初めて血潮のメロディを聴いた日
Kanaの吸引力(物理)たるや。どうやったらこんなに綺麗にキスマークがつけられるんだと聞いてみる。
「唇をまるめないで、歯をあててるかな」
試しにやってみる。舌が痺れるまで一生懸命吸ってみる。……とてつもなく横長のキスマークがついてしまった。
「なんでこんなに丸く綺麗につくの…?」
「口を開けてるからだろうね」
面積が広がればそれだけ力は分散するだろうに。なんて吸引力だ。
聞けば、昔のセフレの方は旦那さんのいる人が多くて、「見えないところにつけて」と強請られることが多かったそうだ。見えないところ=キスマークのつきづらい場所。なんとか残してあげようと、懸命に練習した結果らしい。
奉仕型のKanaの、努力と優しさを垣間見た。
・・・
「いつか緊縛もやってみたいね」
そんな話から、私に一番合いそうだという紫の縄を買っていた。10m、一見長そうだけれど、縛ってみるとかなり短い。胸周りだけを縛るにも、実はぎりぎり足りない長さだ。
その縄の練習をしてみないか、の声に快く応じてくれた。練習だから、感じるスイッチはオフ。理性優位で、一緒に動画を観て、一つひとつ共に覚えていく。
かつて、大学の先輩が卒業制作で大量の人形を亀甲縛りするのを手伝った、というなかなか稀有な経験をしている相手に縛ってもらったときは、ただ縛られるがままだった。するすると手際良く縛られていくのは、感じるのに没頭しやすくもある。
でも今回は、一緒に覚えていく。だから、縛られている時に、見えないけれど背後の縄の動きが再生出来てゆく。今、この部分を縄が滑っているのだなとか。感じることに没頭していたらそんな余裕はあまりないのだろうけれど、これはこれで、一つひとつの所作を感じられるからいいなと思う。
鎖の縛り。「紫色だしさ、ポケモンのモモワロウみたいだね笑」とか話しながら、何度も繰り返していく。段々、綺麗に鎖を作る縄のテンションが分かってくる。首輪のじゃらりと重く冷たい鎖も好きだけれど、このやわくそれでいて決して外れない縄鎖も、綺麗だなと思う。
本結び、というのが緊縛の基本の縛りらしい。参考にした動画。ありがとう、kinbaku studio JPさん。
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