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YMOの曲から源泉を探る~「マッド・ピエロ」

YMOによって電子音楽への興味が沸いた私である。そしてまたYMOが影響を受けたとされるミュージシャンを調べたり、その曲を聴いたりすることもまた1つの趣味としてほそぼそと続けている。

YMOのメンバーに影響を与えたグループとしては「ジョルジオ・モロダー」「クラフト・ワーク」「ULTRAVOX」が有名である。「ジョルジオ・モロダー」「クラフト・ワーク」は前期、「ULTRAVOX」は後期の曲作りに影響を与えているというのが一般的なのではないだろうか。

それ以外にも過去の電子音楽をYoutubeなどで聴いていると「おや、これはあのYMOのあの曲のフレーズや音色に似ている」っていうことも多い。

まあこれはいい悪いって話をしたいんじゃないんだよね。そのような影響を受けたってことを知る・推測する(ほとんどが推測の域を出ないが)ってのが、趣味として楽しいんだよね。マニア的な見方の一つとして。そういう偉大なお三方に影響を与えるほどの曲を知るってことが楽しいんですな。

1つの例を挙げると、「マッド・ピエロ」っていう曲があってですな。

まあこれはまず思うのは「ジョルジオ・モロダー」っぽいなって思うのがまず1つでね。「Here To Eternity」あたりですよ。全体的な感じは。

で主旋律の音色が「ホット・バター」の「ポップコーン」っていう曲のものと似ている。
(この曲もオリジナルがあって、「ホット・バター」がカバーしているのだが)

「マッド・ピエロ」のアレンジに関しては、ジョルジオ・モロダーに影響を受けているものの、坂本さん色がものすごく強く出ていると感じる。US版は特にそう思う。もちろん、メロディーは細野さん色が出てるけども。

やっぱりアレンジャーとしても突出した才能を持っているんだな。細野さんと高橋さんだけじゃ、こんなアレンジにはならんだろうと思う。そこはかとなくクラシカルな感じも入っていて、そこがYMOに対してオリジナリティを強く感じる要素になっているんじゃないかって思うんだよね。

さらに言うと、日本版とUS版の違いは細野さんのベースがシンセ・ベースのシーケンスに加えて入っているってところだろうか。後から加えたのか、それとも1枚目ではそのトラックを消されていたのか、わからんけども。なのでこのベースパートの違いによって、日本版はディスコよりのミックス、US版はフュージョンよりのミックスってのをより鮮明に感じることができるような気がするな。

ちょっと話は逸れたが、YMOの曲はそのような電子音楽の積み重ねのオマージュ的なものと、オリジナリティを強く感じる部分が混然一体となっていて、それがマニアの心をくすぐるんだろうなって思うんだな。


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