかったです。
サラがライブ中自由に振る舞ってたのもガールズ・アラウドらしさだったんだと実感しますね。

基本的にナディーンはソロパートが多いのでほとんどサラのパートを担当していないのですが唯一後半辺りでサラのパート歌ってたんですよね。
その曲が思い出せないのが悔しいです。

そしてメンバーがナディーンと積極的にボディタッチをしていたのも珍しかったです。
ナディーンはキンバリーをオーディション時代から慕っていたのでこの2人は一番違和感なかったですね。
ニコラとは同い年だしサラの死後ナディーンが歩み寄り始めたのがニコラだったのでここもそれなりにしっくりします。
なのでシェリルとナディーンが仲良くしてるのこれまで見た事なかったからものすごく新鮮でした。
O2ではシェリルに付いた紙吹雪をナディーンが取ってあげててこれまでの我が強いでお馴染みのナディーンからは想像もできない行動をしていました。
やっぱりちゃんとやってるよってサラを安心させたいって想いがあったのかな。

既にX(Twitter)上ではツアーロスに苦しむファンが増えています。
かくいう私もその1人です。
寧ろツアー最終日にツアーロスになるのを嫌がってました。
ファンの皆が渇望していたツアーができうる限り最高の形で成し遂げられたからこそもう次のツアーを望む声が上がってるんだと思います。
「この曲やんなかったから来年ツアーでやって‼︎」って呟きも見ました。
私も『メモリー・オブ・ユー』をツアーで歌ってほしいので次の節目にまたツアーしてほしいです‼︎

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