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【ほぼ0】老後ほど都市部に住むべき

文章の本質までほぼ0円で読めるマガジン【ほぼ0】の#7です。

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現在は都市部で生活しているけど仕事をリタイアした後は静かな地域で暮らしたい、と考えている人も少なくないと聞きます。

私も人混みが苦手で、賑やかな環境も苦手で、決して大勢でワイワイと騒ぎたい性格でもないため、静かな環境で暮らしたいという気持ちは理解できるところです。

そして、仕事の都合上で住む場所も決まってしまうという人が少なくないこともまた理解できているつもりです。リモートワーク化が進めば完全に好きな場所に住めるのかというと、決してそうではないはずです。

仕事から解放されたら、好きな場所に住みたい。それがその人にとっては静かな場所であり、自然溢れる場所であり、多少不便な場所であり。

色々な希望を頭の中で繰り広げながら今の生活を頑張っている人もいるはずです。

しかし、高齢化した後に田舎に引っ越すというのは、かなりリスクの大きなことなのです。

まず、都市部以外で移動するためには車が必要です。電車もバスも本数が限られており、車移動せずには生活できない地域も珍しくありません。

人の少ない地域、静かな地域ほど、その傾向が強まります。

高齢者による自動車の運転が危険だという問題もありますし、若いときに都市部で生活していた当時の生活スタイルとは全くもって異なるものになることを強く認識すべきです。

都市部でも自動車で移動したから問題ない、とはならないのです。自身の肉体が衰えること自体が問題なのです。

加齢により身体が不自由になり、通院を余儀なくされた場合に、身体が不自由だからこそ通院する必要が生じたにもかかわらず自分で車を運転して通わなくてはならないとしたら、まさに本末転倒でしょう。

身体の不自由な人、身体能力の著しく衰えた人が自動車を運転するということ自体が本人にとっても社会にとっても大きなリスクでありコストなのです。

仮に田舎で暮らすとしても、せめてクリニックビルまで徒歩圏内の場所に住むなど、病院へのアクセスの容易性を意識した住居環境の構築は必須です。

そして、採算の合わない場所では当然ながらクリニックビル自体が成立しないこともあり得ますから、その意味でもやはりある程度の人の出入りの見込める地域でないと老後に住むには不向きなわけです。

歳をとっても病院の世話にならない、健康なまま最後まで人生を全うできると断言できる人が果たしてどれだけいるのでしょうか?

老後こそ都心で生活すべき、と言うといささか逆説的ではありますが、電車と徒歩であらゆる物理的サービスにアクセスできるということの有意義性は、身体の無理が効かなくなる高齢者にとってこそより大きなものとなるのではないでしょうか。

それでも、やはり老後に都心部で暮らすことがイメージできない、という人は、次のような複数の意識を強く持つことによって何とかなるかもしれません。

それは、

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