きしなお

過去パートナーとのセックスレスを経験、試行錯誤するも解消できないまま離別。20年「カッ…

きしなお

過去パートナーとのセックスレスを経験、試行錯誤するも解消できないまま離別。20年「カップルの性についての分析 rebed β版」をリリース。22年カムウィズ設立。あたらしい形のセックスレス予防・解消サービスを開発中。理学修士・工学修士・学士(心理学)。性科学・家族心理学を勉強中。

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固定された記事

セックスレスと僕が掴みあう理由①

この記事では私きしなおの自己紹介がてら、「夫婦・カップルのセックスレスの課題」に取り組むようになったきっかけ、そして今の思いについて3回に分けて記したいと思いま…

きしなお
3年前
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わたしの現在地 #4(セックスレス事業編②)

ここ1、2年の間に起こったことや感じたこと、今後についてを、4つの視点――「学び」「パートナー」「セックスレス事業」「仲間」で見返すことで、現在地を指し示すシリ…

きしなお
1日前
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わたしの現在地 #3(セックスレス事業編①)

ここ1、2年の間に起こったことや感じたこと、今後について等を、4つの視点――「学び」「パートナー」「セックスレス事業」「仲間」で見返すことで、現在地を指し示すこ…

きしなお
6日前
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参加レポ:セックスレス30年(セックスカウンセリング研修会)後編

セックスレスの定義から30年。6月9日に開催された、日本性科学会主催セックス・カウンセリング研修会に参加。前半に引き続き、今回は後半の様子をまとめてみました。 1.…

きしなお
2週間前
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参加レポ:セックスレス30年(セックスカウンセリング研修会)前編

昨日6月9日に開催された、日本性科学会主催の第53回セックス・カウンセリング研修会に参加してきました。学会でセックスレスが定義されてからちょうど30年ということで、会…

きしなお
3週間前
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わたしの現在地 #2(パートナー編)

ここ1、2年の間に起こったことや感じたこと、今後について等を、4つの視点――「学び」「パートナー」「セックスレス事業」「仲間」で見返し、現在地を指し示すことがで…

きしなお
3週間前
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わたしの現在地 #1(学び編)

ここ1、2年の間に起こったことや感じたこと、続いていることや今後についてを4つの視点から、いくつかピックアップしてここに残してみたいと思います。きしなおどうして…

きしなお
1か月前
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目次-性科学を学ぶ-

記事がたまってきたので、記事の目次(リンク)をまとめました。その前に、この「性科学を学ぶ」の一連の記事では、 イギリスの性心理療法家である、Silva Neves著「Sexol…

きしなお
1年前
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性科学を学ぶ-その9-インターセクショナリティ

今回は、『Sexology the basics』[1] 1章-性科学とは何か?-から、『インターセクショナリティ(交差性)』を学んでいきます。 インターセクショナリティとはあまり馴…

きしなお
1年前

性科学を学ぶ-その8-セクソロジーと障がい

今回は、『Sexology the basics』の1章 性科学とは何か?から、『セクソロジーと障がい』を学んでいきます。 障がいをもつ人にとっての性とは私の身近には障がいと共に生…

きしなお
1年前

性科学を学ぶ-その7-セックス・ポジティブ

今回は、『Sexology the basics』の1章 性科学とは何か?から、『セックス・ポジティブ (Sex Positivity)』を学んでいきます。 ≠セックスはよいこと「セックス・ポジテ…

きしなお
1年前
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性科学を学ぶ-その6-なぜ性科学は重要か?

今回は、「Sexology the basics」の1章”性科学とは何か?”から、『なぜ性科学は重要か?』を学んでいきます。 無用な苦悩を避けるためこうあるべきだというイメージと…

きしなお
1年前
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性科学を学ぶ-その5-生物心理社会モデル

今回は、「Sexology the basics」の1章”性科学とは何か?”から、『生物心理社会モデル』を学んでいきます。 生物心理社会モデルとは?1つの視点(例えば、生理的に〇…

きしなお
1年前
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性科学を学ぶ-その4-セクソロジーの小史

今回は、「Sexology the basics」の1章”性科学とは何か?”から、『セクソロジーの小史』を学んでいきます。 なお少しややこしいですが、前回は「セックス・セクシュア…

きしなお
1年前
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性科学を学ぶ-その3-セックス・セクシュアリティの小史

今回は、「Sexology the basics」の1章”性科学とは何か?”から、『セックス・セクシュアリティの小史』を学んでいきます。[1] 自由な性(古代~中世以前)少し調べてみ…

きしなお
1年前

性科学を学ぶ-その2-性科学とは何か?(はじめに)

連載2回目となる今回からは、Silva Neves著「Sexology the basics」の、1章 ”性科学とは何か?” に入っていきます。 (第1回:イントロダクション の記事はこちら…

きしなお
1年前
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セックスレスと僕が掴みあう理由①

この記事では私きしなおの自己紹介がてら、「夫婦・カップルのセックスレスの課題」に取り組むようになったきっかけ、そして今の思いについて3回に分けて記したいと思います。 ①私の経歴。結婚、セックスレス、そして離婚。 ②セックスレス課題へのフォーカス、活動開始。 ③今の活動・思い。 1.経歴・大学・大学院で物理を勉強 ・システム系企業に就職→3年で退職 ・大学院で原子力を勉強 ・電力系メーカ企業に就職(2021年2月時点現職。11年目) いわゆる、良くも悪くも優等生の部類だ。

わたしの現在地 #4(セックスレス事業編②)

ここ1、2年の間に起こったことや感じたこと、今後についてを、4つの視点――「学び」「パートナー」「セックスレス事業」「仲間」で見返すことで、現在地を指し示すシリーズの#4。 前回は私にとっての”仕事”である「セックスレス事業編」の前半部として、「セクシュアル・ウェルネスアプリ日本版」について書きました。 今回はその続き、直近で始めようとしている「書くセックスレスカウンセリング」を記してみることにします。 セックスレス・カウンセリングを始めるなにをするのか。端的にいうと、

わたしの現在地 #3(セックスレス事業編①)

ここ1、2年の間に起こったことや感じたこと、今後について等を、4つの視点――「学び」「パートナー」「セックスレス事業」「仲間」で見返すことで、現在地を指し示すことができたらと思います。前回の「パートナー編」はこちら。 三回目の今回は、「セックスレス事業編」です。ひと言でいうと私にとっての”仕事”です。2020年に自らのセックスレス経験をきっかけに取り組み始めて以降、もうすぐ4年が経過します。性の価値感を共有するWebサービス、性にまつわるオンライン座談会、セックスレスxオー

参加レポ:セックスレス30年(セックスカウンセリング研修会)後編

セックスレスの定義から30年。6月9日に開催された、日本性科学会主催セックス・カウンセリング研修会に参加。前半に引き続き、今回は後半の様子をまとめてみました。 1.ドイツ語圏のセックスレス最初は、日本とドイツ語圏のセックスレス研究をしているオーストリア出身のパッハー・アリスさんの講演。日本のレス現象についてのパッハーさんの著書『したいけど、めんどくさい』を一昨年読んでおり、また発刊記念対談イベントにも参加したことがあります(その際の記事はこちら)。 まず、来日10数年のは

参加レポ:セックスレス30年(セックスカウンセリング研修会)前編

昨日6月9日に開催された、日本性科学会主催の第53回セックス・カウンセリング研修会に参加してきました。学会でセックスレスが定義されてからちょうど30年ということで、会のタイトルは「セックスレス30年」。これは行かねば、と。オンライン参加の選択肢もありましたが、カウンセリングのロールプレイや懇親会のために現地参加。会の様子をざっとまとめてみたいと思います。 セックスレスの定義から30年セックスレスという言葉を生み出した阿部輝夫さんのお話。セックスレスの定義が変わるようです。

わたしの現在地 #2(パートナー編)

ここ1、2年の間に起こったことや感じたこと、今後について等を、4つの視点――「学び」「パートナー」「セックスレス事業」「仲間」で見返し、現在地を指し示すことができたらと思います。 2回目の今回は、「パートナー編」です。妻とのことや、前妻とのことにまつわる出来事、どう心が動いたか、その変化などについて記してみることにします。前回の「学び編」はこちら。 ある写真を目にして 2022年の冬。前妻の子供と思われる写真を目にしてしまった。私と前妻との間には子どもはいなかった。きっか

わたしの現在地 #1(学び編)

ここ1、2年の間に起こったことや感じたこと、続いていることや今後についてを4つの視点から、いくつかピックアップしてここに残してみたいと思います。きしなおどうしてる?と思ってくれた人への近況報告になればいいですし、私自身の整理にもなればと考えています。 4つの視点は、「学び」「パートナー」「セックスレス事業」「仲間」からなります。この数年間でこれらは独立しておらず、入り混じっていると思います。例えばパートナーとの出来事がセックスレス事業に影響したりと。そんな入り交じりを、書き

目次-性科学を学ぶ-

記事がたまってきたので、記事の目次(リンク)をまとめました。その前に、この「性科学を学ぶ」の一連の記事では、 イギリスの性心理療法家である、Silva Neves著「Sexology the basics」(Routledge社)をメインの参考文献にしています。 本の内容紹介ではなく、本の章立てに沿って、私自身が理解したことや考えたことを書くようにし、すなわち性科学を「学ぶ」ことを目的としています。 「Sexology the bashics」は英語表記のため、引用する

性科学を学ぶ-その9-インターセクショナリティ

今回は、『Sexology the basics』[1] 1章-性科学とは何か?-から、『インターセクショナリティ(交差性)』を学んでいきます。 インターセクショナリティとはあまり馴染みの薄い言葉なので調べてみました。 つまり、男性だから(女性だから)うんぬん、若いから(年を重ねているから)うんぬん、というような切り口1つだけでは個人を語り切れない。そうではなく、複数の切り口(アイデンティティ)の交差する場所に、ひとり一人が居る。ということだと思います。 もう少し言うと

性科学を学ぶ-その8-セクソロジーと障がい

今回は、『Sexology the basics』の1章 性科学とは何か?から、『セクソロジーと障がい』を学んでいきます。 障がいをもつ人にとっての性とは私の身近には障がいと共に生きる人は現在いません。街角で障がい者を目にしたとき、その人の「障がい」(例えば視覚障害)だけにフォーカスした眼差しを向けてしまっていることは少なくありません。 ただし当然彼らも、当の障がい以外の部分は我々と同じように働くのであって、それは性の側面についてもそのはずです。例えば健常者と同じように性

性科学を学ぶ-その7-セックス・ポジティブ

今回は、『Sexology the basics』の1章 性科学とは何か?から、『セックス・ポジティブ (Sex Positivity)』を学んでいきます。 ≠セックスはよいこと「セックス・ポジティブ」という言葉そのもので捉えると、セックスすることは素晴らしいとか、もっとセックスについてオープンに語ろうというように、セックスや性的なものを肯定的に捉えよう、あるいは前面に出そう、という響きで理解してしまいがちです。 しかし本文を読み進めると、こういったことを指す言葉ではない

性科学を学ぶ-その6-なぜ性科学は重要か?

今回は、「Sexology the basics」の1章”性科学とは何か?”から、『なぜ性科学は重要か?』を学んでいきます。 無用な苦悩を避けるためこうあるべきだというイメージと、現実の自分とのギャップによって、苦悩が生まれる。そしてその苦悩は、「そのままの自分でいいんだ」という自尊心を脅かすものとなってしまうのだと思います。 ただしそもそも、「こうあるべきだ」という我々の考えやイメージはどこで作られているのか。ネットを始めとするメディアや身近な人との会話を通して、あたか

性科学を学ぶ-その5-生物心理社会モデル

今回は、「Sexology the basics」の1章”性科学とは何か?”から、『生物心理社会モデル』を学んでいきます。 生物心理社会モデルとは?1つの視点(例えば、生理的に〇〇だから◇◇なんだ。いつも▽▽と感じてしまうから□□なんだ)ではなく、3つの視点が重なる部分に、人の性的な行動や態度、あるいは性の問題が生じる。複眼的に見ることが大事、ということでしょう。 とはいえ何のこっちゃなので、性におけるモデルを図にしてみました。 レスをモデルに当てはめてみる具体的な性の

性科学を学ぶ-その4-セクソロジーの小史

今回は、「Sexology the basics」の1章”性科学とは何か?”から、『セクソロジーの小史』を学んでいきます。 なお少しややこしいですが、前回は「セックス・セクシュアリティの小史」でした。今回は学問としての「セクソロジー」の変遷についてです。 セクソロジーの大まかな年表本著では、4~5ページに渡って性科学の始まりから現代(20世紀後半)にいたるまでが記述されています[1]。本記事ではこれを元に、主要と思われるポイントを年表形式に再構成してみました。 1852

性科学を学ぶ-その3-セックス・セクシュアリティの小史

今回は、「Sexology the basics」の1章”性科学とは何か?”から、『セックス・セクシュアリティの小史』を学んでいきます。[1] 自由な性(古代~中世以前)少し調べてみると、sexや性器、性愛の様子をかたどった、芸術作品が今も多く残っています。 (なんとも表現しがたい構図ですが、牛?も興奮しているようです) (むしゃぶりあう、ほおばりあうようなキスです。) これら作品は、見る人にエロティックな感情を呼び起こしたり、作者自身のエロティックな感情を高揚するも

性科学を学ぶ-その2-性科学とは何か?(はじめに)

連載2回目となる今回からは、Silva Neves著「Sexology the basics」の、1章 ”性科学とは何か?” に入っていきます。 (第1回:イントロダクション の記事はこちら) 1章はこのような内容です。 学びたいことの本質的な部分は、もっと先の3章以降になりそうです。ただ、セクソロジーがどういう哲学や骨組みの上に建っているのか、をこの章で学ぶことができそうです。 本記事ではこの中から「はじめに」を題材にして、重要と思われる点を引用し、学んでいきたいと