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逃げろ 【 INSIDE 】(Steam)

状況から世界を見る

本作はごく普通の横スクロールアクションだ。
しかし主人公の少年は常に身を隠し、逃げている。理由はわからない。しかし大人達に見つかれば捕まえられ、犬に襲われればそのまま殺されてしまう。絶体絶命だ。
そんな頼れる見方も武器もない、どこまでも孤独で殺伐な状況をただ右に向かって進んでいくゲーム。それが小島秀夫氏も驚嘆した本作「INSIDE」だ。

基本的にはごく普通のジャンプや、モノを持ったりするアクションゲームで、立ちはだかる敵を避け、謎解きギミックをクリアしながら進んでいく。
変にクセがない操作性は気持ちが良いし、謎解き要素は解説などは一切ないので手探りで解いていくしかないのだが、手応えと解けた時の気持ちよさはたまらんぞ。
とはいえ、解けなくて助言を貰うところも多々あるけれど。なんだかんだゲーム部分もかなり楽しい。

そして本作の見所はやはりこの世界観だ。
この主人公の身に起きている事は荒廃した風景と絶望的な状況から読み取るしかない、親切な文字の解説や台詞は一切ないのだ。
それに適度にデフォルメした情報量を抑えめのマットな質感のグラフィックで表現されているのが非常に良い。その分プレイヤーの脳が最悪で残酷な状況を補うハメになる。これがたまらん。
後半になればなるほど、真相と謎がどんどん深まっていき、次はどんな光景が目の前に現れるか、最悪の状況なのにドキドキしながらも、そのスリルにワクワクしてしまう。
特にラストの展開は驚いたけど、笑ってしまったし、結構怖かった。アレはヤバい!

本作は3時間ちょっとでクリアでしてしまう小粒なゲームだけれども、その3時間、他では味わえない密度で本作の独特の世界観と楽しいゲーム性を堪能できるので、クリアの達成感はなかなかだ。
このゲームはオススメです。


DATA

INSIDE
発売 / 開発:Playdead
対応ハード:Steam / Switch / PS4 / XBOX ONE / iOS /
発売日:2023年1月7日
ジャンル:TPS
価格:700円



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【ゲーム感想】えすえふ
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