世界を騙せ

真っ暗な部屋だが、携帯の光があるので真っ暗ではない。
このようにして、世界を騙していくんだなあ。

スティーブアルビニが亡くなった。

独りよがりだった。
明日何かをしなくてはいけなかった。
気づけなかった。察すること察すること。
全て自分が悪者。
でもその俺を悪者にしている、お前が悪者、と心の底から思ってしまっている。

今日、突然思い出した。
友達がかけていた曲。ジョナサンリッチマンのロードランナー。
普通のテンションのバージョンと、ハイテンションの速いバージョン。
今になって聴いてみても一つのバージョンしか見つからないのでそれが遅いのか、速いのかわからない。

彼と行ったレコード屋はどこだったっけ。
横浜のあたりだったと思う。ローリングストーンズのギミーシェルターがかかる店だった。寒い日。
弱い気持ちを、強がりでカバーしたつもりになっていた僕にとって、彼はいつでもまぶしかった。

ベルベッツのシスターレイ。
この曲は彼もかっこいいと言ってくれた気がする。破壊。没入。不眠。
心が、ある一定の状態の時に聴きたくなる曲だ。退廃。荒廃。
モーリンタッカーのドラムがリズムを変更する瞬間に、この世の全てがある。その一瞬に。

ルーリードも、チャーリーワッツも、スティーブアルビニもみんな死んでしまった。
もう戻らない。今までと同じ、レコードの中にしか存在しない存在になってしまった。

次はジョンスペが聴きたい。

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