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悲しみの果て

悲しみの果てに 何があるかなんて

東京学芸大学蹴球部に大きな悲しみが訪れた。
38年間守り続けた関東リーグから東京都リーグへの降格。
「またか。」
あの日とよく似た光景がそこにはあった。

「これから俺たちは経験したことのない領域に足を踏み入れる。」
誰かが言ってたな、誰だろう。まあそんなことはいいか。
とにかく、俺は知っているはずだった。
伝統が失われる瞬間、守り続けたものが崩れる瞬間を目の当たりにしていたはずなんだ。

「なんも変わってねえな。」
怒りにも似た感情がホイッスルと同時に押し寄せた。
まさか2度もこんな経験をするとは思ってもいなかった。
そこが全てだろう。
「当事者として意識が欠けていた。」ってお前言ったやん。

「本当に弱いな、変われなかったなお前。」

降格圏同士の3連戦。
厳しくも恵まれた状況も、終わってみれば1分2敗。
この1年は、取りこぼし続けた1年だった。

「もうあと1年しかないぞ。何も成し遂げることなく終わるのか?」

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宮本浩次はこう言った、
「俺たちの希望の歌だと思って歌っている」と。
そんな歌はこう続く。

涙のあとには 笑いがあるはずさ

今、蹴球部は悲しみの果てにいるかもしれない。
もしくは、ここが果てではなく、この先さらに大きな悲しみが待ち構えているかもしれない。
でもきっとここには、僕らには希望がある。
また笑える日まで、一つ一つ石を積み上げていくだけだ。

昇格のその日まで、素晴らしい日々を送っていこうぜ。

2019/11/28
高橋 謙太郎

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