16年目の原巨人と、オフのTo Doリスト

前回お気持ち表明時にはまだ原監督の退任の可能性があったので、表明しきらなかった。
しかし2023年も原辰徳監督が巨人を率いるということで、今年の巨人が抱える問題点をオフのTo Doリストという形でお気持ち表明したい。

1最優先事項、方針の表明

2022年巨人の問題点は色々あった。
あったのだが、打率防御率エラー数がリーグ最下位と悲惨な数字が並ぶ一方で、本塁打20本が五人並ぶことや新人8人が初勝利と、よく分からないチームだったと言えるだろう。
それもそのはず、

監督コーチすら、球団が何を目指しているのか分からなかったのだ。

巨人フロントは育成と発掘うたいながら、いつものように勝利を求める。
特に桑田コーチに顕著なのだが、「育成と発掘って言ってたじゃない。ここは投げさせましょうよ。なんで勝利を求めるんですか」という矛盾に悩んだようだ。

原監督もずいぶん我慢した。中川皓太が復帰できず、デラロサビエイラも良くなくて、アンドリースシューメーカーはなかなか入国出来ず、坂本も離脱・・
そんな中でも今季は若手を使った。不調の岡本も4番で使い続けた。補強要請もさすがに何とかしてくれとお願いした中継ぎ左腕のクロールのみに留めた。

しかしそこで球団から言われるのは「勝てないからお客さんが入らない😅なんとかしろ」である。

次期監督も誰なのかよく分からない(どうせ今回も高橋由伸やら松井秀喜に浮気してたんだろう)、ドラフトも8月末までは即戦力外野手を1位とか言ってた。そんなブレブレな1年では上手くいくわけがなかったのだ。

チームはクライマックスシリーズ進出に失敗しシーズンを終えた。原監督の続投も決定し、組閣も桑田コーチは育成担当、元木コーチは守備コーチに配置変更となり、どうやら次期監督は阿部慎之助に一本化したようだ。

また球団は吉川に2番、松原に9番、秋広に55番を渡したように、スターを求めていた。しかし、彼らの今年の姿やを見て
「初めからスターを獲得しなきゃだめだ」となったのか、甲子園で話題となった浅野外野手を1位方針に変更。

FAもどうやら参戦するらしい(あれだけ去年叩かれていた中田翔が、今年はファンが手のひらを返して応援を送っていたことから考え直したのか?)

まだコーチの陣容が決定しておらず、ドラフトも、戦力外通告も終わってはいないため、方針が完全に定まるのは秋キャンプのコメントやドラフト・FA・契約更改後にはなるだろうが、今年のフワフワな状態よりはチームは地に足をつけていかなくてはならないだろう。

2、ポスト坂本について

もちろん問題を起こしたからトレードやむなし、などと言ってる週刊誌の戯言をまにうけてるわけではない。しかし来年35歳になる坂本勇人がチームのショートとして守り続けられるわけではないのも事実だ。
チームは今年そうであったように2020年ドラフト3位の中山に期待しているという。

しかし新たにコーチとして召集されるというデーブ大久保の週刊ベースボールでの言葉を借りるなら、編成が悪い。彼は「29が一軍のレギュラーなら23歳の選手を二軍で育ててなきゃいけない」と話していた。だいたい6歳下か。
巨人はというと、34歳の坂本の後継者が20の中山?14歳差(笑)

28歳の吉川尚輝がちょうどその年齢であるが、そうするとセカンドがいなくなる。
ドラフトで指名するか、あるいはFAでとるか、はたまたトレードでドラゴンズで居場所をなくした京田を獲得するのか・・

中山の資質にケチをつけているのではなく、年齢が離れすぎており、今年のように仮に抜擢したとしても、結局シーズンは持たないだろうということだ。

3、中堅の処遇

上の話とも関わるが、巨人の編成はおかしい。
レギュラーが34歳で、将来を期待されている選手が20台前半というのはショートに限った話ではなく、丸や中田翔の守るポジションも同じだ。つまり力不足の中堅がいつまでも控えにいる。
年齢を出してみよう。
※日本人選手・支配下のみ。中島さんは外れ値のため省略
34 坂本 梶谷
33 丸 中田 小林
32 田岡
30 大城
29 石川 重信 増田大 若林
28 吉川 松原
27 北村
26 岡本 岸田 香月 八百板
25 廣岡 勝俣(戦力外報道済)
24 萩原 喜多
23 湯浅 岡田
22 増田陸
21 山瀬 菊田
20 秋広 中山

これは酷いといわざるを得ない。フェニックスリーグのスタメンも、育成の大卒選手がガッツリ入っていて、中山秋広以外は一軍で見ることはないんだろうな・・と思ってしまう。

ここからドラフト・戦力外・FA・人的補償・現役ドラフト・トレードの中でどれだけ整えられるかどうか。原GMの腕の見せ所であろう。
例えばメジャー帰りの筒香や、西武からFAの森友外崎を獲得に動いてもなにもおかしくはない。筒香は立岡と大城の間、外崎は大城、森友哉は北村の年齢である。
つまり「FAとるな!若手の邪魔をする!」ではなく、若手は将来期待すれば良いのだ。今は壊滅的な中堅層にどうテコ入れするかであろう。

4、中継ぎ

せっかくなので投手の年代別一覧も載せよう

36 井納(戦力外報道済)
35 山口
33 菅野 高木
32 鍵谷
30 髙梨 戸根
29 今村 中川 桜井(戦力外報道済)
28 畠
27 鍬原
26 高橋優
24 山崎 平内 大江 太田 山本
23 大勢 赤星 菊池
22 戸郷 直江 戸田 横川 山田
21 堀田 井上
19 石田 代木 花田

由伸時代に獲得した投手が残っていない・・投手は4回の「原ドラフト」により若手を多く指名したために、野手ほど年齢は気にならない。しかし、防御率が破壊されたこの1年からどう建て直すのか?
鍵は中継ぎ整備で、今年全休となった中川が復帰となればオッケーだがそうもいくまい。ちなみに有原は大城や髙梨の年齢だ。シーズン中日本ハムから宮西をもらえないか交渉した際には松原のトレードを提案され拒否したそうで。
退団が濃厚なビエイラアンドリースの分の外国人は補強するだろうか。澤村もレッドソックスをリリースされたが・・

5、巨人の武器とは

未だに大城に文句が集まる巨人。もう彼も30歳のベテランになるのだが、やはり阿部慎之助という偉大な選手の後に苦しんでいる。(同じことがショートでもおきることが確定している)

私はドラフトだけでチームを作ることは不可能だと考えている。
外国人はもちろん優勝したいなら、トレード、FAによる選手を集めることは不可欠。ヤクルトやオリックスのようにドラフトに成功すれば良いが、巨人がそうではない。

原監督もいつまでも監督は出来ない。次の巨人の武器を探すこと、そのきっかけでもつかむことが今年オフに見られることを期待する。


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